東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

【東京都】一般廃棄物処理実態調査結果(令和4年度) 東京都全体で1人1日当たりのごみ排出量は821グラム、23区分は871グラム

2024年04月20日 16時08分26秒 | 東京23区のごみ

グラフは環境省「一般廃棄物処理実態調査結果」から作成

 

東京都のごみ処理状況(令和4年度)

東京都の1人1日当たりのごみ排出量は821グラム、
京都府や長野県にはかなわないが、全国平均の880 g/人日よりも59g少ない
都道府県別の排出量の少なさ順は全国で上位の5位、、

東京都のひとりあたりのごみ排出量が全国平均よりも少なく、リサイクル率が高くなっているのは、ひとえに多摩地域の市のおかげである。多摩地域の市のほとんどが1人1日当たりのごみ量は600g台、700g台、リサイクル率も30%台、40%台は軒並み、例年、3Rの取組全国上位市町村に名を連ねているので、、、

東京都全体も、23区分も、一人当たりのごみ排出量は減少傾向、、
コロナ禍の影響で1人1日当たりのごみ排出量は生活ごみ(家庭ごみ)は一時増加したものの令和4年度は減少に、事業系ごみはコロナ以前よりも減少続く。全国各地の市町村も同様の傾向がみられるが、事業系ごみが少ない市町村は増加に転じたところもあるようだ~

環境省 
令和6年4月19日 令和4年度調査結果を公表
東京都集計結果(ごみ処理状況)から東京都分を抜粋
東京都の集計結果(令和4年度)
東京都:総人口13,847,562人、

ごみ総排出量:4,150,715トンとダントツ多い、
1人1日当たりの総排出量:821グラム/人日(令和3年度は829グラム/人日)、
 "生活系ごみ(生活系ごみ搬入量+集団回収量)*10^6/総人口/365"  627グラム/人日
 "家庭系ごみ(生活系ごみ-集団回収量-生活系直接搬入ごみ[資源ごみ]-資源ごみ収集量)*10^6/総人口/365)" 467グラム/人日 ←家庭系ごみの項目は新規?
 "事業系ごみ(事業系ごみ搬入量)*10^6/総人口/365" 194グラム/人日
ごみ処理量:3,974,730トン
 直接焼却:3,127,523トン、←直接焼却率は78.5%
 直接最終処分:3,168トン 
 焼却以外の中間処理:392,945トン(
"粗大ごみ処理施設"180,566トン、資源化等を行う施設191,850トン、 ごみ堆肥化施設3,282トン、ごみ飼料化施設0トン、メタン化施設15,548トン、 "ごみ燃料化施設"139トン、 "その他の施設"1,560トン
 直接資源化:451,094トン、
 中間処理後再生利用:342,236トン、
 リサイクル率R:23.9%、
 リサイクル率R’:20.5%
 最終処分量:224,306トン(直接最終処分:3,168トン、焼却残渣:202,045トン、処理残さ:19,093トン)

 


 

東京23区のごみ処理状況(令和4年度)

23区の廃棄物処理は、廃棄物の収集・運搬は各区で行っているが、中間処理は東京二十三区清掃一部事務組合の共同処理体制、最終処分は東京都という役割分担で、、、環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査」も23区に関しては、区別のデータは人口だけで、「東京23区分」とひとくくりの集計結果となっている。基礎的自治体としての廃棄物行政も、とりまとめの数字の上でもなんとも中途半端な現状で、、、

「東京23区分」とひとくくりにされてはいるが、区によっての特徴はさまざまで、、、、
しかし、首都東京に集中する人口と同じく、ごみの総排出量はダントツに多いのは同じである。各区とも、人口増加の中で、ごみ排出量を減少傾向に維持するのに相当な努力が必要である。そして、23区、ともに事業系の一般廃棄物の処理量が3割以上を占めているのも大きな特徴である。

 

環境省 
令和6年4月19日 令和4年度調査結果を公表
東京都集計結果(ごみ処理状況)から23区分を抜粋
23区の集計結果(令和4年度)
23区:総人口 9,572,120人、

ごみ総排出量:3,043,932トンとダントツ多い、
1人1日当たりの総排出量:871グラム/人日(令和3年度は876グラム/人日)、
 "生活系ごみ(生活系ごみ搬入量+集団回収量)*10^6/総人口/365"  634グラム/人日
 "家庭系ごみ(生活系ごみ-集団回収量-生活系直接搬入ごみ[資源ごみ]-資源ごみ収集量)*10^6/総人口/365)" 490グラム/人日 ←家庭系ごみの項目は新規?
 "事業系ごみ(事業系ごみ搬入量)*10^6/総人口/365" 237グラム/人日

ごみ処理量:2,924,667トン
直接焼却:2,421,714トン、←直接焼却率は82.8%
直接最終処分:2,652トン 
焼却以外の中間処理:144,668トン(
"粗大ごみ処理施設"100,101トン、資源化等を行う施設44,567トン、 ごみ堆肥化施設0トン、ごみ飼料化施設0トン、メタン化施0トン、 "ごみ燃料化施設"0トン、その他の施設0トン)
直接資源化:355,633トン、
中間処理後再生利用:90,975トン、
リサイクル率R:19.4%、
リサイクル率R’:17.0%
最終処分量:219,883トン(直接最終処分:2,652トン、焼却残渣:199,590トン、処理残さ:17,641トン)

 

令和4年度の23区の1人1日当たりのごみ排出量は
環境省のデータには記されていないが、計算式では871g/人日となる
事業系ごみがコロナ禍で大幅減少したため前年度よりも減少続く

 


 

●東京都 市区町村別ごみ総排出量(令和4年度)

 

●市区町村別の1人1日当たりのごみ排出量(令和4年度)(並び替え)
23区と島しょが東京都全体平均の足かせと、、、、
それでも多摩地域が頑張ってくれて、、821/人日
日野、小金井、東大和とすばらしい!!

