ぶらぶらと 山旅、海旅、里の旅

いつまでも、どこまでも、あてもなく、はてもなく

穂高山荘(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月31日 23時10分43秒 | 山旅
昼近くになってもガスが晴れる気配はない。天気良ければ空身で奥穂高でも登ってみるつもりだったが、居心地のいい小屋からまったく動く気が起こらない。ここの山小屋はけっこうおおらかで開放的でお気に入りの山小屋の一つ。中の休憩場所が結構広くて、ガスコンロを使って自炊も普通にできる。食事のメニューもそれなりに揃っているし、セルフサービスのネスカフェまである。書庫も開放されていてけっこう時間つぶしもできる。入口の横にはネットに繋がったパソコンが置いてあり、自由に天気情報など検索できる。こんな山の上で自宅にいるのと同じようにネットで色々検索できるとなんか不思議な気分になってしまう。ただ天気予報は「明日は雨!」で見れば見るほど悲しくなった・・・
今、煙草は吸わないのが当たり前で、吸いたい人は勝手に吸ってガンにでもなんでもなってくれてかまわないが、こっちへは来ないで!的な風潮がごくごく普通になっていて、喫煙者はみな相当肩身の狭い思いをして外や隅で吸っている。しかし、ここは、なんてったって室内で堂々と煙草が吸えるのである!煙草を吸わない人には申し訳ないが実にすばらしい!と嬉しくなってしまった。自分も今はもう吸わないが、以前相当なヘビースモーカーだったので喫煙者の気持ちがそこそこ理解できるので余計感動もんであった。
濡れたカッパを乾かすために着たままぼぉ~っとしていると、この雨の中ひっきりなしに登山客が登ってきたり、下りていったり、また、穂高へ行ったり、涸沢岳へ行ったり、帰ってきたり、と、けっこう忙しい。
この雨、ガスの中、何も見えない穂高や涸沢岳へ行くグループの人たちはほとんど必ずと言っていいほど「せっかくここまで来たんだから・・・」と言って出発していく。この「せっかく・・・」と言う言葉、もし悪天候で何か事故でもあったらどういう事になってしまうのだろう?といつも思ってしまう・・・ちと考え過ぎなんだろうな・・・
夕方18:00頃には再び雨が降り始める。
19:00頃には風もけっこう強くなってきて、テントがバタバタ風に煽られたり押されたり・・・風が強風で鳴る音もあまり気持ちいいもんではない・・・小屋に泊まっている人たちが羨ましい・・・

ガスの中の穂高山荘(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月31日 22時48分50秒 | 山旅
着いた時は、もう完全にガスと雨でほとんど何も見えなくなってしまった・・・
急ぎテントを設営。まだ早い時間だったこともあって小屋に一番近い場所が空いていた。トイレ、水、雑用など、なんだかんだ小屋に近い方が便利でいい。稜線まで上がってくると下界とは比べものにならないくらい風に対する心配が出てくる。特にこんな天気ではいつ荒れるともわからない。なるべく岩壁の近くに寄せて、張り綱も頑丈目に岩を噛ます。
今どきのテントは軽量でもそれなりに丈夫で相当な雨風には耐えられるようだが、具体的にどの程度耐えられるのか?と疑問に思って買った店の店員に聞いたことあったが、はっきりした答えは聞くこと出来ず、「あまりに風が強いようなら、ポールを外して下さい」程度のアドバイスしか得られなかった。
山の本や雑誌を見てもテントのデザインや重量、大きさなどのスペックの比較は特集などで載っていても、具体的な対風圧とかどのくらいのペグの強度が必要か?など、その辺の詳しい検証のデータはあまり見たことはない。
ま、体験と経験で学んで行くしかないのだろうな。

常念岳(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月31日 22時35分12秒 | 山旅
振り返ると常念が見えた。これもけっこうかっこいい山。
あまり興味はないが、百名山の一つらしい。
昨年、島々から島々谷南沢を上り詰めて徳本峠に上がり、霞沢→大滝山→蝶が岳→常念→横通→東天井→大天井→燕→餓鬼→唐沢と縦走したのが懐かしい。
一度登った山に、なんとなく愛着が沸いてくるのは人情なのか、旅情なのか・・・

