『怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967)』
1967年(昭和42年)12月16日に公開されたゴジラシリーズの第8作でゴジラの息子”ミニラ”の初登場作品です。本編は福田純監督、特撮は有川貞昌監督。本編ではグアム島ロケが敢行されて話題になったとのことです。登場怪獣はゴジラ、ミニラ、カマキラス、クモンガ。上映時間は86分。
あらすじ
南太平洋に浮かぶ孤島ゾルゲル島では将来の食糧難対策として楠見博士ら国連の科学者チームによって気象コントロール実験”シャーベット計画”が進められていた。そして開始された実験は謎の妨害電波により失敗。島は異常高温に見舞われ、生息していた大カマキリが怪獣カマキラスへと変貌した。そして謎の妨害電波の発生源だった巨大な卵の中からゴジラの赤ん坊・ミニラが孵化するのだった。カマキラスに襲われるミニラの叫びに駆けつけた親ゴジラはカマキラスを撃退するが、実験所は壊滅。島内の洞窟に避難した楠見博士たちにはさらに熱病に、カマキラスに、そして巨大グモ・クモンガに襲われる運命が待っていた。楠見博士は島からの脱出のため再度、実験を行おうとするが・・・・。一方、ミニラの教育に奮闘するゴジラ。そんななかミニラがクモンガに襲われてしまう。ミニラは覚えたての放射火炎で立ち向かうが・・・・。果たして楠見博士ら一行とミニラの運命はいかに?
感想
なかなか面白い映画でした。
物語は楠見博士たちの話とミニラの話で基本的に別々で進行していくのですが、最終的に実験チームの危機とミニラの危機がリンクする作りが上手いです。観ている方は楠見博士たちとミニラの2つの視点で感情移入できて最後までハラハラドキドキできます。
また人間ドラマ、怪獣特撮それぞれに見所が多くて、非常に楽しかったです。
登場人物では実験一筋で頭の固い楠見博士をはじめ、島の環境に馴染めず嫌気がさしてるメンバー、実験を嗅ぎ付けて押しかけメンバーになったジャーナリスト、島の洞窟に暮らす美女のヒロインなど個性が豊かで、彼らが危機を乗り越えることで一つにまとまっていく展開はまさに王道でした。
それから怪獣特撮では怪獣バトルの他に、いつもは人間の文明を壊してばっかりのゴジラが何かを積極的に守る姿、腕白で甘えん坊なミニラがとても新鮮で楽しかったです。
特にミニラがすごくカワイイ。顔はお世辞にもカワイイとは言えないのですが、やんちゃで人間っぽい姿を観ているうちにだんだん愛おしくなってきます。怪獣映画なのにほっこりとした気分にさせてくれました。だからこそクモンガに襲われた時は本気で心配しちゃいましたよ。
まぁ今の時代から観ればいろいろとツッコミ所やちゃちな部分もあるんですが、それを忘れさせてくれる物語と特撮でした。
【公式】「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」予告 ミニラが初登場するゴジラシリーズの第8作目。
予告が結構ハッチャケてますね。予告だけ観るとコメディにも思えてしまいますが、本編はそれなりにシリアスです。まぁこの時代くらいからゴジラも本格的に”子供向け”にシフトしているので重苦しい映画というワケでもありませんがね。
それからコミカルで親しみやすい造形のゴジラ親子に対し、カマキラス、クモンガの悪役怪獣の造形はリアルで気持ち悪いものになっています。
このヘンも子供にどちら側に感情移入すればいいのか、わかりやすくするためにわざとやっているのでしょう。
それにしても悪役怪獣はスーツアクターがいないのによく動きます。そのおかげでゴジラとの対決シーンが非常に迫力があるものに仕上がっています。
また、古臭さ全開の機械の造形も味があって結構好きです。レトロ好きのワタクシはオープンリールのコンピューターとかに”未来”を感じていた時代があったんだなぁと目を細めてしまいます。
ヒロイン役の前田美波里さんがめちゃベッピンさんでした。ワタクシは世代的に前田さんの若いころを知りませんから結構衝撃でした。
それにしても前田さんが演じるサエコなんですが、すごい投擲力を持っています。ある意味これも見所の一つです。
本作でデビューを飾ったミニラですが、この後、『怪獣総進撃』(1968)、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969)に出演後、長らく出番がなく『ゴジラ FINAL WARS』(2004)が今のところの最終出演となっています。
