始まりました!応用編です!
とはいえ、FM音源の知識をあまり知らなくても、曲データをリッチにしてみたい人をターゲットにしています。
なのでウンチクよりも、見て聴いて体感してもらうことに重点を置くところは、基本編と同じで行きたいなと思ってます。
今回の応用編で学びたいことは3つ。
1つ目はディチューン。
2つ目はパンポッド(またはパン)。
3つ目はディレイ。
この3つをまずは学んで行きましょう。
今回はディチューンについてです。
FMP7のMMLマニュアルにはこう記載されています。
周波数に与える微妙な『ずれ』の度合を指定します。主にエコーやコーラスなどの効果を作るために利用します。変化量は1で約1.6セントとなります。
何やら難しいですね。(^-^;;
FM音源は周波数を変調させて音を奏でるシンセサイザーです。
誤解を恐れず言うのであれば、バイオリズムのような「波形」に色々な変化を与えて音を生み出しています。
ディチューンも、その「変化」を与えるテクニックだと思って下さい。
まずは以下のMMLをコンパイルしてみましょう。
2チャンネル重ねた「ド」の音が、少し間をあけて2回鳴るはずです。
'{ PartSSG=A1-A2 'A1 T120 'A1 v120 o5 l8 ★SSGエンベロープ 'A12 @0,0 E1 ----ディチューン値同じ ----ディチューン値をずらす |
さて、どうでしょう?
同じ音を2回鳴らしているのですが、違いを感じられたでしょうか?
後者のほうが音に厚みと広がりを感じられたと思います。
簡単に言うと、最初の「ド」は全く同じ音を2つ重ねていて、次の「ド」はA2チャンネルだけ、ほんの少し音程をずらして重ねています。
そう。ディチューンとは「D」の後の数字分だけ、ほんの少し音程をずらす効果を与えることができます。
(「D0」を基準にして、どれだけ音程をずらすか指定します)
でも、ソロ的な1チャンネルでディチューンで音程をずらしてもあまり意味がありません。
例えば、水面に上から水滴を落とすと波紋が広がりますよね?
どんなに位置を変えて水滴を落としても1滴であれば波紋は変わりません。
でも、少し位置をずらして水滴を2つ同時に落とすイメージを想像してください。
波紋はぶつかったりすることで、増幅したり打ち消しあったりして面白い効果を与えてくれるというわけです。
ですので、同じ音を重ねたり、和音を鳴らすなど、複数チャンネルに対してディチューンで少しずらして音を重ねることで、その効果を十分に得ることができるのです。
注意として、ディチューンの値を大きくしすぎると音程自体が変わってしまいますのでほどほどに。
(わざとそういう効果を与える曲もありますが)
ということで、今回はここまで。
FMP7-MMLマニュアル:ディチューン指定
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