藪医雑感

つれづれなるままに

う-ん 全部を失敗と言っては 実も蓋もないんですが

2006-10-31 | 雑感

 ソフトバンク 王貞治監督 お大事に。
 胃全摘と伺っています。食道と小腸のつなぎ目は時として狭くなります。
 これを「狭窄」と申します。狭くなっているので食べ物が詰まるんです。
 腹腔鏡手術に限らず消化管の手術では起きうる事です。
 食道胃小腸大腸は筒です。食べ物が通るパイプです。
 手術で切って繋ぐと狭くなってしまう事があります。

 良く咬んでゆっくり食べましょう。

 でも 肉なら10回とか野菜なら15回とか 
 何グラムの米飯を30分かけて嚥下しましょうとは 言わないんです。
 医療 医学 人体 は 全て 予定通りに行かない事があります。
 でも 予定通りに行かないと 今は 裁判になってしまいます。
 おまけに 期待権の損害(なんじゃこりゃ?)とか言われてしまうと、、、、、
 私なんか 萎縮してしまいます。
 そのうち 出来る事も「自信がありません」 て 逃げてしまいそうです。

 自分は 内視鏡の専門的知識と経験を積んできたと自負していますが、
 今後 万一 検査で穴でもあけたらどうなってしまうんでしょうか。
 世間様から、マスコミから、袋だたきにあって
 市中引き回しの上打ち首獄門かなぁ?

 以下 一部の先生には わかってしまいますが、 平に ご容赦下さい。
 食道外科で有名なM先生が南米某国で食道の公開opをなさったそうな。
 その時 食道の癌は見事に取られたんだが、食道の壁に小窓が開いたそうな。
 でも その小窓は穴が開いたとは騒ぎ立てられず、
 二週間の絶食安静と抗生物質の点滴で患者さんは無事退院なさったそうな。
 これは、医療ミスなんだろうか、医療の不確実な部分なんだろうか。
 M先生は国内学会でも
 「このようにたとえ穴が開いても抗生物質の点滴をして安静にしていれば穴は閉じます。」
 とおっしゃいます。
 どうか M先生、内視鏡検査や内視鏡治療では壁に穴が開く事があるんだと
 広くお話下さい。(M先生 押しも強そうだし)
 我々 未熟もんの若輩が言っても、だれも聞いてくれません。
 そして 日本は食道胃大腸の早期癌が世界で一番見つかっている国なんだとお話下さい。


拙者は未熟者です

2006-10-31 | 雑感

 え――っと また おさぼり癖が出ました。
 子供には「毎日欠かさず勉強しろ」 と言っていますが
 私 未熟で すぐ この原稿を忘れます。
 この原稿は 2007年2月11日に書いています。

 昨日 東京某所で、日本医科大学第二病院(現 日本医科大学武蔵小杉病院)
 消化病センタ-勤務時代の先輩同僚後輩達と会う事になりました。
 (平たく言えば、夜会ってご飯食べてお酒飲みました。みんなは日曜休みですからご機嫌です。
 私は お酒弱いから すぐ 酔っぱらってしまうんです)
 (方向音痴ですが、帰巣本能はあるので 横浜には帰って来れます)

 三鷹のDr.タッキ-(←ほんとに似ている)に 言われてしまいました
 「先生 Hp 更新してないじゃないですか、、」

 すみません  忘れっぽい 未熟もんです。

 未熟 に対しては 完熟 これじゃ 林檎か蜜柑です
 成熟 医師の技術に この言葉を使う事が適切かどうか、、、

 このところ 医療訴訟などで上記表現が良く出てきます。
 でも 本当に 時間がない。早く 裁判という方法でない
 別の判断が必要ではないかと思います。

 技術者としては、門外漢の法律家には我々の技術の優劣を判断して欲しくないと
 思っていますが、現実は難しいようです。
 イチロ-さんや松井秀喜さんの技術は、裁判所はなにも口を挟まないでしょ。
 野球解説者も pro としての敬意をもって、
 たとえ イチロ-さんが三振三回してもだめ呼ばわりはしないのですが。。。。
 医療でも ときどき失敗の話はあります。
 以下 次号