”ゴジラの息子”といえばミニラが思い浮かぶのでこんなに出演が少ないとは驚きでした。
ところでミニラの顔ってブサイクですよね~。びっくりしたオッサンみたいな顔してません?子供のクセにオッサン顔なんだよな~コイツ。
そういえば、平成ゴジラシリーズでもミニラ的ポジションの怪獣は登場するようなんですが、ミニラの反省を踏まえてデザインされてるらしいんですよね。
↑1994年の『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場したリトルゴジラです。確かにミニラよりはカワイイですね。でもな~んかコレジャナイ。あざとさを感じてしまうんだよなぁ~。
やっぱりブサイクだけどミニラが一番好きなワタクシです。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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1967年(昭和42年)12月16日に公開されたゴジラシリーズの第8作でゴジラの息子”ミニラ”の初登場作品です。本編は福田純監督、特撮は有川貞昌監督。本編ではグアム島ロケが敢行されて話題になったとのことです。登場怪獣はゴジラ、ミニラ、カマキラス、クモンガ。上映時間は86分。
あらすじ
南太平洋に浮かぶ孤島ゾルゲル島では将来の食糧難対策として楠見博士ら国連の科学者チームによって気象コントロール実験”シャーベット計画”が進められていた。そして開始された実験は謎の妨害電波により失敗。島は異常高温に見舞われ、生息していた大カマキリが怪獣カマキラスへと変貌した。そして謎の妨害電波の発生源だった巨大な卵の中からゴジラの赤ん坊・ミニラが孵化するのだった。カマキラスに襲われるミニラの叫びに駆けつけた親ゴジラはカマキラスを撃退するが、実験所は壊滅。島内の洞窟に避難した楠見博士たちにはさらに熱病に、カマキラスに、そして巨大グモ・クモンガに襲われる運命が待っていた。楠見博士は島からの脱出のため再度、実験を行おうとするが・・・・。一方、ミニラの教育に奮闘するゴジラ。そんななかミニラがクモンガに襲われてしまう。ミニラは覚えたての放射火炎で立ち向かうが・・・・。果たして楠見博士ら一行とミニラの運命はいかに?
感想
なかなか面白い映画でした。
物語は楠見博士たちの話とミニラの話で基本的に別々で進行していくのですが、最終的に実験チームの危機とミニラの危機がリンクする作りが上手いです。観ている方は楠見博士たちとミニラの2つの視点で感情移入できて最後までハラハラドキドキできます。
また人間ドラマ、怪獣特撮それぞれに見所が多くて、非常に楽しかったです。
登場人物では実験一筋で頭の固い楠見博士をはじめ、島の環境に馴染めず嫌気がさしてるメンバー、実験を嗅ぎ付けて押しかけメンバーになったジャーナリスト、島の洞窟に暮らす美女のヒロインなど個性が豊かで、彼らが危機を乗り越えることで一つにまとまっていく展開はまさに王道でした。
それから怪獣特撮では怪獣バトルの他に、いつもは人間の文明を壊してばっかりのゴジラが何かを積極的に守る姿、腕白で甘えん坊なミニラがとても新鮮で楽しかったです。
特にミニラがすごくカワイイ。顔はお世辞にもカワイイとは言えないのですが、やんちゃで人間っぽい姿を観ているうちにだんだん愛おしくなってきます。怪獣映画なのにほっこりとした気分にさせてくれました。だからこそクモンガに襲われた時は本気で心配しちゃいましたよ。
まぁ今の時代から観ればいろいろとツッコミ所やちゃちな部分もあるんですが、それを忘れさせてくれる物語と特撮でした。
【公式】「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」予告 ミニラが初登場するゴジラシリーズの第8作目。
予告が結構ハッチャケてますね。予告だけ観るとコメディにも思えてしまいますが、本編はそれなりにシリアスです。まぁこの時代くらいからゴジラも本格的に”子供向け”にシフトしているので重苦しい映画というワケでもありませんがね。
それからコミカルで親しみやすい造形のゴジラ親子に対し、カマキラス、クモンガの悪役怪獣の造形はリアルで気持ち悪いものになっています。
