●makeはものの形や状態を変え「現実化する」こと 学校英語では、makeを「作る」と覚えさせているが、これではあまりにもmakeの本質的な意味を見えなくしている。「机」は始めから『机』ではなく、木材などを加工して、『今までなかったものの」を現実化させるということだ。 I will make you a desk. 私は、あなたに机を作ります あるいは、次の文は「偽金を作る」ということではない。 I will make you money. 私は、あなたのためにお金を稼ぎます
I make it a rule to get up at six. 私は6時に起きることにしている I make it a rule to take no food between meals. 食事と食事の間には食べ物を口にしないのが私の習慣です She made it a practice to walk two miles every morning. 彼女は毎朝決まって、2マイル歩くことにしていた
【一般動詞フレーズ5段活用】 make it a rule to〜 「〜することにしている」 ============================= (1) make(s) it a rule to〜 現在形動詞フレーズ ※現在形の肯定形だけで使われる。 (2) made it a rule to〜 過去形動詞フレーズ ※過去形の肯定形だけで使われる。 (3) make it a rule to〜 原形動詞フレーズ ※命令形,助動詞、to不定詞で使われる。 (4) making it a rule to〜 ing形動詞フレーズ ※進行形や動名詞で使われる。 (5) made it a rule to〜 ed形動詞フレーズ ※完了形で使われる。 =============================
(1)[基本4時制の展開](現在形) 現在の事実 (1) 私は、(いつも)早く起きることにしている → I always make it a rule to get up early. (2) 私は、(いつも)早く起きることにしていないよ → I don't make it a rule to get up early. (3) あなたは、(いつも)早く起きることにしてるの? → Do you make it a rule to get up early? (4) あなたは、(いつも)早く起きることにしてないの? → Don't you make it a rule to get up early? (2)[基本4時制の展開](過去形) ※過去の事実 (1) 私は、(その時)早く起きることにしていた → I made it a rule to get up early. (2) 私は、(その時)早く起きることにしていなかった → I didn't make it a rule to get up early. (3) あなたは、(その時)早く起きることにしてたの? → Did you make it a rule to get up early? (4) あなたは、(その時)早く起きることにしなかったの? → Didn't you make it a rule to get up early? (3)[基本4時制の展開](未来形) ※未来の事実 (1) 私は、(これから)早く起きることするつもりよ → I will make it a rule to get up early. (2) 私は、(これから)早く起きることするつもりはないよ → I won't make it a rule to get up early. (3) あなたは、(これから)早く起きることするつもりなの? → Will you make it a rule to get up early? (4) あなたは、(これから)早く起きることするつもりはないの? → Won't you make it a rule to get up early? (5) あなたは、早く起きることするべきです → You should make it a rule to get up early. (6) あなたは、早く起きることなければなりません → You have to make it a rule to get up early. (7) あなたは、早く起きることにしさえすればいい → You have only to make it a rule to get up early. (8) 私は、早く起きることしたい → I want to make it a rule to get up early. (9) 私は、ぜひ早く起きることしたい → I wish to make it a rule to get up early. (4)[基本4時制の展開](現在進行形) ※現在の継続状態 (1) 私は、(今)早く起きることにしている → I am making it a rule to get up early. (5)[基本4時制の展開](現在完了形) ※現在の付帯状況 (1) 私は、今まで早く起きることにしたことはない → I have ever made it a rule to get up early. (2) あなたは、今まで早く起きることにしたことがあるの? → Have you ever made it a rule to get up early. (3) あなたは、今まで早く起きることにしたことがないの? → Haven't you ever made it a rule to get up early? (4) 私は、早く起きることにしたかった → I would have made it a rule to get up early. (5) 私は、早く起きることにすべきだった → I should have made it a rule to get up early.
