中目黒再開発の事実

中目黒の再開発・工事について。少しでも事実を伝えられれば…。

中目黒駅改良工事の詳細

2009-04-13 01:13:10 | 中目黒再開発
だいぶ放置してしまったが、中目黒駅の改良工事についてまとめておこう。

中目黒駅の改良工事は、駅前再開発や地下鉄副都心線との直通運転による、駅の利用者の増加に対応するためのものである。中目黒駅耐震工事にあわせて行われる。

駅の変化は、大きく見ると以下の3点である。
・ホームが40m延長され、また一部の幅が拡幅される。
・上下線両方のホームにエスカレーターが設置される。
・駅南側に改札口が新設される。

これを図で表したものが以下の通りである。



現状、エスカレーターの位置にあるトイレがどうなるかは不明である。
南側改札は、以前、立ち食い蕎麦屋だった所をぶち抜こうというものだ。
以前から述べている通り、残念ながら駅北側に改札の新設はない。

ホームを20m延長するためには、現状の高架幅では無理である。
そこで、高架橋の拡幅が行われる。それを示した図が以下のものである。



赤い線で描かれている部分が、高架橋の拡幅が行われる部分であると考えられる。
現在の中目黒駅の混雑を考えれば、この程度のホーム拡幅しか
行われないというのは、少々残念な計画であると言わざるを得ない。

それどころか、エスカレーターの設置によって、更にホーム上が狭くなることになるのことは、大きな懸念事項であろう。果たしてエスカレーターの新設が必要だったのであろうか?

確かに、乗降客数が増加することを考えれば、現状の階段のみでは心許ないというのもわからないではない。しかし、ホームのサイズが変わらないのであれば、階段だけ増強してもどれだけの意味があるだろう?

いずれにせよ、これらの工事が今から約4年の間に行われる。工事が事故などなく無事に終わることを祈るのみである。

中目黒アリーナとナカメアルカス

2009-04-08 19:39:40 | 中目黒再開発
すでにオープンして1ヶ月が経ったが、上目黒1丁目町会再開発において「A棟」と呼ばれていた建物がオープンしている。名称を「中目黒アリーナ」という。

高層棟であるB棟は既に「中目黒アトラスタワー」と名称が決まっている。

更に、街区全体を示す名前もある。先日の理事会で正式決定し公表された。
いわく「ナカメアルカス」と言う。

アルカスとは何かというと、もはや中目黒の代名詞ともなった桜をローマ字表記し(SAKURA)それを逆さに読んだ(ARUKAS)ものである。もちろん、人々が歩きたくなる街を目指すという意味合いも含んでいるのだろう。

ちなみに「中目黒アルカス」ではなく「ナカメアルカス」とした理由は、主に商標登録の関係だそうである。だが、折角の愛称でもあるし「ナカメアルカス」という名前も親しみやすさという点で良かったのではないだろうか。


中目黒の分断

2009-04-08 19:14:20 | ブログ突っ込み
前回、中目黒という街は山手通りを境に分断されていると述べた。
しかし、中目黒の分断はそれだけではない。東横線によっても中目黒は分断されている。

少し前、民主党のかもしだ区議2009年2月25日付けのブログでこんなことを書いていた。


駅周辺は山手通りと鉄道によって4つのブロックに分断され、上目黒一丁目と上目黒二丁目の2ブロックは再開発事業により、高層ビルを中心に都市的な洗練された景観を有し、鉄道をはさんだ反対側の2ブロックは気取らないにぎわいがあり、昭和の雰囲気を有している。


まさに現状認識としては正しいと思う。しかし、この後に続く文章が私としては疑問を感じた。


景観計画の基準をブロック別に作成することを提案するが見解を伺う。


というのである。つまり4つに分断されたブロックそれぞれに対して景観計画を立てようということであろう。しかし、この提案、どうだろうか?

この提案は、中目黒が4つに分断されていること有りきのアイディアであり、4つに分断されている現状をただ是認するものではなかろうか。しかし、そもそも、中目黒がそのように分断されていることが本当に是なのかどうか、一度原点に立ち返って考えて見る必要があるのではなかろうか?

普通、都市計画を立てる時には、区域を一つの街区として一体化することを考える(一応注釈するが、それは一体化イコール画一化するということではない)。すなわち街の分断を無くすことを考えるものである。その点で、かもしだ区議の「分断を前提にした思考」は、若干疑問を覚えてしまう。

しかし、このように、区議すらも街の分断を解決する気がないというのが、中目黒の現実であるとも言える。ただ、逆に、街が分断しているが故に、現状の中目黒が「一言で言い表せない、多様性を持った街」になっているのも事実ではある。

「街の一体感(街を分断しない)」と「街の多様性」は決して二律背反ではなく、同時に成立するものではあるとは思うが、とりあえず中目黒では多様性のメリットが分断のデメリットを上回っている状態であると言えるかも知れない。

ただ、せめて区議くらいは街の分断に対して問題意識を持ってもらいたいものだが、いかがだろうか?