goo blog サービス終了のお知らせ 

山中日記

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

2007年10月20日 スウィングル

2007-10-20 23:32:38 | ノンジャンル
スウィングル・シンガーズ(SS)の「ジャズ・セバスチャン・バッハ」を聴く。バド・パウエル・MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)・ジャコ・パストリアス等々、バッハの楽曲をジャズで演奏するミュージシャンは多い。一定のリズムとテンポの中で比較的自由な演奏ができるバッハの曲は、ジャズ的な演奏に適しているからだ。バッハのジャズ演奏では、フランス人ピアニストジャック・ルーシェの演奏による<プレイ・バッハ>が最も有名だが、このヴォーカルグループによるスキャット演奏も本当に素晴らしい。

1962年にデビューしたSSは男女4人ずつの8人編成、フランス人中心のメンバーで完璧無比で精密なコーラス・グループだ。多重な旋律が絡み合うのが特徴のバッハの楽曲には、彼らの完璧なテクニックによる合唱がぴったりとマッチするのだ。彼らの「ダバダバ」スキャットを目を閉じながら聴いていると、脳の中がスーっと浄化されるような気がする。40年以上たっても色褪せないジャズとクラシックの融合を理屈ぬきに楽しみたい。静かな夕食の前とか寝る前にゆっくり聴いて欲しい。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=513787&GOODS_SORT_CD=101

2007年10月17日 沢村 

2007-10-18 00:19:59 | ノンジャンル
山崎洋子著「沢村貞子という人」(新潮文庫)を読む。東京浅草下町の歌舞伎狂言作家の家に生まれ、女学校を出て女優になり名脇役と知られ、エッセイストとしても活躍した<沢村貞子>、彼女ほど亡き後もその生き方・暮らし振りが共感を持たれている人は少ない。潔く自分らしく生きたその人生と、心を打つ老後をマネジャーとして長く仕えた著者が語った作品だ。妻子を捨てて貞子のもとにやってきた夫のために、全てを捧げた彼女の愛情と憐憫に関する記述が胸を打つ。美しい老い方の典型を描いている。配偶者との老後に関心のある方は一読ください。(ロージンか)

栗コーダーカルテットのアルバム「ウクレレ栗コーダー」を聴く。リコーダー以外の楽器が専門の4人が集まって独特な脱力サウンドを生み出すこのカルテットは、様々なミュージシャンとの競演を行なっている。この作品は完全カヴァーアルバムでモーツァルト、プレスリー、ビートルズ、ウルトラセブン、クィーン、ダースベーダー等々ごちゃ混ぜの楽曲をゆる~く演奏してくれる。お疲れの夜にお試しを。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=955478&GOODS_SORT_CD=101

2007年10月16日 怖い話4

2007-10-16 23:58:08 | ノンジャンル
先日夜遅くバスに乗ったら、行き先を示すライトが薄暗くなっている最終バスだった。進行方向に対して横向きの座席に座ったので車内がよく見渡せた。しばらく本を読んでいてふと気がつくと、乗客は目の前の座席で頭を垂れながら寝ている若いサラリーマンと、最後尾の端の座席の50歳ぐらいのオバサンと自分の3人だけだった。

バスが幹線道路から一般道に入り人通りが少なくなった。本から目を離しもう一度車内を見回し、熟睡している男性の次に奥のオバサンの方を見た。すると寝ていると思っていたオバサンと目が会ってしまった。慌てて目を逸らしたが、オバサンはこちらをじーっと見ていた。本を読もうとするがオバサンの視線が気になってしょうがない。そこでゆっくり横目で見るとオバサンが僕を睨んでいた。遠目にオバサンの顔を窺うと、眉間に皺を寄せながら次第に恐ろしい形相になってきた。彼女の目は憎しみに燃え、口元が歪み、身体が震えているように見えた。「なんだなんだ?」と思ったものの、オバサンから発せられるあまりに強烈な憎悪に思わず身体が固まってしまった。まともにオバサンの顔を見ることできず、焦点が定まらないまま本を眺めて座っていた。

