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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

2013年秋『雲の平と周辺の山を訪れる』・その1-有峰湖、折立から太郎平へ-薬師岳と遠く剱岳を望む

2013-10-13 18:10:20 | 山・旅行
                             【 太郎平小屋前の広場にて 】


         【2013年9月21日~25日】


 懲りもせず、今年もYさんと共に、4泊5日の縦走【重装】の山旅に出かけてしまった。

 『雲ノ平』は、1996年の山行から17年ぶりである。そんなに以前のこととは思えない気もするが、日がたつのは早いものだ。前回は同じ折立から入り高天原から雲の平、双六を回り、新穂高に降りたので、黒部五郎や鷲羽・水晶岳には登らずじまいだった。水晶岳には3年前の『裏銀座』を訪れたときに、水晶小屋まで行きながら、悪天候のため渋々、湯ノ俣に降りてきた経緯があり、今度こそ是非登りたいと再度チャレンジする。

 で、今回は折立から、太郎平・北俣岳をへて黒部五郎岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳の百名山3つを含む、黒部源流周回コースである。コースの最後に雲ノ平を通り抜け、薬師沢をへて太郎平・折立に戻る4泊5日の行程である。

 終わってみれば、辛かったが、雨に1度も合わない恵まれた山歩きだった。


          



             【第1日目】

             am5:15自宅出発-(名神・北陸道経由)-am9:35立山IC着-am11:05折立登山口着
             -am11:15-登山開始-13:20白樺(三角点)着(1870m)-15:25五光岩ベンチ着
             (2196m)-16:30太郎平小屋到着(2330m)
   


             



 いつものようにYさんの車が家の前に朝の5時過ぎに迎えに来る。荷物を積み込んですぐに出発。

 東インターから名神に入ったが、先日の台風18号影響か、八日市で名神を降ろされてしまった。路肩の土が大雨で崩れ落ちたようだった。山道に影響が無ければよいと思ったが、登山口の折立までは通行できるようだった。


                   


 彦根ICより再び名神に乗り、すぐに北陸道に入る。途中、1回の休息をとり、11時過ぎに立山ICに到着。高速の上からも見えたがインターチェンジを降り、剱岳北方稜線の見通せる場所まできて、改めて眺める。めったに訪れることのできない富山平野から、くっきりと剱が見えることなどほとんど無い。それが今日は剱岳本峰はもちろん、『三ノ窓』も『小窓』も『大窓』もそれとはっきり分かるように見える。「いつかあそこを歩いたんだ」と思うと、心が躍る。


                              



 折立へは富山地鉄の有峰口から入るが、今の時期はバスが通っていないから自家用車かタクシーを使うしかない。1800円の有料林道を通り展望所のあるダムの横を通りトンネルを越えて、折立の登山口までいく。
 夏山の時期を過ぎているから、そう混雑もすることはないだろうと思っていたが、駐車場は満杯だった。「臨時駐車場」という案内板にそって山道を奥に奥に進むが、その通路にも車が1台通れるだけのスペースを残し縦列駐車の列が続く。これ以上奥がないという所まで進み、ようやく1台分のスペースを見つけようやく車を停める。


         



 早速、身支度をととのえ出発する。登山口に戻るまで何十台、いや百何十台の車の車を見たか。この分だと、小屋も超満員ではないかと案じられる。ビジター・センターのある立派な登山口で水を補給し再度靴もひもを締め直し、出発。

 

                                         


 樹林帯の中のいきなりの急登である。見通しはきかない。台風が過ぎもう10日以上晴天が続いているはずだが、登山道の石はしめっている。段差を踏みしめ高度を稼ぐ。途中、年配のおばさんに追いつく。僕らが追いつくのだからかなりゆっくりしたペースである。一人で、あのペースでどこまで登るのかと気になったが、二言みこと言葉を交わし、先に進む。連れ合いがいるみたいだが見あたらない。だいぶ進んだところで、それらしき男性が休んでいる。もう1時間以上、急登をつめてきたから小休止することにする。70歳にはなっていないだろうか、話を聞いていると槍にも燕の合戦尾根にも登ったようなことを話していたが、「こんなきつい登りは初めてだ。」としきりにこぼす。どこまで登るつもりか尋ねると、もうここまで来れば満足だからそろそろ引き返すという。と、さきほどのおばさんが追いついてきた。意外と早かったかなと思ったが、ふたりが言葉を交わし、そこで夫婦と知れる。
 もう下に戻るという夫婦とその場で別れ、自分らは出発する。


      
        【樹林帯を終え、初めて姿を見せる薬師岳 ↑ 】                   【 ↓ 同じ場所からの拡大画像】
                                                 

            
 
 もう少し、見通しのきく所まで-せいぜい薬師岳の見通せるこの場所まで-来たらいいのになと思う。あと30分でも歩けばこの景色が見られたというのに、いったいあのふたりは、何のためにこの山に登ってきたのか不思議でならなかった。

 『白樺』の三角点をすぎると薬師岳がさらに近づいてくる。左手の北方面を望むと木々の間から美女平から室堂にいたる『弥陀ヶ原』の斜面状の台地が見える。あそこを立山高原バスが道をくねらせながら登っていくのだ。その向こうには大日岳の山並みとひときわ目立つ剱岳の尖鋒が目に入る。


      
      【弥陀ヶ原の斜面状の台地と立山、その向こうに大日連山と剱岳】           【 ↓ 同じ場所からの拡大画像】
                                                 



 『五光岩』のベンチには3時半前に到着する。ここまでコースタイムと比べると約1時間遅れだ。あと1時間半だから小屋には何とか5時までには入れそうだ。


                        


 この辺りから木道まじりの道で傾斜も緩く歩きやすい。もう太郎平小屋も目の前だ。


            
                                       


 太郎平に16時30分着。リュックをおいて360度のパノラマに見入る。最高の気分だ。


                         




         【太郎平小屋前からの水晶岳】
                            
                                   【祖父岳の向こうに頭だけの鷲羽岳とワリモ岳(左)】
                                                   
                                                          【太郎平小屋からの黒部五郎岳と遠くに笠ヶ岳の稜線】

                         
                            【 振り返れば、薬師岳の姿 】



 景色を堪能した後、生ビールを飲み、再度最高の気分を味わう。夕食は2巡目の6時からだから時間がある。夕闇迫る広場でゆったりした時間を過ごす。


    
                                               


                   
                        【太郎平小屋の夕食-1泊2食付きで8800円】


 快晴の第1日目は、大満足! 混んでいると思っていた小屋も、一人1枚の布団が確保できてゆったりと眠れた。さあ、明日は今日以上の長い行程が待っている。


                                                     【 つづく 】





2013年秋の山行【1日目】-折立から太郎平へ(Yさんの写真を中心に)





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