ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

大賀寛先生 お別れの会

2017-09-11 13:11:20 | 尊敬する人
お天気に恵まれた昨日、
7/31にご逝去された日本オペラ協会前総監督
大賀寛先生のお別れの会がありました。


先生がお若い頃に日本オペラ協会をつくられて
日本オペラ、日本歌曲の普及に御尽力されて
どれだけの人が指導していただいたことでしょう。



私も研修所で初めて先生にお会いし、
その後ロンドンに暮らした後
日本人としてきちんと日本歌曲や日本オペラを勉強したいと思いました。

そこで帰国後大賀先生の研究会に参加したり、
日本オペラ協会の公演にキャスト、合唱で参加させていただいて、

ベルカントの発声で
正しい日本語を歌う


特に日本語の特性というものを
知っているのと知らないのでは
全然違うということで
毎年日本歌曲研究会では
日本語の特性から入られるのが
大切な基本なのだと身が引き締まりました。



日本オペラの作品が少なかった時代、
作曲家に作品を委嘱してレパートリーを
増やしてくださったおかげで
よさこい節や天守物語など
今後も繰り返し上演される日本オペラが増えました。



その作品の成立、初演、日本オペラの歴史そのものだった大賀寛先生。
これから日本歌曲の演奏などの本を執筆したり、後進の指導などまだまだ意欲を燃やされていたということでした。



お別れの会はとても良い会でした。
先生への感謝の気持ちで会場が満ちて
先生のお写真は笑顔で皆を包んでくださっていました。


献歌の一つ一つが素晴らしく
私も日本歌曲研究会として
数十人の一人として赤とんぼ、荒城の月、ふるさとを前に出て歌いました。


歌い終わって席に戻ると
張りつめていたものが緩んで
ようやく寂しさ悲しさが押し寄せて
涙が溢れました。



先生の言葉の中で
真実を追求しなさいという言葉が
私の中に残っています。


ここから出発しようと思います。




先生とご一緒した舞台。光栄でした。

先生、ありがとうございました。





コメント
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