東京23区のごみ問題を考える

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23区清掃一組 大田清掃工場第一工場再稼働事業に係る費用対効果分析結果について

2019年07月16日 19時53分43秒 | 東京23区のごみ

清掃一組HP、「大田清掃工場第一工場再稼働事業に係る費用対効果分析結果について」を公表している。

再稼働事業の理由として、「平成29年度の清掃工場処理量の実績が基本計画の予測量を上回ったことや、次期基本計画で予測する清掃工場処理量が現行の予測量より増加する結果となったことから、平成26年度より休止していた第一工場(600t/日(200t/日×3炉)) を整備し、23区から発生するごみの安定的な全量焼却体制の確保に万全を期すこととした。」としているが、、、

ごみ量が、現行の予測量より増加したのであれば、先ずは徹底した焼却ごみの削減をすべきである。
23区は、いまだに、容器包装プラスチックの資源化を実施していない区もある。家庭ごみの有料化もまだどこも実施していない。23区の清掃工場では、事業系の持込ごみも、堂々と資源化可能な紙類も受入品目となっている。23区の清掃工場では、年間、100万トン以上の紙類を焼却している。また、プラスチック類とゴム・皮革などの焼却は50万トン以上、、それが23区の焼却ごみの実態である。

第三次循環型社会形成推進基本計画(平成32年度目標)
一般廃棄物(1人1日当たりのごみ排出量)平成12年度比約25%減(約890グラム)であるが、、
平成29年度 23区の1人1日当たりのごみ排出量は955g(リサイクル率 R 16.7%)と、基本年度からの削減はできても、1人1日当たりのごみ排出量を絞らなくては、事業系ごみの増加がネックになっている~、
第四次循環型社会形成推進基本計画は2025年度目標:[1人1日当たりのごみ排出量]約850 g/人/日

また、次期廃棄物処理施設整備計画、廃棄物処理施設整備事業の実施に関する重点目標で、一般廃棄物のリサイクル率は21%(2017年度見込み)→27%(2022年度)、、、23区のリサイクル率は20%に届いていない、、、東京都の埋立処分場の一般廃棄物の最終処分量も計画目標値に達していない。埋立ごみの大半が焼却灰であることを考えると、やはり焼却ごみの削減が必須である

環境省は、容リプラ資源化も家庭ごみ有料化も、事業系ごみの削減努力も不十分な自治体に、ごみ量が予測を超えたからと休止中の焼却炉再稼働費用193億円対象に安易に交付金を出すべからず、、、先ずは、ごみの減量、資源化策の徹底を求めるべきである。
 

東京二十三区清掃一部事務組合 更新日:2019年7月16日

大田清掃工場第一工場再稼働事業に係る費用対効果分析結果について

「廃棄物処理施設整備事業に係る費用対効果分析について(平成12年3月10日付衛環第18号厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知)」において、廃棄物処理施設整備事業を含む社会資本整備については、その執行手続きにおける透明性及び客観性の確保、効率性の一層の向上を図ることが強く要請されているところであり、このための具体的手法として、費用対効果分析を行うことが有効としています。
また、国は、費用対効果分析結果を循環型社会形成推進交付金事業としての採択要件の一つとしています。
これを受け、東京二十三区清掃一部事務組合では、大田清掃工場第一工場再稼働事業に係る費用対効果分析を実施し、この結果を公表いたします。
分析結果については以下をご覧ください。

大田清掃工場第一工場再稼働事業に係る費用対効果分析書(PDF:659KB) 

 
「再稼働する場合」と「施設更新する場合」における一定期間内の廃棄物処理LCCを分析し、比較評価をした結果、
事業の評価として、「分析対象期間最終年度(令和19年度)において「再稼働する場合」と「施設更新する場合」の廃棄物処理LCCを比較した結果、「再稼働する場合」の方が廃棄物処理LCCを約28億円低減できることから、再稼働  の効果があると言える」としているのだが、、、

清掃工場の建替えの度に「費用対効果分析結果」がでてくるが、、、

いずれも、建替をした場合と建替をしなかった場合の費用対効果などがでていて、自工場での処理と、民間委託や外部処理などの費用対効果などもあったような気がしたが、そして、建替をした方が有意であるというような分析結果になっているのかな、,,

鎌倉市が2019年3月に、「将来のごみ処理体制についての方針」を発表したときにもおもったことだが、鎌倉市の場合は、新しい清掃工場の建設をしないという決定だったので、リサイクル取り組みや、委託処理をしても、費用面や環境面では焼却施設を建設しない方が効果的であるというまとめになっている。そして、23区と全く違うのは、徹底したごみ減量、資源化の取り組みが大前提であるということである。

どちらにしても、お役所がそれぞれ自分たちで決めた事業について、自分たちで評価するのだから、その数字などおもうがまま、環境アセスと同様に、、、、、、

 

関連(本ブログ)
23区清掃一組 休止中の「大田清掃工場第一工場(200t×3炉)」193億円かけ整備、再稼働でごみ焼却量増加に対処(ごみ減量よりも焼却能力増強を選択)2019年06月06日

 

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