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最新経済心理学に学ぶ-1

2009-11-15 | 応用心理
感情経済(1)-プロスペクト理論
 今日は、“微妙な経済心理”の話です。行動心理学に「プロスペクト理論」というものがあります。これは、リスクを伴う行動決定がどのようなものかを理論化したもので、次のような例で示されています。
例1: A~確実に50万円儲かるものと、B~50%の確率で100万円儲かるか一銭も儲からないかのものでは、大半の人がAを選ぶ。・・・しかし例2では別の結果がでています。
例2: A~確実に100万円損する場合と、B~85%の確率で200万円損するか、15%の確率で損が0で済むものではBを選ぶといわれています。
 経済心理としてはこれは「利益」に大して確実性を求め、「損失」に対してはそれを回避できる方に向かうということです。つまり、得することに対しては低い確率を高くみつもり、損することに対しては損害が大きいものを低く見積もってしまうというように、損失が利益より大きく見えるということです。特に日本人は、「株で儲ける」よりも「株に手を出して損をする」ことを恐れます。株で100万円得するか、損をするかの半々投資などで100万円損をする方を重く受け止めるのだそうです。利益を得るチャンス失うことを恐れるより、損失を出来るだけ避けようとします。「期待どおりでない損失感」は、「期待以上の利益を得た満足感」の2倍以上になるいいます。
これが経済心理の期待・予想・見通しの理論~プロスペクト理論での心理構造の典型例です。 次回は「感情経済」の2つめの「ピークエンド法則」についてです。
 


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