ヲノサトル責任編集・渋東ジャーナル 改

音楽家 ヲノサトル のブログ

[回顧] 2013年 今年観た映画

2013年12月29日 | 映画/映像
というわけで、いよいよ2013年も終わりですね。

年末恒例企画として、この1年間に観た映画を振り返ってみようと思います。DVDやTV放映などは挙げたらキリがないので、映画館で新作公開中に観た作品に限定しますが。(青字は見終わった直後とかにツイッターでつぶやいた文章です)

劇場版 イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機W
● というわけで今年最初の映画鑑賞は息子のリクエストでイナズマイレブンです (-_-#)
● 「一言で言えば「少林サッカー」と「アストロ球団」と「リングにかけろ」と「トランスフォーマープライム」と「ポケモン」を足して5で割ったような作品だったな。全然一言じゃないか。


仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム
● あえて予備知識なしで行ったら(※大人はその方が絶対楽しめます)なんとポワトリンが出てきて心底のけぞった。もちろん息子には全く響いてないが…。
● ポワトリンはともかく、冒頭30分のガンアクション&ワイヤーアクションには悶絶。さすがの坂本浩一監督クオリティ!VFXよりも肉体重視の姿勢、リスペクトです!
● ちなみに、細い裏道とか住宅を突っ切っる一対一の追跡をPOV(主観カメラ)で撮り続ける必要以上に長いシークエンスは、『ハートブルー』へのオマージュか?
● 女闘士はなぜか黒タンクトップというお約束www 正直、好きです!


特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE
● 今日は息子接待でゴーカイジャーVSゴーバスター。仮面ライダーより対象年齢低い感じだな…。


アントニオ・カルロス・ジョビン 素晴らしきボサノヴァの世界
● 名曲の名演がこれでもかと流れるのだが、ほとんどが途中で次の曲に進むので、上映の最中に思わず立ち上がって「頼む!最後まで観せてくれ!」と叫びたくなった。

これはホント期待して観に行ったんだけど、編集方針に疑問が残る映画だった。せっかくの名曲や名セッションお宝映像なのに、すぐに場面が変わってしまうのでストレスがたまって。曲を減らしてでも、じっくり丸ごと観せるシーンがもっとあって良かったのでは。

ジャンゴ 繋がれざる者 [DVD]
● あいかわらず無造作にジャンジャン人を殺すなあ。タランティーノのカメオ出演シーン(の終わり方)に大爆笑。
● グラインドハウスでもでしたが、タランティーノって自分が演じるのは心底間抜けな役が好きですよね。
● しかし人が死にまくるタランティーノのこれでもか的な映画を観たあとは、老夫婦が主役でこれといった事件も起こらないけど人生って悪くないと思わせてくれるような静かなヨーロッパ映画でも観たくなるなあ。(観ないけど)
● 目ざとくジャンゴの領収書を見つけた息子に「パパいいなあ~。月曜なのに自分だけ映画みて…」と責められ、「いやパパは映画観るのもお仕事なんだから…」と釈明するも全く納得されず。なんだか「得意先と飲むのも仕事なんだから…」と妻に釈明する昭和のサラリーマンみたいな気分に。
● まあタランティーノに関しては確かに、研究とか関係なく単に好きな監督であるわけだが…。


映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
ドラえもんの歴代「ひみつ道具」がこれでもかと出てきて、それぞれ劇中でうまく使われるので、昔からのドラえもんファンにはたまらない映画ではないかと思った。当方は別にそういった思い入れ、ないけど(笑)

シュガー・ラッシュ
● ドンキーコングとかエレベーターアクションとかギャラクシアンとか、昔のゲームやりたくなった…(やらんけど)
● どのゲームキャラも全部ドット絵になって出てくるエンドクレジットの遊び心も楽しかった
● 完全に大人…というかかつてゲーマーだった大人向けですよね

男子はラルフ、女子はヴァネロペに感情移入できるし、大人はレトロゲームと絢爛たるグラフィック世界に浸れる、とまあ全方位的に観客サービスを怠らないピクサーの方針に脱帽…。

ジャックと天空の巨人
● 巨人描写がエグくて息子ビビリまくり…。

でした(笑)

クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!
息子はものすごく楽しんでて、2回も観に行くハメになった…。劇中に出てくる、生卵をかけた焼そばは作ってみたくなりました(笑)

仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z
● 歴代ライダー、戦隊、宇宙刑事にショッカーと、東映&バンダイの展示会状態。
結局、主役が誰だったのかはっきりしない映画だったなー…


コズモポリス
● 伊藤俊治先生に強く推奨されたクローネンバーグ新作「コズモポリス」鑑賞。全編に漂う不穏な終末感。そしてものすごく痛い場面が前触れなく出現するのでショックに弱い方は要注意!


