■『子は国のものじゃない』教職員怒りの集結・・・東京新聞
「教育の憲法」とされる教育基本法の改正案が十四日夕、怒号が飛び交う中、参院教育基本法特別委員会で可決された。戦前の教育勅語体制への反省から生まれた基本法の六十年ぶりの改正。日本の教育が戦後最大の転換点を迎え、「我が国と郷土を愛する態度」の養成などが重視されるとあって、国会周辺に集まった多数の教職員からは反発の声が上がった。
「民主国家の宝を捨てるのか」「子どもは国のものではない」。十四日午後六時すぎ、教育基本法改正案が参院特別委員会で可決されると、国会周辺に集まった千人近い教職員らが一斉に怒りの声を上げた。
「戦前の教育を受けた者として見過ごすことはできない。憲法と教育基本法は戦後に築き上げた民主国家の宝。改正は改憲の前段になるのではないか」と東京都の元教員の男性(74)。嘱託教員の女性(64)も「これだけ反対の声があるのに、結論を急ぐ安倍首相の姿勢はまったく理解できない」と憤った。
小六の子どもを持つ千葉県の主婦(50)は、テレビの国会中継を見て駆け付けた。「国が自分たちに都合のいい子どもだけを育てようとしているように感じる。家でじっとしていられなかった」
会社を早退して駆けつけたという東京都の男性会社員(53)も「審議を見ているとあらかじめ答えが決まっていたようで、実のある議論と思えない」と不満を漏らした。
この日は、参院特別委員会の審議開始に合わせ、朝から改正に反対する教職員らが議員会館前の歩道に集まった。「教育基本法の改悪に反対します」などと書いた横断幕を掲げ、シュプレヒコールを繰り返した。
国会には普段と同じように社会見学の小学生が集団で訪問。抗議の様子に驚いた児童に、引率の教員が教育基本法の改正について説明する場面もあった。国による統制色が強まる改正の方向性に大分県の女性教員(40)は「国が何でも思い通りに動かせると思っていることが腹立たしい。子どもは国のものではない」。
長崎県の小学校の男性教員(45)は「教育行政の在り方を問う国相手の訴訟は、今後連戦連敗になるだろう」と予測した。
■委員長に野党議員 詰め寄る中で採決
「本法案に賛成の方の起立を求めます」。十四日夕、再開された参院教育基本法特別委員会。野党議員が委員長席に詰め寄る中、中曽根弘文委員長が声を張り上げた。激しい怒号の中、与党議員が起立し、教育基本法改正案が可決された。
朝から始まった委員会には午前中、安倍晋三首相が出席。前日、調査結果が発表されたタウンミーティングのやらせ質問問題に質問は集中した。「やらせでつくられた法律だという汚名が残る」と近藤正道議員(社民・護憲連合)が質問したのに対し、安倍首相が「やらせでつくられたとは言い過ぎだ」と気色ばむ一幕もあった。
正午すぎ、安倍首相が退席した後、中曽根委員長が「おはかりします。教育基本法案につきまして…」と口にしたところで突然、絶句。委員会はそのまま休憩に。
夕方再開した審議の冒頭、委員長は審議を打ち切るか、もう一度与野党が協議する場を設けるか、で自身が迷ったことを明かした。
「教育の憲法」とされる教育基本法の改正案が十四日夕、怒号が飛び交う中、参院教育基本法特別委員会で可決された。戦前の教育勅語体制への反省から生まれた基本法の六十年ぶりの改正。日本の教育が戦後最大の転換点を迎え、「我が国と郷土を愛する態度」の養成などが重視されるとあって、国会周辺に集まった多数の教職員からは反発の声が上がった。
「民主国家の宝を捨てるのか」「子どもは国のものではない」。十四日午後六時すぎ、教育基本法改正案が参院特別委員会で可決されると、国会周辺に集まった千人近い教職員らが一斉に怒りの声を上げた。
「戦前の教育を受けた者として見過ごすことはできない。憲法と教育基本法は戦後に築き上げた民主国家の宝。改正は改憲の前段になるのではないか」と東京都の元教員の男性(74)。嘱託教員の女性(64)も「これだけ反対の声があるのに、結論を急ぐ安倍首相の姿勢はまったく理解できない」と憤った。
小六の子どもを持つ千葉県の主婦(50)は、テレビの国会中継を見て駆け付けた。「国が自分たちに都合のいい子どもだけを育てようとしているように感じる。家でじっとしていられなかった」
会社を早退して駆けつけたという東京都の男性会社員(53)も「審議を見ているとあらかじめ答えが決まっていたようで、実のある議論と思えない」と不満を漏らした。
