○五体俳句710・腹2・轡田幸子04・2025-07-21(月)
○「腹這ひて読む燈を灯し夏の雨」(轡田幸子04)
○季語(夏の雨・三夏)
【鑑賞】:ある夏の雨の夕べ。スタンドライトの燈りを灯して。腹這いとなって読むのはどんな書物なのか。
○五体俳句709・背中3・中川靖子01・2025-07-15(火)
○「石を彫る石工の背に盆の風」(中川靖子01)
○季語(盆・初秋)(「俳句界201308」より引用)
【鑑賞】:盆の風の中。石工はひたすら石を掘る。石工の背中にも風の模様が描かれる。
○中川靖子(なかがわやすこ)
○好きな一句「夕桜茶杓の反りに翳生まる」02
○季語(夕桜・晩春)(「角川俳句201306」より引用)
【Profile】:1942年大阪市出身。「岩戸」同人賞、関西俳誌連盟大賞など受賞。「岩戸」主宰。
○五体俳句708・五体から離脱したもの/脈拍1・伊東類01・2025-07-12(土)
○「脈搏のこんこんと鳴る岩魚釣」(伊東類01)
○季語(岩魚・三夏)(「→現代俳句データベース」より引用)
【鑑賞】:この脈搏(みゃくはく)とはイワナを釣り上げた釣り人のものであろうか。それとも釣り上げられたイワナの竿に伝わる魚信であろうか。「こんこん」と極上の時間が過ぎる。
○伊東類(いとうるい)
○好きな一句「檸檬汁濃いよ家族のちらほらす」02
○季語(檸檬・晩秋)(「『俳句年鑑』2017年版(角川書店)」より引用)
【Profile】:1950年東京都出身狛江市在住。「四季」(松澤雅世主幹)同人会長。「四季」にて「続四季の俳句合評」担当。
○五体俳句707・鳩尾(みぞおち)1・榎本好宏03・2025-07-04(金)
○「鳩尾に汗落つ昭和また遠く」(『知覧』2012)(榎本好宏03)
○季語(汗・三夏)(「角川俳句201303」より引用)
【鑑賞】:つつつつと鳩尾(みぞおち)を汗が落ちる。昭和のみならず平成もまた遠い響きである。
○五体俳句706・髪33・鈴木龍生01・2025-06-27(金)
○「毛髪の遺品となりぬ走馬燈」(鈴木龍生01)
○季語(走馬燈・三夏)(「俳句四季201608」より引用)
【鑑賞】:走馬燈は記憶の具象物である。遺骨の横にある遺髪はもっとも濃密な遺品である。
○鈴木龍生(すずきりゅうせい)
○好きな一句「決断はその先の先青芒」02
○季語(青芒・三夏)(「俳句四季201608」より引用)
【Profile】:1939年生まれ。池田琴線女に師事。「うぐいす」編集長。