はぐくみ幸房@山いこら♪

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マツタケ

2015年10月07日 | キノコ・菌類のお話

 今回もキノコネタ、最高級「マツタケ」。

 

 キノコは菌ですが、菌も何を栄養分にしているかは、当然種類によって異なります。

 前回のツキヨタケやシイタケは枯れた木を栄養源にする「木材腐朽菌」。

 これは枯れたり、倒れたりして、死んでしまった木に発生するキノコ。

 また、幹に傷がついたり、枝が折れたりして、一部死んでしまった部分にも発生します。

 なので、生きている木からキノコが出ていると、木の中に死んだ部分(腐った部分)が発生し、樹勢が弱っているというサイン・・・とも言えます

 

 他にも落ち葉を栄養源にする「落葉分解菌」、昆虫類やクモ類に寄生する「冬虫夏草」、動物の排泄物を栄養源にする「糞生菌」というのもあります。

 マツタケは「菌根菌」になります。

 

 「菌根菌」とは、生きた樹木の根に寄生して共生するキノコで、マツタケはマツ、ホンシメジはコナラの根に寄生し、共生しています。

 寄生というと、何か悪いイメージを持ってしまいますが、菌根菌は樹木の根が吸収できない・吸収しにくいミネラル分を吸収し、それを樹木に提供する代わりに、樹木が生産した栄養分をいただいているので、お互いにメリットがあるので、「共生」していると言われています。

 ただ、マツタケは、落ち葉が多い・腐葉土が発達したマツにはあまり生えません。

 落ち葉のないマツの下でないと、他の木材腐朽菌や落葉分解菌に負けてしまうようです。

 昔は、マツの葉は焚きつけの燃料として使われていたので、マツ林の下に落ち葉が少なく、マツタケがたくさん生えたそうです。

 僕の祖父も、若い頃は両手に抱えきれないくらいのマツタケを採ったと言って、その時の写真を見せてもらったことがあります。

 これマツタケ?って思うほど、大きいものもありました。

 

 あと、マツ枯れが進んで、マツ林が減少し、マツタケが発生する環境が非常に少なくなった・・・なんてことも。

 マツタケが発生しにくくなったという話は、「美味しんぼ」105巻を読んでください

 海原雄山がマツタケの先行きを憂いています(林業の将来も憂いています)

 あと、「こんなところでマツタケは採らん」とも怒ってます

 (どうでもいいことですが、マツタケの解説は、知り合いの樹木医です。長男の保育園の同級生のおじいさん。もっと、どうでもいいか

 

 昔(15年程前)、採ったマツタケ。

 今、あの松林はどうなっているのか・・・、当時でもシダや落ち葉が多かったからな~・・・。

 

 あと、マツタケアレルギーというものがあります

 触ると皮膚炎など、食べると頭痛などが起こったりするそうです。

 マツタケを食べてアナフィラキシーショックを起こしたという事例もあるくらいです。

 ちなみに、マツタケが腐るとヒスタミンが発生するそうです。

 なので、腐ったマツタケを食べてしまうと嘔吐・腹痛を起こしてしまいます。

 

 高級食材だからといって、絶対安心というわけではなさそうですね

 マツタケアレルギーを詳しく知りたい方は、こちら↓

  http://allergy.kaizen-taisaku.info/allergy/matsutake/


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