その本と言うのは「練習はインパクト・ゾーンだけでいい!」栗林保雄著1200円+税です。2016年発売の本ですがインパクトだけでいいという題名に惹かれて買いました。しかし文章がめっちゃ分かりにくいので途中でやめて本棚にしまい込んだまま放っておいたんです。ところがこないだ本棚を整理した時にふと見つけて何の気なしに読み返して見たら「右肘を腹に付けると力が入らない」という文句が目に飛び込んできた訳です。どぇええ〜っ?
私がこの所、毎回しつこく「右肘のたたみ」を強調して書いているのが、実は「逆効果」だというんである、ホ、ホンマかいなっ!
早速クラブを取り出して力の入り具合を確かめてみる。おお〜っ、確かに右肘を腹ではなく「外側に張った」ほうが断然力が入るではないか!。オマケにインパクト時に著者の力説する「ピストン・スナップ」とやらを行えば、今までの弱々しい腕振りスイングが一変して、体を使った力強いスイングに「劇的に変化して飛距離が伸びる」・・・筈だと書いてあるじゃああーりませんか!。
これは凄い秘密を知ったな、と内心ワクワクして早速次の日ゴルフパートナーに練習に行った。実際に打って見て「飛距離が爆上がり」するのかどうかを自分の眼で試して見たかったんです。何事も実践・実証ですね。で、クラブを大きく天高く振り被って「めっちゃフライングエルボー」にし、右肘はこれでもかってぐらいに背中側に引っ張って、それからダウンスイングで「思いっ切り外側に肘を張って」著者の言うピストンの感じでクラブを「まっすぐ押す」インパクトを試してみました。
スイングすること5回10回。確かに飛距離は8番アイアンで「ギリ100ヤード超」飛び、普段の飛距離より間違いなく伸びていたと思います。しかしこれはバックスイングからして大きく振り被り、自分でも限界ギリギリの「無茶苦茶振り回した」のマン振りスイングをした結果、やっと出た最大最長の飛距離です。それでも8番だから最低120ヤードは飛んでくれないと話にならないんじゃないですか。これじゃあ勝負にならないじゃないの!。あ〜、いつになったら人並みに飛ぶんだよぉ~?
それでも気を取り直して自分のスイングをビデオで見てみると、思った程には「形は変ってはいない」んですね、これが。確かに右肘を張ったトップはフライングエルボーのように見えなくもないけど、別に「普通じゃん」と言われれば、そうかな?とも見える。例の右脇を開けて肘を外側に張ったダウンスイングも「言うほど外に張ってなくて」右肘は腹にはくっついてはいないが「右脇に残っていて」、これは新しい打法だ!と胸張って言えるレベルの違いは見つけられなかったのです。しっかりやっているはずなのに見た目が同じでは「全然変わってないじゃないか!」と言われても仕方がないです(何でかなぁー?)。
最終的にスイング自体は「ほぼほぼ本に書いてある通り」の形に「もともとなっていた」ようだ、となった(私の見立て)。飛距離が出なかったのはただ単に私の体力が「老人」のレベルより「更に下」だったみたい、というのに尽きると結論がでました(なんだよぉ、これって最悪じゃねーか!)。
結果に不満のまま家に帰ってからも納得が行かず YouTube で「ゴルフ飛距離」と検索して片っ端から見まくりました。自棄です。そして最後には「飛距離を劇的に伸ばす秘技」などは無い!という、ごくごく当たり前のことを受け入れざるを得なかった、ということになりました。右肘を外側に張ってピストン・スナップをすれば異次元の飛距離が出る!という文句に踊らされてウキウキ練習に向かった結果、見事に希望を打ち砕かれて「惨めな現実」を突きつけられたわけです。力が落ちたのを技術でカバーし、何とか昔のようにカッ飛ばして仲間の鼻をあかしてやるぞ!と思い描いていた未来が雲散霧消して、残されたのは「とことん凹んだ老人」だけだったというわけ。あ〜可哀そうな私・・・。
新手のレッスン本を鵜呑みにし、またもや痛い経験をして目が覚めた私が行き着いた結論は「飛距離は基礎体力を上げる以外に方法は無い」だった(がび~ん)。勿論、基礎体力の中には単なる体幹や持久力・走力・ジャンプ力といった陸上競技的な体力以外にも、「右手首の強化」も当然入ってくるとは思います。だがとにかく理想スイングを目指すなら、基本をしっかりと「しかも高速」でやり切る体力が絶対絶対必要ではないでしょうか?・・・となりました。ローマは一日でならず、ですね(「石の上にも三年」でもいいけど、それだとちょっと時間が足りない気がする)。
それで今まで通りのイメージ練習に加えて、ちょっと筋力をつける為に「バット振り」と藤田さいき直伝の「風圧スイング」(正式名称は確か「コアスイング」だったと思う)を毎日チョットずつやろうか、と思っています。まあ直接的に効果が実感できるわけではないと思いますが、地道にやって行けば何等かの効果は出て来る筈です。そして今回の騒動で私が学んだ事と言えば「ゴルフはスピード」、正確性とか曲がる曲がらないとか言う前に「ただただスピード、それだけ」でした。細かい事は色々ありますが今回はこれだけ、「スピードがすべて」ということで次回をお楽しみに。
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