乳酸菌農法って最先端の農法だと思っている人いませんか?
乳酸菌を使った農業は昔から当たり前のように身近な物だったんです。
じつは、人糞を肥料として戦後まで使っていましたが人糞肥料が乳酸菌農法の原点なんです。
人糞肥料を使って作物を栽培していた頃、農薬も化学肥料も無い時代に害虫被害や連作障害は皆無でした。
昔は、人糞は貴重な物だったので、私の地域でも人糞を集める手間を省くために共同便所を設置して
利用させた人もいたようです。食べ物は、質素でも味噌や漬け物、醤油や日本酒など発酵食品を当たり前に
沢山取っていたので必然的に人糞は乳酸菌が大量に存在していました。日本の田園風景には、肥壺が必ずありました。
子供の頃、ところ構わず飛び回って遊びに夢中になりすぎ肥溜めに落ちたり肥壺のウジ虫を棒で突いてみたり
なんてよくある話でした。大抵の人が嫌がるウジ虫もとても貴重な役割を果たしているんです。
ウジ虫は、腐敗した物を好んで食べるんです。ですからケガの治療にも使われていました。ケガをして
化膿している部分にウジ虫を入れて包帯でくるんでおくと化膿し壊死した所だけを綺麗に食べ尽くしケガの
治りも早くも綺麗に治ります。手傷を負ったやくざが逃げ場が無く便壺に隠れていたところケガの治りが
格段に早かったと言う話もあります。臭い話ですが乳酸菌とは知らずに利用していたお話です。
話が逸れてしまいましたが肥壺で人糞を発酵させる事でアンモニアなどの硫化物を分解し乳酸菌が
当たり前のように培養されていました。人糞肥料が乳酸菌農法です。
なぜ野山の草や木は、肥料なしで育っているのでしょうか?自然のサイクルで葉が落ち土中の微生物が
分解し微生物が分泌した植物ホルモンを養分として成長できるのです。良い作物を作るには、微生物を
大量に増やせば必然的に植物ホルモンも増えるわけです。本来、植物は肥料で育つのでは無く微生物が
分泌する養分で育つのが自然の姿なのです。乳酸菌農法は、微生物を増やす農法です。
戦後、弾薬に使われ大量に余っていた窒素、リン酸、カリが肥料としてアメリカ式の近代農業資材として
使われるようになりました。使ってみると成長が早く農家を瞬く間に虜にしました。
当初は、地力の有る畑で使うのでそれほど影響は有りませんでしたが徐々に
地力が落ちてくると病害虫が発生し今まで使った事の無かった農薬を使い始めるようになりました。
この農薬もアメリカ式の近代農業資材として化学肥料とセットで準備されていた物です。
化学肥料を使うと色が濃い緑色になるんですが、これは化学肥料の色素その物なんです。
アメリカでも化学肥料で育った野菜を与えた赤ちゃんが『グリーンベイビー』と言う肌が緑色になる
ことが問題になっています。ミカンを食べ過ぎると黄色くなるのと同じ原理ですが、化学肥料は
化学物質ですから体に与える影響は計り知れません。
私の指導する乳酸菌農法は、身の回りに有る物と乳酸菌を活用した農法で費用も慣行農法の
三分の一以下で無農薬栽培を可能にします。身の回りに有る物といっても人糞では有りませんが。
さらに収量も劇的に増え、味が良く、日持ちが良くなります。たとえば、キュウリやナスなどは
収穫期間が1ヶ月は伸びます。これだけでも収量は、3割は増収します。良いこと尽くめです。