酸いも甘いも・・・


酸いも甘いも、もっと経験してから、鈍行各駅停車の汽車でゆっくり
行きましょうか・・・

規則破りの患者、捕らえられる。

2020-09-08 12:07:01 | 日記
もう、5年は過ぎたかも知れない。
70歳前半の頃に、長年患っていた脊椎間狭窄スベリ症の手術を受けた。

この手術は結構大変で、全身麻酔をかけて施術時間は4時間に及んだ。
高齢期に入っていたのでリスクはあった。

先生からは、命を落とすことがないとは言えない大手術だと言われたが、
私はこの痛みにはもう耐えられませんので、命を落とすことがあったとしても
手術をしてくださいとお願いした。

結果はオーライで、事なきを得たが、手術をした病院に9日間入院、そして抜糸、
その足で家には戻らずリハビリ専門病院に入院して約1か月間リハビリに専念した。

ある日、そのリハビリ専門病院に高校時代からの親友が旦那様同伴でお見舞いに来てくださると言う。

綺麗で広い個室にいたので、問題はなかったが、旦那様まで来てくださるとの話に些か動揺した。

何かお茶菓子を用意しておかなければと慌てた。
この病院には厳しい規則があって、その一つに患者は決して一人で病院外へは出てはいけないと・・

しかし、私は考えた。
いや、そんな訳にはいかない。
お茶はいつでも出せる支度は部屋にしてあったが、それだけでは何とも心もとない。
よし、コッソリ抜け出して買い物をして来よう!

病院の並び、150mくらいの所にコンビニがあるのは知っていたから、話は早かった。

帽子を深く被り、身支度を整えて、病院で働く方のユニホームに注意をしながら、正面玄関からマンマと抜けだした。

幸い誰の目にもとまらなかったらしいので、コンビニまでルンルン気分で足を進めた。

そして、あれやこれやと目ぼしい物を籠に入れ、レジの列に並んでいたら、
「Wさん! !」
アリャリャ!
振り向くと病院の看護師さんが私を捕らえにきたのでした。

「駄目ではないですか!
規則を破ってもらっては困ります。
病院へ戻ってください」と急かした。

これには深い訳がある云々、言い訳はしたものの、コッピドク叱られて、
しかし、抜け目なく籠の中の買い物はさせてもらったのでした。

その話が病院中に広まり、私は有名人になりました。
それにしても、誰からもチクリようもない完璧な脱出を試みたのに、
何でコンビニにいる私をみつけられたのか・・・
今もって、謎である。

Colors of the Rainbow by Alexandro Querevalú live


Camuendo Marka.









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