●色彩俳句076・白016・小林恭二・05-09
○「麦埃手紙の余白晴れわたる」(小林恭二01)
○季語(麦埃・夏)
【鑑賞】:麦刈のほこりが立つなかで、手紙を読んでいます。文字数の少ない短い手紙なのでしょうか。白い余白が晴れ渡るようにまぶしく光ります。
○小林恭二(こばやしきょうじ)
○好きな一句:「裏口に蚊柱となり立つ父よ」02
○季語(蚊柱・夏)
【Profile】:1957年、兵庫県西宮市生まれ。東京大学文学部美学芸術学専修課程終了。在学中は「東大学生俳句会」の一員として活躍。1984年「電話男」で第3回海燕新人文学賞受賞。1985年「小説伝」が第94回芥川賞候補となる。1987年、初の長編小説「ゼウスガーデン衰亡史」(第1回三島由紀夫賞候補作)では、ジャンルにとどまらない反響を呼び、若手作家No.1の地位を固めた。1981年の「俳句という遊び」は各界から絶賛され、昨今の俳句(句会)ブームの仕掛人のひとりと評されている。
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