ザイテングラート(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 23時19分54秒 | 山旅
3日目、4:30に目が覚める。昨夜は夜半づっと雨。時たま雷も鳴っていた。未明に一度上がった雨が朝飯を喰っていると5:00過ぎ頃から再び降り始める。ちと気分が萎える・・・「はて、どうするか・・・?」他の登山客はこの雨の中でもけっこうまじめに行動している様子で、テント畳んでいたり、すでに登り始めていたりと朝っぱらからそこそこ騒がしい。すごいなぁ~、改めて感心してしまう・・・
とりあえず様子見か・・なんか風も少し出てきたみたいで、テントもバタバタしている。上の稜線はもっと風が強いのだろうなぁ・・・などとじっとしていると悪い方向にばかり意識が行ってしまう。とりたててやることもないので、いつでも出発出来るように、と準備だけはチンタラ始める。昨日ザックも乾かしたつもりだったが、内側がまだ濡れている。どうやら、防水加工してあると、濡れたときには逆に乾きづらいようだ。シュラフ、衣類、食料などはグラナイト系の撥水性のスタッフバックに入れているので一応大丈夫なようだが、他の小物類などもそれなりの防水、撥水袋に入れる必要あるのかもしれない。
6:00過ぎ、どうやら雨が上がってきた。先の予測はつかないが他の登山者が頑張って登って行くのを見て、つられるように6:30とりあえず出発してみる。ザイテングラート手前のガレ場を横切る辺りでやはりガスが上がってきた。もう30分、いや15分天気が保ってくれれば・・・の願いむなしくザイテングラートの登りにさしかかる頃には雨が降り始める。もう登るっきゃない。けっこう必死で登るが、必死な分疲れも大きい。バテバテ・・・それでも何とか9:00前後、ほぼコースタイムで穂高山荘へ到着。たかだか2:30の登りでこのバテようでは先がヤバイよなぁ・・・とちと心配になる。

ちなみにザイテングラードとは=岩壁の支尾根。主岩稜にたいする側岩稜。グラードは痩せ尾根のこと。穂高のそれは固有名詞になっている(by登山用語集)
写真で言うと左側の斜めの小さな尾根。

涸沢ヒュッテからの眺望(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 21時19分20秒 | 山旅
テント張り終わって、物干しをしながらのんびりしていると、9:30頃から徐々にガスも晴れてきて天気が良くなってきた。時折、上の稜線や涸沢槍が見えたりもしてきた。正面上方の北穂もたまにうっすら見えるようになってきた。やっぱ余りにも軟弱だったか・・・ちと、反省気味に少しブルーも入る。
明日は行けても穂高山荘までだろう。普通の1日行程を2日もかける鈍足さ。これではこの先どこまでいけるのか?心許ない・・・。穂高に朝から登ればその先涸沢岳越えて北穂まで時間的には十分で行けないこともないだろうが、あそこのテント場はチト小屋から離れすぎ!南陵の尾根の上で眺望は抜群だが、水場、トイレなどどうするの?って感じ。また風対策もちと恐そうな吹きっさらしで、どうも泊まる気にならない。その先となると南岳小屋だが、大キレット越えられるとは思わないし、どう考えて穂高山荘までしか行けそうもない。
正面山の中腹の涸沢小屋や涸沢ヒュッテを水汲みに行ったり、トイレに行ったりブラブラ散歩したり、他の登山客をぼぉ~っと観察しながら時間潰す。昨年秋の10月、紅葉の真っ直中に3日ばかりテントで滞在していたことを懐かしく思い出した。山側の雪渓も今の1/3の大きさもなく、それこそキャンプ場一杯に隙間もないくらいカラフルなテントの花が咲いていた。朝6:00過ぎ、ヒュッテに水汲みに行った時に、トイレの前で順番待ちで長蛇の列をなしている登山客を見てたまげ、こりゃ地獄だなぁ・・・なんて感心したことも思い出した。
昼、午後にかけ、登山客はハイシーズンそのものと言う感じででひっきりなしに登ってきたり、下りて行ったりけっこう賑やかであった。
夕方また曇り始め、16:00頃から突然大粒の雨が降り始めた。せっかくやっと乾いたテントも再び濡れてしまった。
持ってきた貴重な文庫本は早々に読み終えてしまった。
晩飯を食ってテントでのんびりしていると、今度は雨に加えて雷も鳴り始めた。明日の天気は大丈夫なのか?心配になる・・・