環境省の3Rベストテン、
人口10万人以上50万人未満で東京の8市が名を連ねる、、
 日野市、小金井市、西東京市、小平市、府中市、東村山市、立川市、国分寺市
人口50万人以上の1位が八王子市
 
1人1日当たりの排出量(g/人日)
東京都 821g/人日
23区分 871g/人日
日野市 601g/人日
小金井市 620g/人日
東大和市 646g/人日
西東京市 649g/人日
小平市 656g/人日
府中市 660g/人日
東村山市 662g/人日
立川市 663g/人日
清瀬市 666g/人日
国分寺市 667g/人日
狛江市 670g/人日
三鷹市 675g/人日
調布市 697g/人日
稲城市 701g/人日
国立市 704g/人日
八王子市 727g/人日
多摩市 731g/人日
昭島市 733g/人日
武蔵村山市 740g/人日
町田市 741g/人日
福生市 751g/人日
東久留米市 773g/人日
武蔵野市 791g/人日
羽村市 806g/人日
青梅市 814g/人日
あきる野市 829g/人日
日の出町 852g/人日
瑞穂町 917g/人日
奥多摩町 996g/人日
檜原村 1,027g/人日
利島村 1,030g/人日
大島町 1,222g/人日
小笠原村 1,243g/人日
八丈町 1,373g/人日
青ヶ島村 1,452g/人日
三宅村 1,481g/人日
神津島村 1,961g/人日
新島村 1,976g/人日
御蔵島村 2,176g/人日
全国 880g/人日
 
●市区町村別の1人一日当たりのごみ排出量(令和4年度)

 

●市区町村別のリサイクル率(令和4年度)R&R'
多摩地域のリサイクル率のRとR'の差が大きいのは、多摩地域(25市1町)は東京たま広域資源循環組合でエコセメント事業(清掃工場から排出される焼却残さをセメントの原料としてリサイクル)を実施しているので、R'はそれらをカウントしないので差がひらいているのかな?

 

●市区町村別のリサイクル率(令和4年度)R'で並び替え

 



「「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和4年度)について」から作成」から抜粋

Ⅳ 3R取組上位市町村 

注25) 総人口に外国人人口を含んでいる。
注26) 福島第一原子力発電所の事故による福島県内の帰還困難区域に係る町村は除外している。
注27) 東京都23区は「東京都23区分」として合算
注28) ごみ排出量は災害廃棄物を除く
注29) 中間処理後再生利用量から固形燃料(RDF、RPF)、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等へ直接投入、飛灰の山元還元さ
れた量を差し引き、リサイクル率を算出した。

エネルギー回収取り組みの上位10位施設

 


 

日本の廃棄物処理に関する基本的な用語(P69~P83)

日本の廃棄物処理で用いる用語のうち、基本的な用語の概念、解釈を以下に示す。
【ごみ処理】
1.ごみ処理
●人口(人)
令和4 年10 月1 日現在である。
「計画収集人口」は、実際にごみの収集を行っている区域の人口である。
「計画収集人口」と「自家処理人口」の和が市町村の「総人口」となる。さらに、「総人口」
は都道府県の統計課が令和4 年10 月 1 日付けで公表するために市町村に報告を求めた数値(住
民基本台帳人口)である。
なお、外国人登録制度が廃止され、「住民基本台帳法の一部を改正する法律(平成 21 年法
律第 77 号)」により外国人住民についても住民基本台帳制度の対象となったため、平成 24
年度調査より外国人人口は総人口のうち数とした。
総人口=計画収集人口+自家処理人口
●ごみ総排出量(t)
ごみ総排出量=計画収集量+直接搬入量+集団回収量
●1人1日当たりのごみ排出量(g 人/日)
1人1日当たりのごみ排出量=ごみ総排出量/総人口/365
●1人1日当たりの家庭系ごみ排出量(g 人/日)
1人1日当たりの家庭系ごみ排出量=家庭系ごみ排出量/総人口/365
●1人1日当たりのごみ排出量[生活系ごみ](g 人/日)
1人1日当たりのごみ排出量[生活系ごみ]=(生活系ごみの搬入量+集団回収量)/総人口/365
●1人1日当たりのごみ排出量[事業系ごみ](g 人/日)
1人1日当たりのごみ排出量(事業系ごみ)= 事業系ごみの搬入量/総人口/365
●自家処理量(t)
自家処理量とは、計画収集区域内で、市区町村等により計画収集される以外の家庭系一般廃
棄物で、ごみを自家肥料又は飼料として用いるか、直接農家等に依頼して処分させ、または自
ら処分しているものをいい、一部の市区町村では計画収集量、計画収集人口、自家処理人口を
勘案して推定している。
●ごみ処理量(t)
=直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量
●減量処理率(%)
=(直接資源化量+直接焼却量+焼却以外の中間処理量)/ごみ処理量×100
●中間処理後再生利用量(t)
=(焼却施設+粗大ごみ処理施設+ごみ堆肥化施設+ごみ飼料化施設+メタン化施設+ごみ燃料化
施設+その他の資源化等を行う施設+その他の施設)における再生利用量
●リサイクル率 R(%)
=(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)×100
●リサイクル率 R’(%)
=(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント
等への直接投入、飛灰の山元還元を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)×100
●最終処分量(t)
=直接最終処分量+焼却残渣量+処理残渣量

続き、詳細は「日本の廃棄物処理(令和6年4月19日現在)(doc 2,331KB / PDF 3,172KB)」

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「PCB廃棄物の適正な処理の推... | トップ | 環境省 『日本の廃棄物処理 ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

東京23区のごみ」カテゴリの最新記事