ウィッシュ研究所

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認知療法-3

2009-08-03 | 産業カウンセリング

ビリーフ・・信念
認知療法の一つであり、古い歴史のある「論理療法」のアルバート・エリスは、『人の悩みはその人の《非合理的な思い込み》によって生じるとして、次のような公式を示した。ある「出来事(例:仕事の失敗)-A」に対し、彼の「信念=ビリーフ(例:失敗したら一貫終わり)-B」があるための「悩み-C」が生じるとして、その《誤った信念-ビリーフ》を変えていく「反論(説得等をする)-D」を行う。これが『ABCD理論』です。ロジャーズのカウンセリングと違い、積極的に説得しようとするものです。これは「B」である彼のビリーフ(信念)・・非合理的な思い込み(非合理的信念・・イレーショナルビリーフ)であり、これを適切な(合理的信念・・レーショナルビリーフ)に変えようとするものです。「ねばならない。」「すべきだ。」等のビリーフ・・・つまり、誤った考え方・受け止め方・人生哲学を持ち続けていると、ちょっとした出来事でも悩みが増大してしまうのであり、これを気づかせ、そしてせめてそれを「したほうがいい。」や「でなくともたいしたことではない。」に変えていくのです。
 認知療法はどれも「前意識」の「認知の歪」を修正していこうとするものであり、具体的な効果につなげることはなかなか難しいものですが、この手法は生活・仕事の様々な局面で応用できるものなのです。
 来月は「家族療法」についてです。

参考文献 : 杉渓一言 他編著 1995 「産業カウンセリング」 日本文化科学社



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