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スギノアカネトラカミキリ 成虫の脱出

2018年04月16日 | 樹木の病気・森林被害のお話
 スギノアカネトラカミキリ(以下、アカネ)の生態について、今回は第2章「成虫の脱出」。
 
 脱出時期は、地域や年によって異なりますが、和歌山県では3月下旬~4月下旬とされています。
 ちなみに岩手県など東北方面では、4月下旬~6月上旬と去れています。
 脱出の時期は、脱出する1カ月前の気温に影響すると言われており、低温が続く間、脱出が全くなく、気温が上がると一気に脱出したという事例もあります。
 
 成虫は枯れ枝の樹皮に直径3~4mmの脱出孔をあけて脱出します。
 
 
 脱出孔のある枯れ枝の太さは、2cm前後のものが多く、脱出孔のある枯れ枝の位置は、樹幹から近く、距離にすると平均で4cmだそうです。
 
 なお、アカネは枯れ枝だけでなく、生きた枝(生枝)の枯れた二次枝にも産卵します。
←枯れた二次枝からの脱出孔。
 この場合、幼虫の食害が枝だけで完了した場合、脱出孔は樹幹から離れた位置に作られます。
 
 成虫は日中の気温が15℃を超えると脱出の準備を始めます。
 日中の気温が20℃前後になると脱出すると言われています。
 
 こんな感じで、アカネは脱出にも行動にも、気温に左右されやすい生き物だと考えられています。
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