今回はほぼノーマルのGC8をブーストアップした場合にどんな感じになるのかのレポートです。
まずはノーマル状態の基礎体力測定をします。
マフラーだけはメーカー不明の砲弾型マフラーが付いていますが
ブーストの掛かり具合を見ているとあまり抜けの良いタイプではなさそうなので
ノーマルより若干のパワーアップと考えて作業を続けます。
ダイナパックのtcfを1.2に設定することでカタログデーターに近い
パワー273.4ps/5600rpm トルク36.6k/4050rpmの結果が出ました。
tcfに関しては補正係数だと思ってもらえばいいと思います。
ダイナパックが車軸から直接取り出したパワーやトルクを
補正無しとか実数と呼びtcf1.0と表現します。
これはミッションやデフ、さまざまなフリクションロスでの損失を差し引いた後の数字です。
セッティング前後を比べるだけであれば補正無しでの数字で問題ありませんが
メーカーが定める馬力との相対を考えるとなると、
実数では数字が小さくなりすぎてしまいます。
そこで、実数に補正値を加えることで
わかりやすい数字にするためにtcfを設定するわけで、
今回は1.2にすることでメーカー公表値に近づきました。
ここから、チューニングをはじめてゆきますが、
今回は単純にブーストコントローラーの取り付けと
HKSのFconISによるセッティングのみでどれだけパワーが上がるのかを試します。
ブーストはオーバーシュートを利用して1.3ぐらいまで上昇させ
高回転時は1.2で落ち着かせます。
結果は
パワー332ps/5930rpm トルク46.6k/3950rpm
緑のラインが純正時で、オレンジ色がチューニング後です。
全域でパワーもトルクも伸びていて乗った感じもすぐにパワーアップを体感できます。
これでもA/Fは余裕を持ったセッティング各回転数とA/Fはこんな感じです。
A/Fが波を打っているのは純正CPUで何らかの補正が入っているからだと思います。
純正CPUの燃料噴射量にたいして減量、増量という指示をだすISは
このあたりの不具合が消しきれないのが難点です。
Vproであれば純正CPUは関係なく直接制御できるのでA/Fももっときれいに出力できます。
逆にメリットは純正CPUをベースにセッティングを行なうので
セッティング時間を大幅に減らすことができる。(Vproとは比べ物になりません。)
ログをとることができるので、問題箇所がすぐに判断できる。
(純正書き換えは高価なロギング装置が必要です。)
リアルタイムに書換えできるので、色々なことがすぐに試せる。
(純正書換えはその都度CPUのROMを外したりする必要があります。)
と、良いところもたくさんあります。
セッティングのデバイスを何にしようか悩んでいるようでしたら一度ご相談くださいね。
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