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2010年反省だけならサルでもできる(横浜編)

2011-01-23 16:44:00 | 今日の更新
2010年 横浜指名選手        蔵の評価

1位 須田 幸太(JFE東日本)投手     ☆☆☆
2位 加賀美 希昇(法政大)投手      ☆☆☆
3位 荒波 翔(トヨタ自動車)外野
4位 小林 寛(大阪学院大)投手      
5位 大原 慎司(TDK)投手         未確認
6位 福山 博之(大商大)投手        未確認
7位 大原 淳也(四国・九州IL香川)内野
8位 鶴岡賢二郎(四国・九州IL愛媛)捕手 未確認
育成 松下 一郎(関西外国語大)捕手   未確認

大量9名もの指名をした横浜のコンセプトは明確で、来季即戦力になり得るセンターラインの強化となっている。3年連続90敗以上というプロ野球史上初の屈辱的な成績を残しているのだから、これだけの割り切りをもって行ったことは評価したい。

1位須田 幸太(JFE東日本)投手は、そんな今の横浜にはぴったりの選手。完全にスケールよりも実戦派で、早稲田時代の物足りなさも、社会人に進んでからはボールの勢いが変わってきた。更に外角の微妙な出し入れで投球が組み立てられるなど、開幕ローテーションを期待できる器。しいて言えばボールのボリューム感がイマイチなので、余裕がなくなって持ち前の微妙な投球ができなくなった時が怖い。しかし順調に行けば、7,8勝は一年目から期待できるのではないのだろうか。

2位加賀美 希昇(法政大)投手は、球の球威・ボリューム感では須田の上を行く。ただ投球術・細かい制球力などでは劣り、むしろ野球に向かう真摯な姿勢なども買って、一年目よりも2年目以降に期待したいタイプ。それでもオープン戦~開幕に向け、ローテーション争いに加われるだけの力はある。あとはツメの甘さと左打者への投球が課題。仮にローテーションに入っても、5勝10敗のような、かなり負けが多くついて来る印象は強い。

3位荒波 翔(トヨタ自動車)外野手は、横浜高校1年の時からレギュラー・更に東海大に進んだ1年春にも首位打者・トヨタに進んだ一年目もソコソコ活躍と、最初だけは素晴らしい天才型。ただその力を持続できない精神的な甘さが最大の敵。また快足・強肩・好打の高い身体能力を生かし切れない歯がゆい選手。プロの環境で、野球への意識が根本的に変わるだろうか?現状、松本など三拍子揃った選手の刺激剤としての存在価値を期待したい。

4位小林 寛(大阪学院大)投手は、とにかくタフな投球と気持ちの強さが自慢。一つ一つの球は素晴らしいが、開きの早いフォームなど、プロを意識すると少し実戦力に欠けるところが気になる。ただ球の威力とタフさはあるので上手くはまると使い勝手の好い選手になれるかも。ストレートと変化球のコンビネーションが冴えている時は、手がつけられない。40試合以上・防御率 4点台ぐらいの負けている試合をそれ以上壊さないような活躍を期待したいのだが。

5位以降は、他球団のマークの乏しい独自候補が多く、更に私自身確認できていない選手が多いので、評価はできない。大原 慎司(TDK)投手は、左対左に絶対的な強さを持っており、球威・球速の無さを補えれば面白い存在。投手としてもまとまっているようなので、意外な掘り出しものになってくれればと期待したい。あえてスケールよりも実戦力。1年目からどのぐらいやれるのか注目してみたい。

6位福山 博之(大商大)投手は、入団会見の顔つきが1人異彩を放っていた存在。見るからに気持ちが勝った顔つきをしており、その投球も魂の球を投げ込んでくれそう。スケール感の無さをボールと気持ちの勢いでいかに圧倒して行けるのか。かつての島田直也のような、存在になってくれると良いのだが。

7位大原 淳也(四国・九州IL香川)遊撃手は、アイランドリーグを代表する強打者。守備も充分に二遊間を担えるレベルにあり、パンチ力を秘めた打撃・盗塁のできる走力とバランスが取れている。またボールに食らいつく姿勢も感じられ、野球への姿勢も高く評価できる。現状は、一軍争いの刺激剤としての活躍を期待したい。

8位鶴岡賢二郎(四国・九州IL愛媛)捕手は、甲子園で辻内崇伸(巨人)からバックスクリーンに叩き出したホームランが印象深い。日体大時代は伸び悩んだが、私自身それ以来観ていない。ツボにはまった時の強打・強肩のスローイングなど、一つ一つのパーツは悪くないが、あまり捕手っぽくないのと、粗さが解消できていないだけに、何処まで一年目からやれるのかは微妙。ちょっと即戦力としては考えづらいが、一軍争いする捕手の頭数は揃っているので、ここはじっくり将来への力を養って欲しい。

