アセンションへの道 PartⅠ その理論と技法

2012年には銀河の中心と太陽系そして地球が整列し時代の節目を迎えます。アセンションの理論と技法について考えます。

第10章 アセンションを目指して ①インナーチャイルドと三相の自己

2010-07-16 19:05:01 | 第10章 アセンションを目指して
バーバラ・ブレナンの『光の手』を読んでいると、次に引用するインナーチャイルドに関する表現があり、その時点では何気なく読み流していたのであるが、ドランヴァロ・メルキゼデクの『フラワー・オブ・ライフ』を読み、初めて自分の‘内なる子供’という意味が何となく判って来たような気がしている。更に、それと対になるような瞑想を、『バシャール』の中でも改めて発見したので、本ブログ全体の核心に触れる前に是非説明しておきたいと思う。先ずは、『光の手』の引用から始めたい。

「すべての人間の人格の中には、一人の子供がいる。誰もが、子供のころを思い出し、子供の心の内なる自由を感じ、シンプルな生き方を思い出すことができる。この内なる子供(インナーチャイルド)は、とても賢明である。その子は、全ての生命がつながっていることを感じ、愛の本質を知っている。この子供の部分は、私たちが大人になり、理性だけで生きようとする時、どこかに隠れてしまう。これが私たちの限界をつくっている。導き手(筆者註:ガイド或いはハイアーセルフ)に従えるようになるためには、この内なる子供が必要なのだ。導きを受け、それに従う努力を引き出す為には、あなたの内にいる愛であり、信頼であり、知恵である子供に戻らなければならない。私たちは皆、自由を求めている。それはこの内なる子供を通して得られるのだ。あなたの内なる子供に自由を与えることで、あなたは初めて自分の内部と対話ができるようになる。その体験を通して、あなたの人格の自由で愛に満ちた部分と、洗練された大人の部分が一つになって行くのだ。・・・私たちは皆、夢の中や直感を通して語りかけてくるスピリチュアルな教師に導かれている。もし耳を傾けるならば、おそらく最初は文献を通して、それから、音、声、概念を通して、最後には直接言葉で話しかけてくるだろう。教師たちは私たちに愛と尊敬で接してくれる。この道を通る過程で、私と同じようにあなたも彼らの姿を見、直接会話ができるようになるかもしれない。そうなればあなたの人生は変わる。その時、あなたが正しかったことを知り、全面的に愛されていることを感じるからだ。あなたは愛を受けるのにふさわしい人である。人生の健康と幸福と満足を受ける充分な資格を持っている。それを自分自身で創っていくことができるのだ。生活を変えるプロセスを一つずつ学び、それを実現することが出来る。あなたの前には多くの道がある。どこに進むべきか、今どちらの道を選ぶべきなのか、導き手に尋ねると云い。きっとあなたは導かれるだろう。」

バシャールは‘インナーチャイルド’という言葉こそ使ってはいないものの、バーバラ・ブレナンと同じような趣旨とも受け取れる瞑想をそのセッションで行っている。以下は、創造的な人間関係を創ることを目的とした瞑想なので、コンテクスト上の意味合いは異なるが、『バシャール』のペーパーバック④からの引用である。

「創造的な人間関係を創る時、どうやって遊ぶかを知っている、ということは非常に大切です。それと共に、大人のあなたと子供のあなたのエネルギーのバランスを取ることも重要です。後半では、どういうふうに人間関係を自分にひきつけるか、今自分が持っている人間関係をどうすればいいかというお話をします。でもそれをやる前に、皆さんの中に在る子供の部分の目を覚ましましょう。そうすれば、その子供の部分と一緒に行く事ができます。子供は好奇心に満ちています。子供は愛に満ちています。子供は信頼を言肯定的なほうにもっています。子供は、宇宙が美しく、驚きに満ちていることを知っています。皆さんの社会では、今いったようなことを忘れなければなりません。子供は何回も何回も、今いったようなことを忘れるために、いろいろなことを教えられます。実際には、三歳以降は、人間は自分の本来の性質を覚えていません。ですから、その子供の部分に戻ってみましょう。そしてその子供の部分と、今の大人のあなたを融合してみましょう。・・・自分のイマジネーションを使って、次の光景を見てください。緑色の丘の上に、自分が子供として立っています。そして、目の前には田舎の風景がずっと向こうまで続いています。自分が足の下に踏んでいる草を感じてください。今隣に手をつないでいるのは、あなたの子供の部分です。自分が男性なら女性、女性なら男性の子供です。今手をつないでいる相手もあなた自身なのです。今、全ての期待から解放されています。この関係は非常に自由で、開放的なものです。一番自然な形で、この田舎の風景を二人で楽しんでいます。・・・野原で遊ぶために、自分がその丘から走り降りていくのを見てください。野原に降りて行くと、沢山の方向から、沢山の子供たちが、野原の真ん中に集まってくるのがわかります。踊って歌って遊んでください。そのエネルギーを、今のあなたと融合させて、ひとつにしてください。子供はあなたの中にいます。その野原もあなたの中にあります。決して、あなたから遠く離れたところにあるわけではありません。」

ここで筆者が第9章③において説明した内容を再度思い起こして頂きたい。読者諸賢の手間を省く為にその部分を引用すると、
「人がアセンションを志すとき、どうやら上を向いてばかりではいけないようである。寧ろ先ず、足元の地面、即ち地球に繋がる努力が必要と思われる。少なくも、筆者がアセンションに関連する本を何冊も読んだ限りにおいては、“グラウンディング”や自然の中でリラックスして過ごすことの重要性を力説している。因みに、筆者が考える“グラウンディング”の定義は、地に足を付けて、地球のエネルギーを自分の肉体に取り込むと共に、不要になったエネルギーを地球に返すこと、即ち「地球とのエネルギー循環」のことである。換言すれば、今アセンションしようとしている地球との一体感を深めることである。」
という内容であるが、ドランヴァロ・メルキゼデクは、『フラワー・オブ・ライフ』の第16章、「三相の自己」の中でこれを更に詳しく説明している。

