アセンションへの道 PartⅠ その理論と技法

2012年には銀河の中心と太陽系そして地球が整列し時代の節目を迎えます。アセンションの理論と技法について考えます。

第10章 アセンションを目指して ⑩自分の中に棲む異性

2010-09-24 20:08:55 | 第10章 アセンションを目指して
通勤電車の座席でバシャールの瞑想のパートを読んでいると、時として実際ワークショップに自分も参加しているような錯覚に陥り、知らず識らず瞑想状態に引きずりこまれていることがある。その中でも筆者が比較的気に入っているのは、「創造的な人間関係」(『バシャール』ペーパーバック版④、P180)をテーマとする瞑想なのだが、筆者は勝手にこれを「男女結合の瞑想」と名付けている。全部を引用すると長くなるので、そのさわりだけを引用してみよう。

「それでは次のことをイメージしてください。女性の方は、自分の中の男性の側が今ちょうど自分の目の前1mぐらいのところにいます。男性の方は、自分の女性の部分が、やはり目の前にいます。他人ではありません。自分の中の、肉体を持っている自分とは別の性、男性なら女性、女性なら男性を目の前に見てください。どんな姿形でもかまいません。もし自分が反対の性に生まれてきたら、どんな自分でしょう? ここで、今までこの実習の中でやってきたすべてのものを感じてください。」
「全ての愛を感じてください。その全てを自分のハートのところに持ってきます。そして非常に明るく輝く光を、目の前にいる反対の性の自分に送ります。もうひとりの自分を、その光で洗って上げます。 もうひとりの自分の目を見てください。そして今送った愛が自分に戻ってくるのを感じてください。その人に、10cm位まで近づいていきます。双方が、それぞれ近づいていきます。もうひとりの自分を抱いてあげてください。友達のようなエネルギーが出てきても結構です。セクシーなエネルギーが出てきても結構です。官能的なエネルギーでも結構です。それを全て自分に許して感じてあげてください。抱擁していると、自分の中にあるエネルギーが相手の方に伝わっていきます。又逆に相手のエネルギーが自分に伝わってきます。肉体は入れ替わらずに、エネルギーだけが入れ替わります。今まで誤解していたことを、全て許してあげてください。目に見える違いを、全て喜んで受けとってください。自分の反対側を見付けたその解放感、発散する感じを喜んで見てください。あなたのエネルギーは今相手の中にあります。・・・」
「相手を抱擁しながら、キラキラと輝いている光が上の方に向かって発せられるのを見てください。相手の光と自分の光が上の方に向かって発せられながら、その二つの光が一つに混ざっていくのを見てください。その一つの光の中で、男の部分、女の部分がぐるぐる廻っているのを見てください。永遠のバレーを見ているような感じです。あなたの中にある全ての部分をサポートして、愛を送ってくれる“無限”を感じてください。」

ところで、この自分のこころの中に棲む異性に就いては、ユングもそれをアニマ(男性の中の女性像)或いはアニムス(女性の中の男性像)と名付けている。河合隼雄氏の『ユング心理学入門』から引用すると、

「ユングは、夢の中に現れる異性像、即ち男性であれば女性像、女性の場合は男性像が、心理的に非常に大きい意味を持つことに気付き、それらの原型として、女性像の場合をアニマ、男性像の場合をアニムスと呼び、その意味を探求したのである。・・・」
「実際においてアニマを意識内に統合してゆこうとの試みはある意味では男性にその弱さの開発を強いるものであり、真に困難なことである。・・・実際、アニマは男性に弱さを、経験を通じて教えてくれる。そして、このような弱さの内的経験を通じてこそ、男性はほかの人との真の関係を打ち立てることができるのである。強いばかりの男性は支配し、命令することはできても、他人と深い対等の交わりを結ぶことはできない。・・・しかしながら、アニマと対決し統合してゆくことと、アニマと同一化することとは区別しなければならない。アニマとの同一化が行われると、その男性はいわゆる女々しい男となったり、むやみに感情的になったりする。・・・一般には、男性としての強さや判断力等がまず期待されるので、このような外的な期待にそえるペルソナを作り上げることが大切であり、このようなペルソナを人生の前半において築いた後に、アニマの問題との対決は人生の後半(35~40歳以後)になされるのが普通であるとユングは言っている。・・・ただ、例外として、芸術家、宗教家や前述したように心理療法家なども若いときからアニマの問題と取り組まねばならぬ宿命を背負った特殊なひとであると思われる。」