涸沢テント場(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 20時26分52秒 | 山旅
ヒュッテとの分岐を小屋の方へ進む。ほぼコースタイム8:00涸沢のテント場に到着。先ほどの晴れ間は何処へやら・・・雲、ガスと霧が漂って流れていてシッポリと寒々しい・・・ギリギリで雨は降っていないが、上の方は何も見えない。まずは一休みだが、「さて、どうするか??」・・・普通に晴れていれば、これからザイテングラートを2:30かけて穂高山荘まで登って、休憩して昼飯喰って、午後軽装で奥穂高や涸沢岳に登るくらいが一般的な行程だが・・・。ただ、天気が回復しそうな予兆も見えない、逆にこれから増々崩れて雨になる可能性の方が高そうな雰囲気・・・。
さて、「どうする?」「どうする?」・・・こういう自問自答の時はたいていやめてしまうのだが・・・。
5分もじっとしていると身体も徐々に冷えてくる。上はもっと寒そう・・・
「や~めた!」
やっぱし・・・もう一人の自分が「いつものパターンだな・・」と、冷めた目で見ているのがわかる。ま、先も長そうだしそれもいいんじゃない・・・的な・・・
そうと決まれば、即!と、荷物下ろして広げ、テントを張り始める・・・まだ朝の8時過ぎ・・ちと後ろめたい気もする・・・周りを見ると逆にテントを片付けて今から行動しようとしている人たちがチラホラ・・・普通はそんな時間帯だろうな・・・
昨日、雨の中を歩いたため、カバーはしていたが、ザックの中まで少し濡れている。ザックの腰ベルトに付いている小物入れの中のものは当然全部濡れてしまっている。テントを張ってそれら濡れた小物やらシュラフ、靴、靴下など周りや屋根に広げ乾かす。晴れて日が射していれば小一時間でみな乾くだろうが、天気がこれではなかなか乾かない。ま、「今日はここ」ってことで気分だけは楽になった。

雪渓(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 20時15分41秒 | 山旅
涸沢手前、ヒュッテと小屋の分岐前にまだこんな雪渓が残っていた。8月初旬の夏ピークの季節だというのに。幸い簡単なキックステップで登れたが、やはり「軽アイゼンは必需品」なのかも、と改めて反省する。ちとナメていて持ってきてなかった。先々大丈夫か少し心配になる。
前方の前穂にかけての吊尾根に雲の切れ間から少し薄日が当たって明るくなっているのを見てこのまま晴れていくこと期待しながら、一歩一歩慎重に進んでいく。

本谷橋と屏風岩(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 17時23分09秒 | 山旅
涸沢までの行程のほぼ真ん中の中間点、本谷橋に到着。ほぼコースタイム通り。6:00着。天気はぎりぎり保っていると言う所。ただ、上の方はガスがかかっている。目の前の屏風岩も稜線ははっきり見えない。しかし、いつ見ても、「岩やはスゴイ!」と尊敬する。こんなところよく登ろうなんて気になるもんだよ。写真の撮り方イマイチで迫力がうまく伝わらないかもしれないが、実際に目の前にするとちと感動もんの絶壁である。国内最大級の岩場というくらいだから当然だろう。
今からまじめに修行を積んでもここまでの壁を登れるようになるとは到底思えないが、それでもいつかそのうち岩の入門編をカジってみたい気がする。誰か言っていたが、山登りのバリエーションが格段に増えるとのこと。自分の力で一般道から踏み出せるようになったらかっこいいよな・・・
順序はどうだか知らないが、沢より岩をやってみたい・・・ま、今は未だ夢の夢の話し・・・

