【2014年11月16日】 京都産業会館 シルクホール
日曜日の午後、昨年に引き続き、京都弁護士会主催の『憲法と人権を考える集い』に行ってくる。昨年は映画監督の周防正行さんが講演者の一人に名前を連ねていたが、今年も目玉は《改憲派の重鎮》と言われてきた小林節さんだ。《改憲派》らしからぬ最近の言動もあってぜひ話を聞きたいと思っていた。というのも、自民党の改憲『憲法草案』にもかかわったという人が、最近とみに《安倍批判》を強め、「あのアホが!つき合いきれん!」とまで言い出している心境の変化や【その根底にあるものはいったい何なのか】に興味があり、じかに話を聞きたいと思い、出かけた。
話は、4人のパネリストが登場したのだが、それぞれに【なるほど】と思う話を聞かせてもらい良かったが、『小林さん』の話が【一番的をついて】わかりやすく簡潔な表現だったので印象に残った。
それよりも、わたしの興味は、【改憲派の重鎮】と呼ばれる『小林節』さんが【どうして、心変わり】したのか、その思想的背景を探ることだった。
【安倍自民党内国の連中とは、もうこれ以上付き合ってはいられない】という現在の心境は、討論の中でよくわかった。しかし問題は、その中身である。
《どうして改憲なのか》、《護憲派と対峙してきたのはどんないきさつがあったのか》について、もっと知りたかったので、受付の横に設けられた『書籍販売コーナー」で適当なモノを物色した。ありきたりの【解説本】では面白くない。
『たかが一内閣の閣僚決定ごときで-亡国の憲法改憲と集団的自衛権』という本を購入した。『小林節』さんと、史上最年少の市長に当選したというふれ込みの松原市長2期目の『山中光茂』という人の対談で構成された本で、わたしにははじめて聞く名前だ。【史上最年少で当選】なんて、右も左もわからない【大阪の橋下の二番煎じ】くらいに思ったのだが、ほかに適当な物がなかったので、それを読んでみることにしたのだが・・・。
この『山中光茂』という人、なかなかの人である。慶応大学に入り『小林節』の全講義を聴く一方、東大の護憲派の重鎮『樋口陽一郎」の抗議も漏らさず《聴講》し、さらにそれに飽きたらず、群馬大学の医学部に学子入学し【医師免許】の国家試験にとおり、その後『国境なき医師団』の一員として世界各国を回る、という半端なことでないことをしている。
本を一通り読んでみると、『小林節』以上に【頼もしい人物】に思える。
思わぬ収穫に、参加して良かったと振り返って思う。この本の【書評】は改めて書くことにしよう。