「彼(筆者註:ドランヴァロのワークショップに参加したハワイの先住民族)の話は、私の見解を一変させました。私はそれまでの経験から、自分がいて、ハイアーセルフがいるのは理解していました。自分の人生ではそのように見えましたから。ところが、そのカフナの男性は、私たちにはハイアーセルフ(高次自己)と、ミドルセルフ(中位自己)と、ロウアーセルフ(低次自己)という3つの相があると明言したのです。全ては3つからなるのですから、それはきわめて納得のいく話でした。・・・ここで一番重要なのは、人はロウアーセルフとつながってからでなければハイアーセルフとつながることは出来ないという認識です。スピリットは天に上昇する前に、まず下へ降りていかねばなりません。・・・もっとも端的な言葉を使えば、ロウアーセルフとは私たちの“無意識”のことです。しかし無意識とは本人とその個人的思考のみにつながるものという一般的な見方と異なり、ここでいうロウアーセルフとしての無意識は地球上すべての人とつながっており(ユングのいう集合無意識です)、しかもあらゆる人の無意識を非常に深く知っているのです。それは現在地上に生きている人だけでなく、過去に生きていた人、未来の地球に生きる人の無意識を非常に深く知っているのです。私たちの潜在意識も、確かに過去や未来について、少なくとも地球に関することなら詳しく知っています。しかしロウアーセルフはそれに加えて、人間だけでなく地球上のあらゆる生命、即ち息づく生物圏全体を把握しているのです。ロウアーセルフは完璧に記憶しています。またロウアーセルフは生きていて、一人の存在としてあなたと出会ってコミュニケーションすることも出来るのです。それは“母なる地球”自身にほかなりません。“母なる地球”こそ、私たちのロウアーセルフなのです。・・・ハワイのカフナたちによれば、そしてこれは世界中の先住民族の考えでもあるのですが、地球は二歳から六歳くらい(人によって多少ばらつきがあります)の子供だというのです。地球は何時も子供ですが、それは彼女(母なる地球)が本当に子供だからなのです。自分のロウアーセルフと繋がる為には、地球を愛し、地球と遊ぶことから始めなければならないというのが世界中の先住民族の信じるところです。・・・母なる地球はあなたの内なる無邪気な子供としか結び付かないからです。そして御存じの通り、私たちの殆どがその子供のような無邪気さを失っています。・・・もしあなたがここから先へ進みたいと思うなら、あなた自身のインナーチャイルド(内なる子供)を思い出し、生かしてやらなくてはなりません。イエスも言っています。“心をいれかえて幼子のようにならなければ、天国にはいることはできないであろう”(訳注:新約聖書マタイによる福音書第18章3節より)。」

「さてロウアーセルフが地球であるなら、ハイアーセルフは何なのでしょう。その答えはいたってシンプルです。ハイアーセルフは、それ以外に存在しているものすべてです。全ての惑星、恒星(太陽)、銀河、さまざまな次元など、あらゆるものがハイアーセルフです。それはあなたです。・・・あなたがひとたび意識的にロウアーセルフとハイアーセルフの両方につながると、人生はそれまで知っていたどんなものともまったく違った体験になります。人生はあなたを通して展開され、あなたの言葉や行動が大きな力を持つのです。なぜならそうした言葉や行動は、小さな枠にはまったミドルセルフからくるのではなくて、あらゆる生命、あらゆる被造物からやって来るものだからです。あなたの外側には何もありません。すべてはあなたの内側にあります。そしてあなたが本当は誰なのかという真実が解き明かされてゆくのです。」

以上で三相の自己に関する説明は略終了する。ところで、筆者が第9章の⑧において、「天地人」という言葉には特別な意味が有るように思うと言って、その説明の為に一節を割いたことを覚えておられるだろうか。今でも筆者のその時の説明は大筋で誤っていたとは思わないが、『フラワー・オブ・ライフ』を読み終え、改めてより簡潔な表現を用いて説明するとすれば、「天地人」とは正にこの「三相の自己」の融合のことを意味しているように思う。 

尚、この後ドランヴァロは次のように付け加える。
「ピーターパンが大人になった姿を描いた映画、『フック』を見ましたか?ロビンウィリアムズが演じていたのを御存じでしょう。この映画はまさしく今ここで話していることの物語なのです、まさしくです。まだなら是非見て下さい。」

ということで、他ならぬドランヴァロのお薦め作品故、筆者は「インナーチャイルド」の声に従って素直にビデオレンタル店に足を運び、『フック』のDVDを借りてきて鑑賞した。監督であるスピルバーグが、若しドランヴァロの指摘していることを意図して製作した映画であるなら、彼は紛れもない天才だと思う(そうでなくとも、これまでの彼の作品を見る限り、彼は天才なのであろう)。それはともかくとして、作品自体は大人が見てさほど楽しめるものとは思えないので、それほど強く薦めたいとは思わないが、筆者の心に残った興味深い台詞が一つあったので、それを紹介して本節の結びとしたい。
これは、大人になったピーターパン(40歳前後のやり手の弁護士)がフック船長に攫われた二人の子供をネバーランドから無事救出し、妻が帰りを待つロンドンに戻ってティンカーベルと別れる(ティンカーベルはいまだに、ピーターパンを思い続けていたのだ)場面でのティンクの台詞である。

「あなたが夢から覚め切らない、夢うつつの世界があるでしょ。そこがネバーランドよ。あなたをそこで待ってるわ。」

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