育成松下 一郎(関西外国語大)捕手は、小柄で運動神経に優れるタイプの好捕手らしいのだが、なんだか捕手よりもプロでは二塁あたりの方が適正がありそうな印象を受ける。ただ少し打撃をみたが、打撃にはちょっと光るものを感じるので、上手く導けば面白い存在になり得るかもしれない。ただどのような役割が待っているのかは、私自身掴みかねる。

(2010年 横浜の指名を考える)

大石達也(早稲田)をハズしたものの、リリーフタイプの大石よりも、先発できっちり試合を作れる可能性の高い須田を獲得したのは、チームとしてはよかった気がする。更に1位の有力候補であった加賀美も12球団最初の2位指名の利点を生かして、残っていたのはまさに棚からぼた餅的な幸運さがあり救われた。ただ当初のスカウト達の考えでは、ハズレ1位に榎田(阪神1位)や塩見(楽天1位)の即戦力左腕を検討していたところを、社長の地元重視路線への介入があり、予定を変更せざる得なかった。チーム事情で言えば、須田・加賀美のいずれか1名の右腕を2位以内で獲得できれば好かったわけで、やはり榎田・塩見の即戦力左腕を獲得に動いて欲しかったと言う思いが強い。

一番の汚点は、他球団がまったくリストからハズしていたであろう荒波選手を、地元枠と言うことで3位で指名してしまった点だ。これも加地社長の現場介入の弊害だと言われており、とても90敗以上の負けを続けているチームでの指名ではない。現場でも三拍子揃った外野手の補強の必要性がなかったわけではなかったが、20代中盤の外野手を3位で指名する優先順位ではなかったはず。これならば高校生や指名予定と言われていた20代前半の深江(オリックス5位)選手の指名を優先させるべきだったのではないのか?地元を重視することは悪いとは言わないが、かえってそれが元来あるべき補強の形をゆがめてしまっては何の意味もない。地元のメリットを生かすのは、他球団に下位指名にプロ入りさせないような選手を、お願いして下位指名で獲れるようなメリットがなければ、地元との関係など断ち切った方がいい。

仮に須田・加賀美で1、2位を固めたとしても、3,4位あたりまでに1人左腕を入れて欲しかったし、チーム事情で言えば高校生捕手や若年層外野手を獲得して欲しかった。ただこの部分は「とにかく来季即戦力となりえる選手しか獲得しない」そういった強い意志がドラフトでは働いていたと言うのもわからなくはない。ただそれならばオフの外国人補強も、育成枠レベルの選手を多数獲得している矛盾は説明できないのだが・・・。

5位以下は、ほとんど他球団が獲得に動かなかった独自候補の傾向が強く、評価が別れるところ。この辺の選手は、私自身も確認できていない選手も多く、スカウトの眼力に期待。ただ順位が順位だけに、そう多くは望めないだろう。

ただここ数年、横浜のスカウト陣は一新されて、今まで重視してこなかった性格面を、かなり評価する指名に変わってきた。そういった意味では、かなり人間的にも好感が持てる選手が多く指名されるようになり、チームの体質も数年後には大きく変わって来るのではないのだろうか。

また左腕補強をドラフトではできなかったものの、オリックスからは山本省吾を、更にメジャー半レベルではあるが、奪三振率の高いリーチ(ドジャース)の獲得で、先発候補となりえる左腕を補強。更にマン(2A)や陳(獲得見込み)などの素材型左腕も獲得するなど別の方法で頭数を補うことに成功した。

更に細川の獲得失敗で捕手問題は解決できなかったものの、内川の穴を森本で補い、渡辺直人の獲得など、それなりに野手補強ができているので、総合的には悪い補強ではなくなり、ドラフトで補えなかった部分を補強できている。

多分に、加賀美の2位や渡辺直人の金銭トレードなど、ラッキーな側面があったことも否めないが、全く現状把握できていない社長の横やりがあったマイナス分を、なんとか補うことができた。ただ昨年の加賀の2位指名もそうなのだが、上手く立ち回れば、もっと上手く他の選手も獲れたのにと言う、あと一歩のツメの甘さ・貪欲さの無さが、このチームの根本的なぬるま湯体質につながっている。これでいいのだろと言う自己満足ではなく、これではまだ足りないんだだと言う意識を持ち続けない限り、このチームが浮上することなどあり得ない。その意識を球団幹部・選手・首脳陣・何よりファンも含めて雰囲気が変わらない限りは、永遠にBクラス・最下位の泥沼から抜け出すことはできないはずだ。少なくても優勝争いするチームには、そういった風土が根付いている!

蔵の評価:☆☆☆



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