ウォーキングの「グループわらじ」活動紹介

主に宮城県内で、楽しく歩いて自然に親しむをテーマに、毎月一回徒歩定例会を実施中。2024年6月で600回を数えました。

グループわらじ 第596回徒歩定例会「宮城オルレ・唐桑コース」Ⅱ

2024-03-20 22:55:46 | 日記

先日歩きました唐桑半島のオルレコースについてもう一つのレポートが入りましたので、ご紹介いたします。写真は別途、過去の写真より追加しました。(見出し画像は夕陽に輝く「折石」)

グループわらじ 第596回徒歩定例会「宮城オルレ・唐桑コース」Ⅱ
2024年2月25日(日)曇り  参加者38名

 北山崎、鵜ノ巣などの100mを越す北三陸の切り立った断崖も、南に下ると共に高さを下げ、宮城の唐桑に至って静に海の中に姿を沈めてゆく。その唐桑のオルレコースをグループわらじ徒歩定例会で歩いた。
 
   わたのはら海に向かいて唐桑の御崎に立ちて春よぶ早乙女
 
(御崎岬からの太平洋)
 
 春にはまだ早い2月25日、それでも波の音空の光は柔らかく、遠からぬ日を感じさせた。前にも訪ねた地だが、潮風トレイルやオルレに組み入れられ、見知らぬ小路に足を踏み入れるのは楽しい。
 
 道は狭く起伏が多い。半島ならでは地形に、能登半島地震の事が思い起こされた。それでも人は長年この地に生業を得て暮らして来ている。
 
   百千年天の恵みに暮らし来し人の思いを推してはからん
 
(滝浜漁港)
 
 最後に半造・巨釜をめぐった。唐桑を代表する景勝地だ。全ての物が競うことなく、争うことなく、調和して美しい景観を見せている。東日本大震災の後、防災の名の下に、海岸は次々と人の手が加えられて来た。唐桑は幸いそうした所が少ない。この景観をこられからも壊さないで欲しいものだ。
 
   ちはやぶる神の手になる唐桑に人の手借りる所はあるや
 
(「巨釜・半造(おおがまはんぞう)」から)
 
(Y.D)

 

 


グループわらじ 第495回徒歩定例会「高子二十境巡り」

2024-03-09 00:00:00 | グループわらじ徒歩定例会思い出版

※高子二十境は2015年に歩いた後、2020年以降何回か企画しましたが、コロナ禍や阿武急の地震の被害でその度に中止になりました。今回これを3月24日に企画し直しました。今回はBlog思い出版として、今月歩く高子二十境について、過去に歩いた時に、今は無きTeacup掲示板に載せた記録を再掲してみます。2015年のこの時は9月であり、10年近く経った今回3月24日に歩く時とは状況が異なると思いますが、それも一興として過去に思いを馳せます。歩きたくなった方は是非ご参加ください。(最後にリンクのあるホームページ下部の「お問合せはこちら」から申込み下さい。3月12日に締め切ります)

グループわらじ 第495回徒歩定例会「高子二十境巡り(福島伊達)」
2015年9月27日(日)晴れ  参加者25名

 今回の徒歩会は福島県伊達市の高子二十境の内、十一カ所を巡った。神奈川県の湘南はじめ、中国の景勝地を倣って日本にも同じ名称を冠した地が多くある。江戸中期の高子村住人で文人であった熊阪覇陵(くまさか はりょう)は、この地に長安の網川二十境を倣って高子二十境と名付けた。そしてそれぞれに漢詩を詠んだと言う。
 阿武隈急行高子駅を9:50に出発する。天気はすこぶる快晴であった。駅前の住宅地をぬけ、草道を少し登ると不羈拗(ふきおう)、下って高子沼をくるりと巡って高子陂(こうしひ)に着く。沼では大勢のつり人が糸を垂れていた。