【今日の学習】 以下は、電子書籍「ムリなく話せるイメトレ英語学習法」からの引用です。 PART 2 表現の屋台骨となる 動詞フレーズのしくみ CHAPTER 2 VC,VOC感覚の動詞フレーズについて (動詞+補語のフレーズ) ● VC感覚の動詞フレーズのしくみ VC感覚を持つ動詞の代表は be 動詞だ。これは本質的に「存在」を表 す。次の文はシェクスピアーの名文だが、こごては「(これから)存在す るか、存在しないか、それが問題だ」という意味だ。 つまり人間にとって 「存在する」とは「生きる」ということであり、普通は「生きるか死ぬ か、それが問題だ」ということになる。 ちなみにこの toは文法では「不定詞のto」ということになっているが、 これは前置詞のtoで、「到達」の意味を表す。それで(これから)という 言葉を補っておいた。 To be or not to be, that is the question.
ただし、be 動詞は上のように単独で使われることは少なく、たいてい の場合、その「存在」がどんな状態なのかを説明する言葉をともなう。そ れらの言葉を補語、つまり「補うことば」だということになる。 ここでは 形容詞 richが補語となっている。 To be rich or not to be rich, that is the question. (これから)金持ちになるかならないか、それが問題だ
●VC感覚を持つ動詞フレーズに共通してること もう一度、PART1CHAPTER1の「言葉の習得はオウム返しで始ま る」で述べたことを思い出していただきたい。 私は、幼い子どもが言葉を覚えるのは、オウム返しによると指摘した。例えば、ママが子どもに All right?と問い、子どもが All right. と答え るというものだった。それはまさに日本語で「大丈夫?」と聞くと、子ど もが「大丈夫だよ」と答えるのとまったく同じだ。 主語もなく、あるいは be 動詞も使わないでどうしてこんな表現で通じ るのだろうか?何度も指摘したが、一口で説明するとこうだ。 「主体」と「存在」が共通に認識される対話者間での会話においては、 それはいらない」 つまり、Are you all right?や I am all right.などにおいて、「あなた は存在するか?」や「私は存在する」という意味の、Are you も I am も まずはいらないということだ。 だからネイティブの子どもは簡単に言葉を 覚えていくことになる。 ※Are youや I amはファンクションフレーズだ。 日本の学習者でも、その体験を英語教育の初期に受けていたら、英語は 決してS+V+Cなどといった無機的な単語の羅列や、あるいは文法的な側 面ばかりを見せつける学習にはならなかったはずだ。 Mom: (Are you) all right? Kathy: Yes. (I am) all right.
●皆さんはネイティブの子どもではないが 今さら、ネイティブの子どものまねをしろなどとは、私は言っていな い。大切なことは、これらbe動詞のフレーズすべての、主語とbe動詞を 省いたフレーズを単独で身につけることだ。 続いて個別に詳しく説明していくことになるが、まず以下にあげた例文 の I am に続く、up, in trouble, okay, her childなどもワンフレーズ表 現として成り立つことを確認してほしい。 (be動詞のフレーズのパターン) [Aグループ] (1) be動詞 + 方位副詞*`方位副詞については79ページ参照 I am up. 起きている (2) be動詞 +前置詞 + 名詞 I am in trouble. 困っている (3) be動詞 + 形容詞 I am all right. 大丈夫だ (4) be動詞 + 名詞 I am her child. 彼女の子どもだ [Bグループ] 補語が動詞フレーズのもの (5) be動詞 + to + 原形動詞フレーズ(be to~の構文) I am to drink milk. 牛乳を飲む予定だ (6) be動詞 +ing形動詞フレーズ (進行形) I am drinking milk. 牛乳を飲んでいる (7) be動詞 + ed形動詞フレーズ (受身形) The milk is drunk by me. 牛乳は飲まれる ただし、[Bグループ]については、動詞フレーズの変化形なので、次の PART 3で説明する。
