古賀茂明氏
「週刊現代」2014年9月13日号より引用
日本は,今年4月の「エネルギー基本計画」で
原発は「重要なベースロード電源」と宣言した.
原発存続が国の方針として確定した.
原子力ムラは,
「原発は重要だから維持が必要だ.
でも事故の補償,廃炉,核のゴミのコストがかさんで
民間では維持できない.
だから,税金か電気料金によるサポートが必要だ」と言い出した.
この話が,経産省の審議会で検討の俎上に載った.
これは,大変な意味を持つ.
何故なら,原子力ムラは原発のあらゆるコストを
「こんなにかかるんです」と言って申告し
全て税金と電気料金につけ回しできることになるからだ.
その動きは,すでに表に出てきている.
福島の事故による汚染土貯蔵施設の建設で
3000億円の地元支援が決まった.
本来,この費用は東電が負担すべきだが,国が負担することになった.
原発は,事故を起こしてもコストは全て税金と電気料金で
面倒を見るという話だ.
賢明な国民なら
「そもそも原発は安いと言っていたはずだ.
今さらコストが高いとは,全く話が違う」と言うだろう.
ーーーー古賀茂明氏ーーーー