そこからの福島保原線は交通量が多い。歩道は無いので端を一列になり進む。途中白露峰に寄る。登りは少しきつい。今来た高子沼や遠くの山々が見られる。県道の戻り暫く行って左折して、松ヶ丘病院の道に入る。この道はあちこちにあけびが沢山生っていて、歩きを忘れて取るのに夢中になる者もいた。一旦下って、又登り走馬嶺(そうまれい)を経て愚公谷(ぐこうこく)に着く11:46。隣に大きな貯水タンクがあるが、眺めが良い。ここで昼食とする。
 なだらかに下れば途中にイガの無い珍しい栗を見付けた。さけば実は同じ様である。返照原、玉兎巌(ぎょくとがん)を巡って上保原駅に着く13:30。このコースは途中にトイレが無いのでここで借りる。踏切を渡って直ぐに左に折れ、程して県道を渡る。淡路神社の裏が白雲洞だ14:00。奇岩に登って白雲を見ても詩心が無いのが悲しい。

またその裏が古樵丘(こしょうきゅう)だ。いにしえ人は独酌して登る月を愛でたらしい。
 下ってぶどう畑を行けば祭りの太鼓が聞こえて来た。村の小さな神社の祭りらしい。

最後の丹露盤は神社の裏だ。鳥居をくぐって階段を登れば人が集まっていた。今日は中秋の名月なので月見をするらしい。なんと懐かしくゆかしい祭りか。よそ者なのにコーヒーとおにぎりのもてなしを受けた。嬉しく有難い。今宵ばかりはとどまって、月の出を待ちたい気にもなった。下れば熊阪家墓所だ、代々の墓がある。詣でて高子駅に戻る15:00。
 三百年程の昔、この地の文人が愛でた景勝地を巡った。今は当時と眺めも変わっているだろうが、その心ばかりは少し感じる事が出来た気がした。残りも是非歩いてみたいものだ。(YD)

(参考)高子二十境リスト(それぞれの場所に名称とそこを詠んだ漢詩を刻んだ石の標柱が立っています。下記で<>は今回は行かない所です) なお、二十境の場所については現在立っている標柱の場所の他に異説もあるようです。興味のある方は調べてみて下さい。

  1. 丹露盤
  2. 玉兎巖
  3. <長嘯嶺>
  4. 龍脊巖
  5. 採芝崖
  6. <帰雲窟>
  7. <将帰阪>
  8. <狸首岡>
  9. <隠泉>
  10. 高子陂(高子沼)
  11. 不羈坳
  12. <拾翆崖>
  13. 返照原
  14. 走馬嶺
  15. 白鷺峰
  16. <雩山>
  17. <禹父山>
  18. 愚公谷
  19. 白雲洞
  20. 古樵丘

    Wikipediaより

    江戸時代中期に陸奥国伊達郡の漢文学者・熊坂覇陵が中華人民共和国陝西省西安市にある「輞川二十景」に倣って地元の20か所の景観地を選び、それぞれの地に名前を付けて漢詩を読んだことから始まる。熊坂覇陵、台州、磐谷など熊坂三代親子や画家の谷文晁の絵が残る名景地。境内に高子沼がある。


グループわらじ 第596回徒歩定例会「宮城オルレ・唐桑コース」

2024-03-05 19:36:44 | グループわらじ徒歩定例会

グループわらじ 第596回徒歩定例会「宮城オルレ・唐桑コース」
2024年2月25日(日)曇り  参加者38名

 今回の徒歩会は宮城県の東北端、唐桑半島のオルレコースを歩きました。このコースの大部分はMCT(みちのく潮風トレイル)にもなっております。

 さて当日は仙台駅東口に37名が集合、大型貸切バスで三陸道経由、途中石巻にて1名を加えて向かいます。着いた所は唐桑半島先端の改築中の①ビジターセンター駐車場。隣のキャンプ場のトイレ(同じ建物のシャワーの方は封鎖中なので注意)をお借りして準備。希望者は宮城オルレのガイドブック(コースの出発点に備え付け、今回は予め入手しバス内で配布済)に出発スタンプを押す。人数確認、コース説明、準備体操の後出発。

コースに入るとすぐに台湾の淡蘭古道友好の碑、

次は②御崎(おさき)神社、記念写真。御崎神社には「はじき猿」と言うお守りが有名だそうです。是非お試しを。

広場にはトイレと伊達吉村公歌碑、次いでくじら塚を過ぎ、③御崎岬へ。1953年開始の灯台があります。岬からは(晴れた日には)金華山も見えます。御崎岬からの大きな海の景色を前にして、

