NPO法人「輝く未来の風」の便り

市民出資による風力発電事業を推進するNPO法人「輝く未来の風」の日記です。

★ 小型風車のその後

2008-07-21 12:09:20 | Weblog
 昨年都内某大学から校舎屋上に設置してある
小型風車の騒音と安全性に関する調査を依頼されました。
密集した民家が隣接する市街地に大学は位置し、
5メートル程の道路を隔てた住宅街の住民から騒音苦情があり、
大学としてその対応に苦慮していました。

エコキャンパスと名付け、風力・太陽光・コジェネレーションの
3種類の自然エネルギー利用を複合型発電を強調した、
都市型キャンパスです。
その3種類のなかでは5基の小型風車が最も象徴的存在です。

大学内でも賛否両論分かれ、議論を重ねたが結論に至らず、
第三者の外部意見を求めるとのことになり、
私達に調査依頼がありました。

それを受け、10ページほどの報告書を作成しました。
問題点の分析、課題や考えられる対策案の選択肢をリストアップしました。
敢えて、対策案を特定せず、最終決定は大学側の判断に委ねる趣旨の
報告書の形を取りました。
即ち5種類の選択肢を提供し、その5種類からベストを選択することを薦めました。

最近になりその後の経緯を大学に問い合わせました。
大学の結論は、
既存の騒音・安全性に問題があった小型風車は既に全て撤去し、
騒音・安全性を大幅に改善した機種を新たに設置することになった、
とのことでした。
大学のこの結論を聞き、大変嬉しく思いました。
ホットしました。

騒音・安全性問題を解決するのには、
風車を撤去すれば事足ります。
然しそれでは、エコキャンパスの理念は大きく失われてしまいます。
その後も何度も厳しい議論を重ねたことと察しますが、
大学の今回の英断に拍手を送ります。

新機種が設置されましたら是非見学させて頂きたいと思います。


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