みちのく潮風トレイル番外編「森は海の恋人 畠山重篤さん追悼」大島~唐桑半島
今回は全くの番外編として、2025年4月3日に亡くなられた「森は海の恋人 代表畠山重篤さん」に因んで、みちのく潮風トレイルの中で「舞根(もうね)浜」を通って、気仙沼大島(亀山)~舞根~唐桑半島(御埼神社)の部分を歩いた2023年3月31日のトレイルウォークを報告します。なお、歩いた時に畠山さんの事は存じ上げておりましたが、実際に歩いた舞根浜の場所との関係を理解しておらず、そのために舞根浜の写真は標識のみであることを告白して予めお詫びしておきます。
参考:「森は海の恋人」という言葉は、畠山重篤(はたけやま しげあつ2025/4/3没)さんが提唱しました。
この言葉の意味は、豊かな森が育む水が川を通じて海に流れ込み、海を豊かにしてくれるという、森と海の深い繋がりを表しています。
具体的には、
* 森の落ち葉や有機物が分解され、栄養豊富な水となって川に流れ込みます。
* その栄養が海に運ばれ、プランクトンなどの海の生き物の成長を助けます。
* プランクトンが増えることで、それを食べる魚介類も豊かになり、ひいては漁業の発展にも繋がります。
畠山さんは、牡蠣の養殖業を営む中で、上流の森の重要性に気づき、長年にわたり植林活動などを行ってきました。「森は海の恋人」という言葉は、その経験と信念から生まれた、自然の恵みと循環を表す象徴的なメッセージと言えるでしょう。
さて、仙台から柳津までJR東北本線、石巻線、気仙沼線を乗継ぎ、BRTに乗換えて気仙沼へ。さらに宮城交通バス(正式には子会社のミヤコーバス)で新王平へ。始発を繋いでもお昼近かったです。そこから小田の浜、休暇村を経て、亀山へ。カモシカが迎えてくれました。
それから山を下りに下ります。途中、三陸自動車道の通称鼎(かなえ)大橋が先日歩いた安波山をバックに良く見えます。
県道218号線に出ると、通称ツルカメ大橋で本土へ出ます。その後唐桑方向に行くのですが、その分岐は少しトリッキーなのでテープ標識に要注意。その後は下からツルカメ大橋を眺める事になります。
ここからが長い、途中の集落に大きなツバキがありました。
気を和ませる暇もなくグングン上ります。舗装道路ですが、車はほとんど通りません。飽きた頃、観音像があります。
そして、九九鳴き浜への分岐があります。
潮風トレイルの標識もあってほっとします。標識があるという事は、踏破者は当然寄って行く事が推奨されていると言う話もありますが、私はパスしてしまいました。(ふるさと緑の道に関しては別の機会に)
さて、海へ下りて行くと、今回の主題の舞根浜へ出ます。なるほど防波堤などはありません。
手元の日経新聞2019年3月10日付の文化欄によれば、震災で80cmほど沈下した耕作放棄地に潮が入り込み、プランクトンや小魚が再生しているとの事。震災前に「森は海の恋人」として川の上流に落葉広葉樹の植樹を続けた事が身を結んだ。(牡鹿半島付近では沈下した土地は徐々に隆起しているそうで、今後の事は少し心配)
その後は海沿いを一路唐桑へ。半島付け根の早馬(はやま)神社へ。
牡蛎小屋などを見て歩くと、鮪立(しびたて)に三陸地方鰹一本釣り発祥の地の碑がある。
さらに一生懸命歩くと、半島突端の御崎(おさき)に到着。
もう夕暮れ、早々に唐桑ユースホステル(YH)を目指して歩く。50年振りのYHは息子さん(と言っても私より年上)の代になって、同宿の方とも一緒になって思い出話等大変賑やかな夕食であった。翌日は陸前高田まで歩いたが、なかなか苦しかったことを表明しておきます。 (TK)