この日は、参院特別委員会の審議開始に合わせ、朝から改正に反対する教職員らが議員会館前の歩道に集まった。「教育基本法の改悪に反対します」などと書いた横断幕を掲げ、シュプレヒコールを繰り返した。
国会には普段と同じように社会見学の小学生が集団で訪問。抗議の様子に驚いた児童に、引率の教員が教育基本法の改正について説明する場面もあった。国による統制色が強まる改正の方向性に大分県の女性教員(40)は「国が何でも思い通りに動かせると思っていることが腹立たしい。子どもは国のものではない」。
長崎県の小学校の男性教員(45)は「教育行政の在り方を問う国相手の訴訟は、今後連戦連敗になるだろう」と予測した。
■委員長に野党議員 詰め寄る中で採決
「本法案に賛成の方の起立を求めます」。十四日夕、再開された参院教育基本法特別委員会。野党議員が委員長席に詰め寄る中、中曽根弘文委員長が声を張り上げた。激しい怒号の中、与党議員が起立し、教育基本法改正案が可決された。
朝から始まった委員会には午前中、安倍晋三首相が出席。前日、調査結果が発表されたタウンミーティングのやらせ質問問題に質問は集中した。「やらせでつくられた法律だという汚名が残る」と近藤正道議員(社民・護憲連合)が質問したのに対し、安倍首相が「やらせでつくられたとは言い過ぎだ」と気色ばむ一幕もあった。
正午すぎ、安倍首相が退席した後、中曽根委員長が「おはかりします。教育基本法案につきまして…」と口にしたところで突然、絶句。委員会はそのまま休憩に。
夕方再開した審議の冒頭、委員長は審議を打ち切るか、もう一度与野党が協議する場を設けるか、で自身が迷ったことを明かした。
世論調査でも反対がほとんど無かった教育基本法改正ですが、なんとか可決した模様です。おめでとう御座います。
どうも今回の改正案可決に対して、民主主義に反するだの戦前に戻るだの不可解と言わざるを得ない言及が多かった印象があります。そのような無根拠とも言える言説が逆に国民世論を賛成又は継続審議に流したと言えると思います。反対派に対して言えば、教育基本法の改正についてはもう大分前から言われていることですから、反対の声を上げるのが遅すぎた感があります。その中でルールに反するやり方と申しますか、正当な民主主義のルールの上で行動を起こさないやり方、教育基本法改正がどうして戦争というぶっ飛び理論になるかの説明が無いことなどから、怪訝な目が周囲からあったことは否めないと考えます。
要はこういったやり方はもう終焉を迎えたということです。
国民に支持されたければ、それなりの根拠と分かりやすい言説を正当なルールを守った上で展開しなければなりません。しかし、「教育基本法改正=戦争」という意味不明な論理の上で恐怖を煽ったとしても誰も見向きもしない訳です。以下に面白い歴史の格言があります。
■「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」
(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
上記ゲーリング国家元帥というようなやり方を反対派は取っている訳です。改正は戦争を招くと恐怖を仰ぐわけです。まさにやり方がそっくりであるわけですが、反対派に足らなかったのはその説得力でしょうかね。
とりあえず学校や会社をサボっていないで、仕事したらどうですかね?
普通化系統の高校に関してはイデオロギー云々は抜きとしてソツなく受験対策が出来る力量がなくては論外でしょう。それに特化すべきとは申しませんが、その水準にすら達してない連中がいるから話にならんのではないかと思いますね。
まぁ、首都圏では日能研かサピに小三から通って国私立中目指す割合が3割程度ですが、そんなもんだろうと元業界人で中学受験経験者の私は思ったりします。
国の根底は教育にありと言いますか、戦後民主主義思想という教育の成果が、こういった運動で伝わってくるわけですが、弱まったとは言え日教組の影響は大きい訳で、今回の教育基本法改正はすぐに変化は起きないまでも一石を投じるものになると思います。
私が通っていた学校は創価学会の力が強かったと後に分かった訳ですが(笑)それ程強烈な教育はありませんでした。君が代も国旗も取り扱ってませんでしたし、もめたりしてません(笑)むしろ社会の教師がニュースなんてものは「起こったこと」だけ見ていればよくて、その後の説明なんぞ聞かなくてよろしいと言ってました。先生には恵まれていたようです(爆)