この「芸術家、宗教家、心理療法家」が例外として扱われているところがミソだと思うのだが、これが何を意味しているのかはいずれの職業も“霊界”或いはスピリチュアルな世界と密接な関係があることから何となく想像がつくように思う。

ところでこのアニマとの融合のことであるが、筆者はバシャールの瞑想に於いてのみならず、実はヘミシンクに於いても体験していたことを思い出した。それは以前本ブログの第9章⑨に「量子的自己」というテーマで、ヘミシンク・セミナーを受講したときの体験として紹介済みであるが、この体験談をアクアヴィジョン・アカデミー(坂本政道氏が代表を務める、日本でヘミシンクの普及活動を行っている組織)のホームページ(http://www.aqu-aca.com/)にある “体験シェアルーム”にも投稿したところ、それに対して、光栄なことに坂本政道氏から次のようなコメントを頂いた。その一部を引用すると、

「・・・その後(筆者註:筆者がナル・ポイントと思われる扉を開けた後)に続くナレーションによると、“この入り口を通ると、過去と未来はひとつ、男性的側面と女性的側面はひとつ、内と外はひとつ、闇と光はひとつ。無限なる存在、あなたのエッセンスへの入り口。”ということです。まさに“大いなるすべて”への入り口、つまりナル・ポイントです。もしここがナル・ポイントだとすると、エクスカージョンというプログラムはどえらいプログラムだと言えます。モンロー研で行なうすべてのプログラムの入門となるたった2日のコースで、これを体験させてしまおうとしているのですから。改めてモンローはすごい、へミシンクはすごい、と思います。」

この瞑想は45分位続くものなので、筆者はナレーションの内容まで正確に記憶していなかったのであるが、この坂本氏のコメントを読んで、“男性的側面と女性的側面はひとつ”とナレーションで言っていたことを後から思い出した(そのナレーションを聞いていた時点では、筆者の体は光の粒子になっていて、地底に繋がる大きな穴のようなところから湧きあがってくる光の洪水の中に溶け込んでいた。そしてこのナレーションを聞いたとき、バシャールの「男女結合の瞑想」のことを考えていたことに、坂本氏のコメントを読んで気付いた。

このテーマの結論が、些か判り難くなってしまったかも知れないが、ここで筆者の言いたいことは、三つある。第一に、自分の中の異性とは何ぞやということである。ユングは元型という言葉で説明しようとしているが、それは便宜上そのようなものを想定しただけであって、実は、ユングはそれが過去世の体験(自分が体験した異性としての過去世)であることを知っていたのではないだろうか、ということである。しかしその問題を論じる為には、輪廻転生の考え方を一般の人が理解していることが前提になるのであるが、当時まだ欧米に於いてはキリスト教の死生観が主流を成している中で、聖書が認めていない輪廻転生の考え方を、心理学の学説とはいえ、声高に主張することができなかったのではないのであろうというのが筆者の推測である(因みに、輪廻転生に関わる聖書の記述が、紀元553年の公会議において聖書から削除されたことはユングが活躍していた時期はともかく、最近では通説になっているようである)。
そして二つ目は、このような瞑想を通じて、男性的側面と女性的側面のバランスを取ることが、アセンションに重要だと云うことなのだが、実はこの点に就いては、ジョシュアD.ストーン博士も、筆者が先週読み終えた『完全アセンション・マニュアル』(ナチュラル・スピリット)の中で、アセンション達成の秘訣となる霊的習慣の21番目に、このように書いている。
「女性的側面と男性的側面とのバランスを取ることを学ぶ。これはアセンションを達成するための必須条件である。」
この点は、完全にアセンションを果たし、更にその先の「道」を進んでいる観世音菩薩(英語でもクワン・インと呼ぶが、多分これは観音の中国式発音を元にしたものと思う)が両性具備と言われていることからも納得出来る。

そして更に、この二つの結論を結びつけると、第三の結論を次のように導くことになる。即ち、我々にとっての異性の側面が筆者の推測通り我々の過去世であるなら、当然それは各自のハイアーセルフ(若しくはI/There)の一部を成している部分であり、それと一体になるということは取りも直さず、自分のハイアーセルフ(或いはI/There)と融合することである。これ即ち、まさしく自身をより高い波動に導くものであり、アセンションへの必須要件であると思えるのである。

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