この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

「田村喜久子-ピアノソロ コンサート」-食事をしながら聴く

2007-08-26 23:00:05 | 音楽
[2007年8月26日(日)]国際交流会会館内
         仏料理「ルヴェソン・ヴェール岡崎店」

 確かに演奏曲目は「トゥーランドット」・「ジュピター」を含め、一般向けするポピュラーなものばかりだったが、演奏は本格的なもので、やはり生はいいと思う。

 ピアニストの田村喜久子さんは名門の京都市立堀川高校音楽科を出て、海外でも「カーネギーホール」やウィーンの「楽友協会」でも演奏会をひらいた、いわば売り出し中のプロといったところか。

 店内は50人ほどの席があり、片隅にグランド・ピアノがおかれている。周りの様子を見ていると、どうも関係者が多いみたいである。
 演奏の最初に本人から挨拶があり、第2ステージと第3ステージの合間には、結婚披露宴よろしく、各テーブルを回って言葉を交わしているではないか。その親しげな様子が学校関係者か親戚、友人という感じなのだ。
 クラシックの世界も技巧とプライドだけではやっていけない市場原理が働いているのかと思うと、ちょっと悲しい。

 バッハとグノーは良かった。ピアノ曲はやっぱりピアノ演奏でいい。「誰も寝てはならぬ」・「亡き王女のためのパヴァーヌ」はやっぱりオーケストラでないといけない。こんな会場のピアノ曲はやっぱりショパンが似合う。

 第一曲目はさすがに緊張して聴いていたが、2曲目以降からおしゃべりが目立ち始め、第二ステージに入るとほとんどまともに聴いていない。

 バックグランド・ミュージックと割り切ったらいいのだが、立派なピアニストの演奏をおしゃべりの声でかき消されるのはやはり耐えられない。早くこの時間が過ぎないものかと念じる。

 最期の曲、ショパンの「幻想即興曲」の演奏の前に、お礼の言葉があった。それまでざわついていた会場がやっと静まり、演奏が始まる。静かになった会場で2つのテーブルだけが相変わらずおしゃべりに興じている。どんな類の人間でどんな神経をしているのか、伺いたくなる。

 やっぱり、音楽はコンサートホールに聞きに行こう。


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