ぶらぶらと 山旅、海旅、里の旅

いつまでも、どこまでも、あてもなく、はてもなく

上ロースカツ定食¥650円

2008年11月30日 23時59分12秒 | 食料
帰途、山から下りて、駅の近くの交差点で信号待ちをしていたら、角の食堂の「本日のお勧め、上ロースカツ定食¥650円」の看板が目に入った。上ロースカツ定食で650円はありえねーだろう、とハナで笑って見ていたのだが、信号が変る間にふと、どんなもんか喰ってみたくなってしまった。
珍しく、禄なもんじゃないと判っている理性に好奇心の方が勝ってしまった。
ま、腹が空いてたのもあったが。
ガラガラと引き戸を開けると、カウンターだけの小さな食堂。客は一人もいない。
カウンターの内側の厨房から70も過ぎているであろう(もしかしたら80も過ぎているかも)オヤジさんが見ていた14インチのポータブルテレビからボ~っとこちらに視線を移す。
おやおや・・・である、が、入っちゃったものもうしょうがない。
カウンターの上の壁に張ってあるメニューを見ると、「上ロースカツ定食650円」は別段本日の特別メニューでもなんでもなかった。と言うより「上」はあるのだが、普通のロースカツも特上のロースカツもない。
どうやらこの店ではロースカツにグレードの違いはなくすべて「上」らしい。
しかたない、その「上ロースカツ定食」を注文する。
オヤジさん、注文を受けてからやおら、揚げ油のガスを点火。「今からかよ・・・」内心思った。
も一つ味噌汁の大鍋にも点火。温め直すらしい。「やれやれ・・・」である
こちらも諦め気味に14インチのテレビをボ~と見て時間を潰す。
「チ、チ、チ、チ、チ・・・」厨房の壁に張ってあるタイマーが突然なり出す。
オヤジさんワンテンポ置いて揚げ油からカツをひき上げ包丁でサクサク切り、キャベツの乗った皿に乗せ「はいよ」と飯と味噌汁と一緒にカウンターに差し出す。
一応は定食のスタイルになっている。
が、その中身は・・・
揚げてあるはずのカツがどういう調理法なのか、熱くない。肉の色はぎりぎり赤身がないので腹を壊すこともなさそうだが。と言うよりほとんど脂身で肉がほんの申し訳程度についているだけ。・・・上ロースか・・・思わずぼやきたくなる。
横に盛ってあるキャベツは盛ってあるというより、敷いてある的でロースカツと標高がほぼ一緒。もすこし盛って貰いたいよな・・・
飯は暖かい所とぬるい所、ベチャっとしている塊と普通の塊が、絶妙(?)に混じり合っている。まったくいつ炊いた飯なのか・・・
味噌汁も温め直すならもう少し温めればいいものを生ぬるい状態で、やたら具だくさん。それも大鍋に具が少なくなってきたら新しく追加しているような、まるで吉牛あたりの大鍋と同じ製法の様子。煮詰まっている具とまだ生っぽいキャベツの芯が同居している。
一緒に出てきたお茶がカップ酒の瓶で出てきたのにはたまげた。多分、オヤジさんか客が飲み干した空きビンをそのまま利用しているのだろう。これを本当のエコと呼ぶのか・・・。
ソースを探すと、2Lのプラボトルの業務用のソースがそのままデンとカウンターの上に置いてある。重てぇ~!
他にもマヨネーズ、ケチャップのチューブもカウンターの隅に転がっている。客の好きで何でも使っていいのだろう。ただいつから置いてあるのか?ラベルも何もなく、消費期限も何も判らない。最初は勇気がいるだろうが、そのうち慣れちゃうのかもな。もし、食中毒でも起こしていればとっくの昔に店が潰れているだろうし。
逆によく、いままでこれで続けてこれたもんだ、と感心してしまった。
なんやかや、ま、やはり、こんなもんだろう、と思いつつも、それでも、ほぼ残さず平らげた。空腹は最大の調味料、と言うことなんだろう・。
でも多分、次回はもう無い気がする・・・

すすき

2008年11月30日 22時43分12秒 | 山旅
久々に近くの里山へぶらりハイキング。
天気は快晴、風も穏やかで、明日から師走という季節を感じさせない暖かさだった。
でも、ススキが風にそよとなびくのを見ると、やはり晩秋なんだなぁ・・・と感じる・・