朝靄の梓川(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 17時21分14秒 | 山旅
朝4時起床。けっこう良く眠れたようでいつ寝たか記憶にない。健康な証拠か・・。まだ2日目当然か・・・
朝食のシリアル掻き込んで、シュラフ、マット、衣類、食料、コンロ食器類など片付け、テントも畳んで、5時、既に明るくなっているキャンプ場を出発。天気は相変わらずの曇りではっきりしないがとりあえず雨は降ってない。早い人は既に出発した様子で、少しテントの数が減っている。初っぱな横尾大橋を渡るが梓川にはガスと朝靄が所々にかかっていて水墨画のような幻想的な景色が広がる。これ以上天気が悪くならないこと祈るだけ・・・・
このコースは槍沢と同じように上高地からの登山道の中でも1、2のメジャールート、大して危険なところキツイところはない。昨年も通っているので安心してトコトコ進む。どうも天気が心配でのんびりと散策的なムードにもなれない。それよりも降られる前に早め早めとつい先を急いでしまう。貧乏性・・・

横尾大橋と屏風(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 13時16分50秒 | 山旅
夕方すっかり雨は上がって時たまうっすら青空も見えたり夕日が見えそうなくらいまで空も明るくなってきてた。明日はこの橋を渡って、涸沢へ。できたらそのままザイテングラードから穂高山荘まで登りたいのだが・・・
一日目の夜の帳が下りてゆく・・・山に来ると生活のリズムも下界の時とはまったく違ったものになる。日が暮れて暗くなったら後は寝るだけ。8時ぐらいにはたいてい寝てしまう。いっとき天気予報が聞きたくてラジオを持ち歩いたこともあったが、山でラジオ放送を聞くと、普段気にならないような、下界や世間の下世話な具にもならない中身のない話がまったくイヤになる。気象通報や天気予報も期待したほどの精度もなく、それに目先の天気だけしかわからず大して利用価値がないことわかった。それ以来ラジオは持たないことにした。ま、誰も行かない深山幽谷の場所に行くわけでもなし、たいてい山小屋のテント場で泊まるし、今どきの山小屋は衛星でネットにも繋がっていて自宅にいるのと同じ様に、tenki.jpやウェザーニュースのサイトで詳しい天気が見れてしまうのだからわざわざラジオを持ち歩く必要性もないと思う。しかし山の上で最初にネットに繋がっているパソコンの画面を見たときはちと感動もんだった。
晩飯はなんか作るのかったるくて、有り余っていたパン類をかじり、スープ、コーヒーで済ます。

横尾まで・・・(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 12時34分33秒 | 山旅
梓川に沿って明神まで行くと増々雨脚が強くなって来た。ただ、ここまで来れば、小梨平に引き返すより徳沢に進んだ方がいいに決まっている。けっこうな雨の中歩き続けた。考えようによっては、この先、上に上がって稜線上を歩いているときにも必ず雨には遭遇するだろうから、その訓練、トレーニングには丁度いい体験なんだろう、と自分自身を納得させながら黙々と歩く。しかし、問題は雨具だった。一応ゴアテックスだが軽さを重視して2.5層のペラペラの軽量のものを選んだのだが、どうも選択を誤ったよう。蒸れたときの内側のべっとり感がハンパでない。2,3時間も雨の中を歩き続けると、漏っているわけではないのだが、蒸れで表より内側の方がビチョビチョになってしまったのには閉口した。まだ高度も高くなく、歩いているので寒くはないが、稜線の上で気温も低く風もあったときなどの事を考えるとやはりもう少し、しっかりしたもの準備した方がいいかな、と痛感した。今回はなんとかこれで我慢するしかない、ちと心配・・・。
そんなことを考えているうちに徳沢に着く。ここにも既にけっこうの数のテントが張られていた。どうするか?ここにするか?それとも横尾までもう一踏ん張りするかどうか???雨は時たま強くなったりするが、概ね小雨で徐々にではあるが良くなってきているようにも思える。ここは去年泊まった時、水場の手動ポンプ式がちとうざかった記憶ぐらいしか残っていない。ま、牧場跡地と言う雰囲気は悪くはないと思うが・・・
しかし、明日もし天気良ければ、穂高か槍の上まで行きたいし・・・などと行程考えたら、やっぱ横尾でしょう・・・と、もう一踏ん張りすることに決めてまた雨の中歩く。
16:00何とか横尾のキャンプ場に到着。荷物もまだ食料ほとんど手つかずで結構重量あったが、ほぼコースタイムで来れた。雨の中、初日にしては上出来!って、最初は自分を誉めようと思ったが、よく考えたらたった3時間しか歩いてない!それもほとんど平坦な散策路。んなもん誰でも歩けるだろう!!!なんか相変わらずレベルが低くて先大丈夫なのか心配になる。
受付済ましテント代500円払って、テントも張って、ほっと一息で、小屋の隅で内側の方が濡れがひどい雨具を一生懸命拭いて乾かす。18:00前ぐらいには雨も上がって目の前の屏風岩もガスの間から顔出し始める。とりあえず雨が上がるだけでなんとなくほっとした気分になれる。風もなく、冷え込むこともなく、雨さえなければけっこう快適なキャンプである。テントの数も超混みと言うほどではなくそこそこの間隔が保たれていて夕餉の時間をのんびり優雅に過ごせた。水場も近いし、自分的にはけっこうポイントの高い方のキャンプ場と思える。

