用事が昨日、一昨日とあったので久しぶりに車を運転した
病み上がりにはこたえて
せっかく10%ぐらいにまで痛みは軽くなっていたのに
また三割ほどまで痛みがぶり返している
気をつけよう
さて、
招かれて
初めて NHK大阪ホールへ足を運んだ
演目は「矢野顕子と清水ミチコ」
この組み合わせ
有り得そうで有り得ない組み合わせ
タレント化した美川憲一 とコロッケならまだしも
だが
あに図らんや
これが
大
シャイコーだった
矢野顕子さんは凡人ではない
そして天才でもない
「天女」だった
羽衣を一振りして、自在に地球と宇宙を この世とあの世を行き来する「天女」だった
CELINE DIONは間違いなく「歌姫」だが矢野顕子さんは 「天女」であった。
触れるもの全てから 音と歌を 紡ぎ出せるのだ。
ピアノを弾いて 歌いたいことを歌うのではなく
ピアノ自体が歌いたいことを矢野顕子さんが媒介者として伝導者として
「波動」を「調べ」として「歌」となって 我ら凡人に伝えてくれる
天女として 木々に触れれば 木々がざわめき出し、
風に触れれば 風が歌い出して
小川に足を浸せば 小川のせせらぎが調べとなる
そんな風に
矢野顕子さんがピアノに触れた途端
ピアノ自体が 歌い出して
ビックリした
ピアノが歌うとは こういうことなのか……
ビートもリズムも一応有るには在るが 変幻自在。
四拍子、8ビート、シックスティーン、変拍子もヘッタクレもない
ただ、あるのは
ピアノが勝手に 心地よく歌っているだけだ
ピアノが歌を歌ってるぅー
としか
見えなかったし、聞こえなかった
ピアノの前で「天女」がじゃれているだけだ
ニコニコと
舞台の矢野顕子さんはアフロにしたり、カツラをかぶったり、一応現代風の可愛い女性だが、
別に白鳳時代の琵琶に描かれている羽衣でも似合うに違いない。
最新鋭の設計と音響を施したNHK大阪ホールであるが、此処はもともと難波宮があった所である
飛鳥・奈良・白鵬・天平 の昔にも
天女として飛来して、生きることの辛苦に喘ぐ 凡俗の我々に 一時の安らぎに「永久」を感じさせてくれたのかもしれない
あの世とこの世
現世と来世
人の世と天界
それを往来する
天女「矢野顕子」さん
あらゆる次元を超越した時間だった。
もちろん俗人の我々が 楽しめるメニューも素晴らしく面白かった
ユーミンの曲を 荒井由美風に矢野顕子さんが歌い、清水ミチコさんは松任谷由美のモノマネをしたときにはミュージシャンの切り口とモノマネの切り口の違いに感心するやら抱腹絶倒するやら
矢野顕子さんはミュージシャンとしての荒井由美の個性を分解し、清水ミチコさんは松任谷由美の歌いクセを強調しデホォルメするもので、
神業だった。
ピーナッツとか、田中眞紀子風のキャロルキングとか
似て非なるケイトブッシュを生まれて初めてモノマネする矢野さんとか、
一度は聴いてみたいモノマネシリーズは
サービス、サービスに続く大出血サービスで
余りのサービス精神に感謝の拍手が鳴り止まなかった
憧れに対する尊敬の余りにモノマネアーティストになった清水ミチコさん
尊敬しても結局自分にしかならない矢野顕子さん
清水ミチコさんの矢野顕子さんに対するリスペクトは半端ないものだった
かつ、矢野顕子さんの天然ぶりにすかさず突っ込む清水ミチコさんは天才だ。
天女と天才の 風変わりなコラボレーションが今年の締めくくりかな
コンサートホールを出たらライトアップされた大阪城が見えた
大阪城の時も
その前の石山本願寺の時も
難波宮で国造りの時にも
「天女」として
幾度も舞い降りてきた
矢野顕子さん
ええもん観さしてもらいました
おおきにぃ~<(_ _)>
天女顔だもんね
矢野顕子さんは(^-^)