中目黒再開発の事実

中目黒の再開発・工事について。少しでも事実を伝えられれば…。

BALSわきの工事

2009-09-05 02:59:23 | 中目黒再開発
現在、山手通りと駒沢通りの交差点の脇、BALSの入ったビルの隣に、大きなクレーンが立っている。



Livedoor PJ Newsでは既に3月に取り上げられているし、ご存知の方も多いと思うが、これはマンションを建てようとしているわけではない。あの工事は、簡単に言えば、高速道路の排気ガスの煙突を作る工事である。

現在、山手通りの全域(板橋~大井)にわたり、その地下に中央環状線という高速道路が建設中である。既に板橋~新宿にかけては開通しているし、新宿~大橋にかけても工事が進んでいる。大橋から先、中目黒・五反田を通って大井にかけての工事も近々始まることだろう。(詳細は公式サイトを参照)

地下に道路を作れば、当然、排気ガスをトンネルから排出する煙突が必要になる。それが中目黒できるのである。正式名称を「中央環状品川線中目黒換気所」という。

中目黒換気所の高さは約50メートル。完成予想の模型を見ると、BALSの入っているマンションとほぼ同じ高さだ。

排気塔には「低濃度脱硝設備」というものが装備され、まず電気集塵機で浮遊粒子状物質(SPM)を80%以上除去し、さらに低濃度脱硝装置で二酸化窒素(NO2)を90%以上除去するとのことである(⇒参考)。こうしてろ過され浄化された排気ガスは、毎秒約10mの速さで地上約100メートルの高さまで吹き上げられて拡散する。これにより、沿道の環境には殆ど影響がない、と説明されている。

さて、本当に環境に悪影響はないのだろうか?

なるほど、高さ100mまで吹き上げられた排気ガスが地上に降る頃には薄まっているのかもしれない。しかし、排気塔のすぐ隣には、高さ160mの中目黒アトラスタワーや高さ120mの中目黒GTがあるのである。高さ100mあたりの空気が汚染されるとすれば、まさにこれらの高層ビルは汚染域の真っ只中立っていることになる。

実際のところ、排気ガスの影響については分からない。既に山手通りの交通でそれ相応の排気ガスが放出されている中、ろ過された排気ガスが加わっても誤差の範囲内なのかもしれない。

ただ、興味深いのは、このような環境悪化が懸念される施設にも関わらず、中目黒では反対運動が殆ど見受けられなかったという点だ。もちろん反対運動はあったのかもしれないが、少なくとも大きな広がりを見せることはなかった。

一方で、3本の排気塔のできる品川区では、五反田を中心に結構な規模の反対運動が行われているらしい。共産党の区議のホームページによれば、品川区民の1/10にあたる人数の反対署名を集めたと言っている。

中目黒は開発に無頓着なのだろうか?それとも、品川区民の対応がヒステリックなのだろうか?たぶん結論は何十年とたたないと分からないのだろう。

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