藪医雑感

つれづれなるままに

不存在の証明 

2014-02-28 | 雑感

2月  不存在の証明   

すこし病気のお話を。

C型肝炎の治療をしましょうと、

タレントさんがTVでにっこり微笑んでいる。

インターフェロンと経口薬の併用治療は、

にっこり微笑んで行えるほど簡単ではない。副作用もいろいろとある。

しかし、C型肝炎には治療法が確立してきている。

次にはインターフェロンの注射を行わずに内服だけの治療法も登場してくる。

さて 治療をしたら効果を確かめなければいけない。

効果判定はSVR24という物差しで見ます。

これは、昨年8月改変のC型肝炎ガイドラインによりますと、

Sustained virological response(SVR)24とは治療終了後24週で血液中のC型肝炎ウイルスがみつからないこと」 です。

ここで 大事なのは 

治療終了後ず-っとウイルスがいなければいいのですが、

そこを目標にすると、治療効果があったかどうか判断する時が

決められなくなります。

そこで、とりあえず治療終了後24wつまり概ね半年たっても

ウイルスがいなければ、治療成功としましょう。

という取り決めをしたのです。

C型肝炎治療で治療成功とはとりあえず治療終了後半年で評価します。

「〇〇がいない」、「○○がなくなった」という判断はこのように難しいです。

ネッシーがいるのかいないのか。雪男がいるのかいないのか。

居ると するなら、生け捕り1匹で済みます。

いない と 云う証明は とても 困難です。

????細胞は あるのかないのか