河童橋(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 11時53分32秒 | 山旅
どうやら、雨も小降りになってきたようで、空も若干明るくなってきた雰囲気。合羽橋はやはり上高地一番の観光ポイント。傘やカッパを着た観光客でにぎわっていた。穂高は雲の中、明神も見えない。霞沢、六百山も上の方は何も見えない。それでもみんな写真を撮ったり、川辺を散策したり、土産物屋で食事や買物をしたりと思い思いに楽しんでいる様子。自分ももし旅の終わりだったら同じように開放感一杯で楽しんでいたのだろうが、まだまだこれからで、ちと緊張感の方が強かった。
カッパで完全武装のザックを担いだ数人のパーティの登山者とも何度かすれ違った。上の方はもっと降っているのだろうな・・・どうも軟弱な連想の方が先に頭をよぎる。
このくらいの小雨、霧雨ぐらいなら小梨平よりもう少し進めるだろう、と、もう少し先まで行くことにする。考えてみればいくら雨とは言え、初日15分しか歩かないのもちと悲しいし・・・なんて反省もする。道はほぼ平坦だし、まったく疲れる場所も危険な場所もない。それに何度か通ったことがある道なので、だいたい予想がつき、安心感がある。明神まで1時間、徳沢まで1時間、横尾まで1時間・・・ま、なんとかなるだろう・・・
河童橋から再び歩き始めて、懐かしの小梨平のキャンプ場の間を通り過ぎるとと既にいくつものテントが張られていた。昨年も見かけた派手なテントが今年も張られてあった。また一ヶ月とか二ヶ月張りっぱなしで長期滞在しているのだろう。優雅なおっさんである。ここのキャンプ場はバンガロー、貸しテントもあり、自炊道具のレンタルや薪、ガスコンロなどもあり、テントの下敷き用にスノコなどもありなんでも揃っている。食料もそれなりの値段は当たり前だが、米、生野菜、生肉、調味料、お菓子、パンまでなんでもあってほとんど普通に生活することができる。夕方には風呂まで入れてさっぱりすることもできる。長期滞在でもほとんど何不自由ないキャンプ生活が送れる。自分的には結構評価の高いキャンプ場である。昨年夏はあまりに居やすいので一週間近くドテッと滞在していたこともあった。
その懐かしのキャンプ場を過ぎたあたりから再び雨が降り始めた。なんのこっちゃ・・・?である。