やっと降りるバス停に近づいてきたので、降り口の前に立って外を眺めるふりをしながら肩越しに後部座席を見ると、白目を剥いた彼女がゆっくり立ち上がろうとしていた。「あわわわわわ」、バスが停まるか停まらないうちに僕はバスから飛び出た。そしてそのまま振り返らないで思いっきりダッシュして近くのコンビニへ逃げ込んだ。息を殺して外を見たが、誰もいなかった。少したってから外へ出たが、結局そのオバサンは見かけなかった。あれは一体なんだったのだろう。とにかくこの終バスに乗るのは絶対やめようと思った。

2007年10月14日 シネマ

2007-10-14 22:33:09 | ノンジャンル
原田宗典著「私は好奇心の強いゴッドファーザー」(講談社文庫)を読む。こどもの頃から映画で育ってきた著者のシネマ&家族エッセイだ。中学以来銀幕の魅されてしまったことや観てきてた映画も自分のに似ていて面白かった。王道封切り大作、家族での鑑賞、名画座巡り、ドキドキ18禁、マニア・オールナイト等映画は様々魅力を持っている。若い時に映画館に出入りしないのは、余りにももったいないことなのだ。映画好きはお試しを。

娘が持ってたインスト・ロックバンド<SAKEROCK>のセカンド・アルバムを借りて聴く。自由の森学園高等学校出身メンバーが2000年に結成したこのバンドは、ギター、ベース、ドラム、トロンボーンというユニークな編成で、昨年のフジロックで1万人を動員した。スペースシャワーTV「スペシャボーイズ」のVJをつとめるトロンボーンの浜野謙太(通称ハマケン・うまいなあ)、ギターの星野源を中心にした、ほっこりしたサウンドがなかなかにいい。特にスーダラ節のカヴァーが素晴らしい。お試しを。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1359507&GOODS_SORT_CD=101

2007年10月13日 ゴア

2007-10-13 22:11:59 | ノンジャンル
アル・ゴア前米国副大統領がノーベル平和賞を受賞というニュースには関係なく、DVDで彼が出演した映画「不都合な真実」を観た。ゴア氏は2000年大統領選挙でフロリダ州の不可解な投票結果で惜敗した後、以前から主張してきた「地球温暖化問題」を国内外に訴え続けてきた。彼が今までに1000回以上開催してきた講演会は「最もエキサイティングなスライドショー」と言われており、この講演会をベースに製作されたのがこの映画なのだ。同賞を同時受賞した国連組織「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」とともに、<人類が引き起こした気候変動に関する知識の普及>にこの映画が大きく貢献してきたことがよーく分かった。

作品中「炭鉱のカナリア」として例示されている北極・南極・グリーンランド等での氷山・氷河・氷原の大規模な消失という事実はまさに<不都合な真実(An Inconvenient
Truth)>そのものだ。特に最近テレビでも報道されていたグリーンランドの内陸部からの氷塊崩壊の映像は、本当にショッキングだった。そしてゴア氏がまず米国人にCO2排出抑制を呼びかけているのは、実によく理解できた。米国に住み始めた頃、湯水のようにガソリンや電気を使い尽くし、環境問題には全く関心を示さない同国人に対して妻が呆れていたことを思い出す。でも僕はゴア氏の活動に反応し始めた米国の変化に期待したい。京都議定書に賛成し、CO2排出抑制宣言を行なっている米国の州・都市が確実に増えているからだ。

同問題懐疑派の意見もよく聞く。でもね、アメリカ人が自分達のライフスタイルを変えようとするきっかけをつくったのは、ゴアたちの活動があったからだと思う。学術的な論争なんかではなく、目の前にある自分達及び子孫の将来をまじめに考えて、従来の生き方を実際に変えていくことが大事なんだと思う。

そして「7年前にゴアが大統領になっていたら、アメリカは世界はどうなっていたんだろう?」って、またまた考えてしまった。
http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/title/mo4594.html