劇場版 名探偵コナン 絶海の探偵
● しばらく船に乗っていたような気分で、映画館を出たらちょっと足もとがふらつきました。


きっと、うまくいく
● ものすごかったー。笑い、涙、サスペンス、恋、友情、家族愛、社会批評、ドミトリーライフ、雄大な自然、お約束のミュージカル場面まで盛り込み、長尺ながら無数に張られた細かい伏線が全て回収されてハッピーエンドの脚本に感服!
● 進路を決めかねている学生やその親(自分か)にお勧め。あと理工系男子は、工学部魂の結集でピンチを乗り切るクライマックスに胸熱間違いなし。ネタバレになるので詳細は伏せるけと。


華麗なるギャツビー
● ド派手な3D演出!パーティ場面はサウンドも完全クラブ仕様。
● 大邸宅の狂ったパーティに自分も紛れ込んで、覗いてきたような気分になりました(笑)
● 邦題は「華麗なるギャツビー」以外にも「偉大な…」「グレート…」と色々あるが、主人公のギャツビーへの友情と尊敬と哀憐の入り交じった気持ちを表すとなるとやはり「グレート」としか言いようがないかなあ。「華麗な」はちょっと颯爽としすぎだし「偉大」だと下から目線すぎる気がする。いっそ『どてらいやつギャツビー』ではどないだ?


ハングオーバー!!! 最後の反省会
● 相変わらず読めない展開に爆笑。ラストにもう一ネタあるので、エンドクレジットが出てもすぐ席を立たないこと!

記憶を失くした事のある全ての酒呑み必見のシリーズ完結篇。「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」…と馬鹿騒ぎを続けてきたあの連中に、これで会えなくなると思うとちょっと淋しい。

モンスターズ・ユニバーシティ
● ソフィスティケイトされた「アニマル・ハウス」だったな!劣等生軍団が、劣等生なりのワイルドなやり方で優等生クラブを見返す話。
● 息子の誕生日なので好きな映画を観ていいよと言ったため「モンスターズユニバーシティ」をもう一度観るはめになり。正直うんざりしたが、実際観たら筋もわかってるのに最後まで全く退屈しなかった。やはりピクサーの映画作りは上手い、上手すぎる…。


風立ちぬ
● 「飛行機は夢だ。夢をかたちにするのが設計家だ」って台詞に、胸が熱くなったよ。
● 主人公の声優の棒読みが批判されてるとは。理系男子の感じがよく出てて僕は好きです。息子は、彼が人の話を聞いてなかったり友人の言葉をおうむ返しにする人物描写を指して「あの人おもしろいよね」と語っていた。違和感なかったということかなと。
● ドイツ出張で主人公が出くわした追跡シーン、伸びて揺れる黒い影にフリッツ・ラングを感じました。
● あの「仕事10年説」は、酒場で先輩が「いいか、創造的な仕事ってのはな…」とか言い出す類の、根拠のない話としか感じられなかったな。映画だから映画内ではそれで良いんだけど、現実の人生は人それぞれ。
● 二郎の徹底的な薄情さを指摘する批評も読んだけど、そこは逆にリアルだよね。病人への手紙に延々と自分の仕事の話ばかり書いたり、病人の横で煙草吸ったりする男の無神経さとか、そんな自分を純愛に殉じてると思い込んでいる滑稽さとかって、逆にものすごくリアル。
● 最後の、この世とあの世の間のような野原は、谷口ジロー版「センセイの鞄」のラストに出てくる野原と酷似していたな…(シーンの意味的にも)


劇場版 仮面ライダーウィザード イン マジックランド

劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ・オブ・ミュージック

● 劇場版キョウリュウジャーはワイヤーアクション全開。ウィザードは陣内孝則さんの怪演が見どころであったかな。


スマーフ2 アイドル救出大作戦!
● 観終えた今、心底何ひとつ心に残ってない…。しいていえばジェイマ・メイズ("glee"のエマ先生)のラブリーなギョロ目だけかな…


あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
● 日曜の朝一番から劇場満員で驚きました。。。
● 観終えて映画館を出たら、後ろから「いやヤバかったすよ、必死で堪えたけど地雷ふみまくりじゃないすか、もう鼻水とまんなくて…」と同伴男子に語ってる超ラウドな野郎声。ふり向いたら180cm越えの両腕に墨入った大男で、根拠はないが日本ってなんか良い国だと思った。


タイピスト!
● マイフェアレディと昭和の少女マンガをミックスしたようなスポ根ドラマ。反対してた田舎の父が最後は応援…とか超ベタな展開だが、なにしろ全篇に溢れるミッドセンチュリーなデザイン空間とラウンジ音楽に浸ってるだけで、脳から幸福汁がだらだら垂れ続ける。
● ラヴシーンがヒッチコックの引用だった事に今ごろ気づいた

古きよき映画へのオマージュ満載の映画で、観ながらニヤニヤしてしまう場面たくさん。後で、監督が影響を受けたという小津安次郎『お早よう』のDVDをあわてて取り寄せました(観てなかったので)

キャプテンハーロック
全篇ダークでグレーな色調の映像だったこと以外、ほとんど記憶がない…。


クロニクル
● ホームビデオ、スマホ、車載カメラに監視カメラ…と、僕らを取り囲む映像環境について考えさせられた『クロニクル』。徹頭徹尾、主観映像。(それをつなぎ合わせてるのは誰?というのは問わないお約束で。)
● 探検隊のフィルムが発見された(食人族)とか、学生のビデオが森で見つかった(ブレアウィッチ・プロジェクト)といった、モキュメンタリーにありがちな「設定」はないが、ネットに残された無数のファイルをつなぎ合わせたらこうなった…というような、クラウド時代のリアリティが匂った。特に終盤。


ブルー 初めての空へ
● 仮想ブラジル旅行的なサンバ映画でした。主題歌セルジオ・メンデスだし!

これは全く期待せず予備知識もなく行ったんだけど、意外な掘り出し物でした。環境保護という大きなメッセージも。

ムード・インディゴ~うたかたの日々~
個人的には、旧版「うたかたの日々」(1968 シャルル・ベルモン監督)のふわっとした世界の方が好きかな…


グランド・イリュージョン
「ドリーム・チームがでかいヤマをふむ」「引退した同業者が、警察の知恵袋になってそのチームと対決する」とプロット的にはいかにも面白そうだったのだが、派手な作りの割にあまりカタルシスを感じないのは脚本のせいか?


かぐや姫の物語
● 超壮大な「日本むかし話」であった。日本画、水墨画、水彩画など様々なタッチを混在させた画面構成が圧巻。ピクサー的なハイパーリアリズムや3Dアニメとは全く異質な、二次元ならではの省略やデフォルメが面白い。


フィルス
● ラストの笑顔に泣いた! 無茶苦茶ひどい行状の主人公だが、自分だって何時こうなてもおかしくないと思わせる妙なリアリティがあるので、そっち側に落っこちそうな人は見ない方が良いかも。


ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE
● 今回の名台詞は「裏切りは女のアクセサリー」かな…


かいけつゾロリ まもるぜ!きょうりゅうのたまご
● 山寺宏一さん本当に凄いよね。どんだけ演じ分けられるんだこの人。


ゼロ・グラビティ
● 何がすごいって宇宙空間からライアンに寄っていくカメラが彼女のヘルメットの中に入っていつの間にか主観映像になるあのカメラワーク。どうやって作ってるんだ?さすがは長回しのアルフォンソ!
「トゥモロー・ワールド」も凄かったなー。映像の講義で"長回し"の教材に使えると思って買ったDVD、観始めたら止まらなかった。最初の爆破のシーンと、車で襲撃されるシーン、それに最後の方の建物のシーン、凄すぎ。


バックコーラスの歌姫<ディーバ>たち
● USA音楽業界の内幕モノとして興味深いが、同時にどんな職業にもある「人生の選択」についての映画でもあった。これから進路を決める学生さんにもぜひ観てほしい。


以上が今年観た映画です。例によって休日の「子ども接待」として観るアニメ映画がどうしても多いですが…その中にも「これは!」という映画があるので、子ども接待も悪くないものです。

さて来年はどんな映画がやってくるか。今から既に楽しみなのは「マチェーテ・キルズ」かな!(すみませんこういったボンクラ映画がどうにも好きで…)

ちなみに昨年観た映画の一覧はこちら


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