上高地、大雨!(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 11時09分37秒 | 山旅
上高地バスターミナルにほぼ12時到着。なんと大雨ザンザン!「なんじゃ?こりゃ?!・・・」である。「聞いてねぇ~!!!」思わず口走る。
バスターミナルの職員に聞くと、昨日よりもひどい、とのこと、まったく予想が違う・・・山の天気は当たらんとは言え、「ここまで外れるなよぉ~」って感じ。
雨はイヤ、雨は嫌い、雨の中行動したくない・・・基本軟弱。中の上の登山を目指してはいるが、まだまだなんちゃって登山者そのもの・・・
さて、どうするか?とりあえず様子見と周りの観光客の行動観察。雨の中、混雑しているターミナルの中で右往左往しているのを他人事のように眺めているのもけっこう面白くて時間潰れる。
小梨平までなら、15~20分で着ける。徳沢まで行くか?それとも頑張って横尾まで歩くか・・・?時間的にはまだまだ十分余裕。
しかし、初っぱながこれでは先行き不安。確かに長期予報ではエルニーニョがどうたらこうたらで冷夏になる可能性も、なんて事、言っていたが、果たしてどうなるのか・・・?
隣でザックから雨具出して、しっかり厳重に着込んで準備している登山者がいたので、「何処までですか?」と聞くと「横尾まで」と。やはり、普通の登山者はこのくらいの雨ならちゃんと行動するらしい。スゴイ!と改めて感心し、尊敬してしまった・・・
「どうするか・・・?」予定も行先も立たないが、とりあえず今、雨具が必要なことは確か。その登山者につられザックから雨具を取り出しもそもそ着始め準備する。雨具のパンツの裾のチャックが短くて一々登山靴を脱がなければならないのが、買った当初からウザイ、メンドイ、ジャマクサイ、なんだよなぁ・・・である。次買うときは絶対そこを気をつけて買わねば。
30分もモタモタしていると雨も若干小降りになってきた。このままバスターミナルで野宿するわけにもいかないし、何処まで行けそうか?行くか?まだ未定だが、それでも、意を決して歩き始める。大げさな気分になって、今回の山旅の記念すべき第一歩だ、など勝手に盛り上がりながら河童橋を目指す。

鈍行で新島々へ(北アルプス山旅・2009年8月)

2009年08月30日 10時14分45秒 | 山旅
早朝、ザック担いで自宅を出発。6:14高尾発普通松本行きに乗り込む。天気予想はいい方向に向かっていると言ってた割には、どんよりとした曇り空。高尾から先、沿線に見える里山の連なりにも低くガスが漂っている。「本当に良くなるのかぁ~?」ちと不安。ま、一旦荷物担いで出てしまったのだから今は先へ進むしかない。平日早朝で車内はまだ空いている。始発の高尾で既にちらほらザック担いだ登山客も目に付く。甲府から南を目指すのか、塩山辺りから大菩薩・・?茅野、小淵沢辺りから八ヶ岳か・・?それとも自分と同じ松本までか・・?まさか白馬までなら鈍行は使わないだろう・・・?など勝手な想像を膨らませる。自分も山に向かっているせいかみんながどの辺りに行くのかちと興味が沸く。
松本着9:50まではだいぶある。早起きしたので、車内でうとうとするか、とも思っていたが、久しぶりの山旅でやはり無意識のうちに昂ぶっているようで一睡もせず窓の外の流れ去る景色を眺めてた。今どき、鈍行の旅は、時間をのんびり使える「一番贅沢な旅」なのかも、とちと幸福感に包まれる・・・。ただ、岡谷だか塩尻辺りで同じ鈍行の長野行きに抜かれたときは、ちと、「なんだよぉ~・・・」と思ってしまった。
切符を車内精算したとき、新島々まで買えると言うので買ったのだが、あとでわかったのだが、松本から上高地まで松本電鉄の電車・バスを乗り継いで通しで買った方が安かった。そう言えば、昨年も同じミスをしたこと思い出した。どうも、相変わらず学習能力がない・・・ま、年に1,2回しか来れないところだし、180円ぐらい大目に見てやろう、と自己弁護。
大好きな駅弁はこの時間ではまだどこの駅でも売ってない様子。大量に買い込んだ、昨晩閉店間際のスーパーで半額シールを貼られたおにぎり、パンなどをぽつぽつ食べながら、ぼぉ~っと車窓の風景を飽きずに眺めてた。中央線沿線でこれだけ満足できるのだから、夜、テレビでやっている「世界の車窓から」など本当に実体験したらハンパなく楽しいだろうな、などと果てしなく妄想をしているうちに、松本に到着。
二両編成の松本電鉄上高地線に乗り換える。何度乗ってもローカルで雰囲気あるんだよなぁ・・・車内はちらほら立つ人がいる程度で空いている。今どき、上高地あたりへ行く登山客、観光客は、直行バスか、車で平湯経由でさっさと行ってしまい、わざわざ電車、バスを乗り継いで行く人の方が少ないのだろう。ま、料金的にもそっちの方が安いし。
それでも20人ぐらいの登山客いただろうか、みんな上高地行きの駅前のバス停に並ぶ。程なくバスも到着して上高地に向かう。1年ぶり懐かしい・・・