中目黒再開発の事実

中目黒の再開発・工事について。少しでも事実を伝えられれば…。

駅前と高架下の工事は別プロジェクト

2007-11-20 01:44:35 | 中目黒再開発

■二つの別なプロジェクト


今、中目黒の再開発について、一番大きな誤解は「上目黒1丁目再開発」と「中目黒駅拡張工事(高架下工事)」を混同し、同一のプロジェクトと考えてしまうことである。この誤解は、地元の人間であっても誤解している人間は少なからずいるようだ。従って、地元の人間が言っているからと言って安易に信用してはいけない。

■高架下の工事は再開発ではない


上記で、前者を「再開発」としているのに、後者を「工事」としているのは意識的である。後者「中目黒駅拡張工事」の一番の目的は再開発ではない。あくまで、中目黒の「駅・鉄道施設の」整備工事であり、その背景は
  • 高架橋の耐震工事
  • 2010年に東横線と新しい地下鉄が直通運転を始めるための準備工事(ホーム延長と拡幅)

である。事業主体は東急であり、地元は一切関係がない。
これは東急のホームページでも裏が取れる。

2007年度の鉄軌道事業設備投資計画は総額662億円
(2007年5月15日 ニュースリリース)
http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/news/070515_2.html

2.混雑緩和対策と鉄道ネットワーク拡充に304億円
3.東横線渋谷~横浜間改良工事
長編成化・速達性向上工事
中目黒駅で、10両編成に対応するために高架橋を拡幅してホームを延伸します。併せて耐震補強工事を行います。


現状、公式に発表されているのはここまでである。来年度の事業計画が決まったら、進展があるかもしれないが、現状では高架下の整備に関しては一言も触れられていないし、周辺地域との連携にも一言も言及がない。

もちろん、上記の工事後も高架下を空き地にして置くわけはないのだから、工事後に高架下の再開発的なことは行われることは当然予想できる。そして、そこまでの収支も踏まえてプロジェクトが計画されている可能性はある。しかし、あくまで第一義は「駅・鉄道施設の」整備工事である。

■上目黒一丁目再開発は再開発


一方で上目黒一丁目の工事は、住民が30年かけて発起し、区やゼネコンが加わって事業組合を結成している、れっきとした再開発である(第一種市街地再開発事業)。
以下は地区整備課のページにある通り、事業範囲の図であるが駅は全く含まれていない。



■偶然、同時期になっただけ


この再開発と工事は現在、まるで歩調をあわせるかの如くに進行している。しかし、これは全くの偶然でしかない。上記のように、事業主体も目的も全く違う。情報のやり取りも無ければ、設計に影響を与えることも全然ない。むしろ一丁目側では、同時期に工事しているのに、設計が全く連携していないことを残念がっているくらいである。

したがって、ブログでよく流れている以下のような話は、全て誤りである。
  • 駅前の高層ビルは巨大な駅ビルになって、駅と直結するらしい。
  • 上目黒1丁目側にも改札ができるらしい
  • 高架下を追い出された店の一部は、再開発ビルに入るらしい。
  • そして、再開発ビルに入れる人と、入れない人との間で対立が起こっていて、再開発は分裂状態らしい。


工事は全く関連のない別プロジェクトなので、再開発ビルが駅ビルになることはもちろん、駅と繋がることもない。雨の日に再開発ビルへ行くには、おそらく今後も傘が必要である。改札については、現状では全く予定はない。ただし可能性はゼロではない。

工事は全く関連のない別プロジェクトなので、ガード下の人に、再開発ビルに入る権利を持つ人は居ない。
入れる権利を持つ人がいないのだから(それを理由に)分裂状態になりようがない。

どうやら地元民でも上記のような「駅ビルになる」的なことを言う人がいるようだが、こういうことを言った時点で「この人は中目黒の工事については何も知らない。そのクセ、いい加減な情報をベラベラ喋りたがる人間である」と判断して良いだろう。

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