   唐桑の御崎に立てばわたつみの大海原に我は洗われ

八艘曳、児置島、雄沼・雌沼と案内のついた美しい景色が続きます。

海のすぐそばに神秘的な色の雌沼

高村光太郎歌碑。また北側には岩手県の綾里半島、広田半島が見えます(MCTで北上NOBOだと数日後に行く所)。詳しく書くと終らないので、少し省略。再びキャンプ場の別のトイレの前で休憩。

少しのアップダウンが続く。途中には数日前の春の重い雪で折れた木を跨ぐ。ビジターセンターの方が前日に処理して歩きやすくして下さった。ここを過ぎて下ると、④神の倉の津波石(写真真ん中)。こんなに大きい石が動くとは、、津波の威力に改めて驚く。

   わたつみの海の底より運ばれて姿をさらす大岩あわれ

回りには雪が残りスリップ注意!過ぎると101段の階段で、MCTとオルレが一時分かれる。オルレはこの標識に従う。我々は青い矢印、巨釜からは赤い矢印。

次の⑤弥右衛門坂は昔「弥右衛門」と言う名のキリスト教の伝道師が暮らしていたと言われ、オルレ開通時に整備され蘇った古道だ。

上には大日神社があって一休み。続いて⑥椿のトンネルをくぐって民家の軒先をかすめるような形で歩道が続く。2月の下見の時は蝋梅が開いた所でした。

丘を越えると⑦唐桑御殿の家並みだ。キラキラと光る綺麗で大きな瓦屋根の民家が何軒も見える。遠洋航海に出て故郷に錦を飾った方たちの成果だ。

すぐに⑧A・Bコースの分岐点に出る。食事を持って来て海沿いを歩くAコース、街中で食事をとりたい方のBコースに分かれる。我々はAコースだ。中井小学校前を通って滝浜漁港へ下りる。もう1時に近かったがトイレがあるここで昼食とした。風が強いのでバス来てもらい中でも食事できる様にした。

(写真は下見の時、12月だが暖かかった)ここで既に6キロと半分以上歩いた事に。滝の神社の横からまたまた登りが始まる。海岸沿いはこの繰り返し。ぐいぐいと下ると⑨笹浜漁港。ここにもトイレ。笹浜は海が荒れている時は歩けないので山側の迂回路を行くが、今日はOK。数センチ~10センチ位の大きめの丸い石の上を歩くのは爽快。写真は笹浜から半造の駐車場の方へ上る途中から見た笹浜漁港。

この後、半造駐車場とレストハウスを回り込む形で、⑪半造へ進む。先端には俎板岩、トド岩などがある。大岩が重なり合い、そこに大波が押し寄せると大きな共鳴音が出る事で知られている岩穴を前にして

   半造の岩打つ音はわたつみの海が伝える春の訪れ

半造レストハウスへ上って本日のゴール。ゴールのスタンプと缶バッチ(5色あり選択可)。コーヒーやソフトクリーム、缶ビールなどもあります。ゴール後の一休みに頂きました。

レストハウスにはお世話になった気仙沼市観光協会のメンバーがいて交流を深め、記念写真の後、歩道の階段が倒木で壊れ今回歩いては行けなかった⑩巨釜の折石にバスで移動し見学の後、帰途についた。

写真は下見時(12月)の夕陽に輝く折石です。

<参考情報>宮城オルレガイドブック<5コース版>では、5コースのゴールのスタンプを揃えて事務局に送ると、踏破認定証が送られ、希望すると宮城オルレ公式HPに氏名と都道府県名が載るそうです。是非トライしてみて下さい!

半造レストハウス内には今回のオルレやみちのく潮風トレイルを支えるスタッフが常駐しています。暖かくなれば先端のビジターセンターも完成しそちらにもスタッフが常駐するので、唐桑半島はウォーキングやトレッキングに万全の場所と言えると思う。

お世話になった皆様、ありがとうございました。

3月は今度は福島県は伊達市の高子二十境を歩きます。年間行事計画は下記をご覧下さい! (TK)

2023年4月から2024年6月の第600回徒歩定例会までの行事計画 (biglobe.ne.jp)

2024年4月から2025年4月の50周年記念徒歩定例会までの行事計画 (biglobe.ne.jp)