Coffee Room 5 .I am sick! You are sick! 中嶋: 題名は忘れてしまったが、以前観た南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)を扱った映画の1シーンにとても興味ある場面が あったんだ。 Kenny: ああ、ぼくも観たよ。あなたが言っているのはたぶん、教会で白人の青年たちが黒人の子どもたちに英語を教えている場面でしょう? 中嶋: そうそう。あの場面で青年が一人子どもたちの前に立って、I, You, We, He などと言い、子どもたちに一つずつ、 I am, You are, We are, He is などと答えさせていた。あなたは英語だけを聞いていたので、気づかなかったと思うが、実は映画の日本語スーパーはそれを訳していなかったんだ。 Kenny: そうだったかな? 中嶋: もちろんあの場面では、青年が子どもたちに英語を教えているということがわかれば訳す必要はないが、「それを訳せ」と注文がついたら翻訳する人は困るだろうね。ぼくなら「私はいる」「あなたは いる」「私たちはいる」「彼はいる」と訳すと思うが、実は興味を持ったのは「どう訳せばいいのか?」ではなく、この英語の教え方 だ。 ぼくならそれに続いて、I と言い、Am I、あるいは You と言って、Are youなどと答えさせるね。 Kenny: ところで、中嶋さんは、West Side Story という映画を見たことがありますか? ミュージカルの映画なんだけど、その歌の中におもしろい歌詞があったよ。 中嶋: あまり覚えてないが、Mom is sick. Dad is sick. You are sick. We are sick.といったノリの歌だろう? Kenny: そうそう、「ママは病気、パパも病気、お前も病気、そうさ俺らはみんな病気なんだ」というわけだよ。 中嶋: 「病気だ」「気分が悪い」は Sick !でいいんだよ。それを様々な主体に広げる。その発想がとても大切なんだ。だから白人の青年は、I am, You are, We are. 教えていたんだ。こんな指導法が必要なのに、日本の英語教育は、いまだに「これはSVCの文で、sickは補語だ」などと教えたり、そんな説明をしている市販の英会話本がほとんどだ。 Kenny: それこそ、「病気」だね。 略
PART2 表現の屋台骨を支える動詞フレーズのしくみ CHAPTER0 パターンで知る動詞フレーズのしくみ CHAPTER1 V感覚の動詞フレーズについて CHAPTER2 VC,VOC感覚の動詞フレーズについて---74 (1) 方位副詞を使って---79 (2) 前置詞+名詞を使って---90 (3) 形容詞を使って---102 (4) 名詞を使って---114 CHAPTER3 VO,VOO感覚の動詞フレーズについて---125 CoffeeRoom5 I am sick, Yo are sick.---125 CoffeeRoom6 「方位語」で表現がぐんと広がる---99 CoffeeRoom7 「ボックス型」思考のワナ---109 CoffeeRoom8 makeとlet,getとhave---113 CoffeeRoom9 もっと簡単に表現しよう---120
CHAPTER0 パターンで知る動詞フレーズのしくみ CHAPTER1 V感覚の動詞フレーズについて イメトレ14 rainの動詞フレーズ イメトレ15 V感覚の動詞フレーズ (1) イメトレ16 V感覚の動詞フレーズ (2) CHAPTER2 VC,VOC感覚の動詞フレーズについて (1)方位副詞を使って イメトレ17 VC感覚の動詞フレーズ(1) イメトレ18 VC感覚の動詞フレーズ (2) イメトレ19 VOC感覚の動詞フレーズ (2)前置詞+名詞を使って イメトレ20 VC感覚の動詞フレーズ(1) イメトレ21 VC感覚の動詞フレーズ (2) イメトレ22 VOC感覚の動詞フレーズ (3)形容詞を使って イメトレ23 VC感覚の動詞フレーズ(1) イメトレ24 VC感覚の動詞フレーズ (2) イメトレ25 VC感覚の動詞フレーズ (3) イメトレ26 VC感覚の動詞フレーズ (4) イメトレ27 VOC感覚の動詞フレーズ (4)形容詞を使って イメトレ28 VC感覚の動詞フレーズ イメトレ29 come out の動詞フレーズ イメトレ30 VOC感覚の動詞フレーズ CHAPTER3 VO,VOO感覚の動詞フレーズについて イメトレ31 get の動詞フレーズ(1) イメトレ32 get の動詞フレーズ(2) イメトレ33 do の動詞フレーズ イメトレ34 have の動詞フレーズ イメトレ35 take の動詞フレーズ イメトレ36 make の動詞フレーズ イメトレ37 give の動詞フレーズ イメトレ38 keep の動詞フレーズ イメトレ39 その他の動詞フレーズ イメトレ40 VOO感覚の動詞フレーズ ファンクションメソッド 電子書籍「ムリなく話せるイメトレ英語学習法」