このヘンも子供にどちら側に感情移入すればいいのか、わかりやすくするためにわざとやっているのでしょう。
それにしても悪役怪獣はスーツアクターがいないのによく動きます。そのおかげでゴジラとの対決シーンが非常に迫力があるものに仕上がっています。
また、古臭さ全開の機械の造形も味があって結構好きです。レトロ好きのワタクシはオープンリールのコンピューターとかに”未来”を感じていた時代があったんだなぁと目を細めてしまいます。
【メーカー特典あり】怪獣島の決戦 ゴジラの息子 東宝DVD名作セレクション(「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」特製ロゴステッカー付) | |
高島忠夫,前田美波里,久保明 | |
東宝 |
ヒロイン役の前田美波里さんがめちゃベッピンさんでした。ワタクシは世代的に前田さんの若いころを知りませんから結構衝撃でした。
それにしても前田さんが演じるサエコなんですが、すごい投擲力を持っています。ある意味これも見所の一つです。
MM ミニラ2005 | |
バンダイ(BANDAI) | |
バンダイ(BANDAI) |
本作でデビューを飾ったミニラですが、この後、『怪獣総進撃』(1968)、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969)に出演後、長らく出番がなく『ゴジラ FINAL WARS』(2004)が今のところの最終出演となっています。
”ゴジラの息子”といえばミニラが思い浮かぶのでこんなに出演が少ないとは驚きでした。
ところでミニラの顔ってブサイクですよね~。びっくりしたオッサンみたいな顔してません?子供のクセにオッサン顔なんだよな~コイツ。
そういえば、平成ゴジラシリーズでもミニラ的ポジションの怪獣は登場するようなんですが、ミニラの反省を踏まえてデザインされてるらしいんですよね。
S.H.MonsterArts リトルゴジラ&結晶体セット | |
バンダイ | |
バンダイ |
↑1994年の『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場したリトルゴジラです。確かにミニラよりはカワイイですね。でもな~んかコレジャナイ。あざとさを感じてしまうんだよなぁ~。
やっぱりブサイクだけどミニラが一番好きなワタクシです。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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ミニラは出番少ないけど、顔も可愛くないけど
ミニラとゴジラの絡み好きですよ
パッケージみたの久しぶりです、ゴジラがミニラを撫でてるなんかほっこりですよ
個人的にモスラの上にミニラ乗ってキングギドラと戦ってほしかったなと昔思ったことあります
全然気にしないでください。ワタクシのセレクトはいつもマニアックすぎると言われるので・・・。
確かにゴジラとミニラの絡みは良かったですね。怪獣王も人(?)の親なんだなぁとほのぼのとした気持ちになりましたから。
モスラの上にミニラが乗ってという発想は面白い!ワタクシも見てみたいですね。ハリウッドでの展開が落ち着いたら日本でもまたシリーズを始めて、そこで実現してほしいです。
カマキラスは「ゴジラの息子」の中で、強烈なインパクトを放っている怪獣ですね。憎たらしいけど、お茶目で可愛い♪というやつでしょうか(笑)。
あの3匹のカマキラスは、兄弟なのか?仲間同士なのか?ともあれ、あの動きを見ていると怪獣同士の会話が聞こえてきそうな程の人間臭さを感じます。
私は特に、最後まで生き残ったカマキラスが、躊躇するミニラに「掛かって来いよ!」と言わんばかりに右手の槍で手招きしているのが最高♪(笑)。あの仕草を見ていると、表情の無いはずのカマキラスが何だか薄ら笑いを浮かべているような気がします。操演だけでここまで命を吹き込むなんて、操演スタッフの技は正に「神技」です。
エビラにしてもガイガンにしてもメガロにしても、何故か仕草がお茶目で怪獣同士の会話が浮かんでしまうのですが、怪獣擬人化は見ていて楽しいですね(賛否両論でしょうけど)。
思えばカマキラスは、ゾルゲル島に人間かミニラ、どちらかさえいなければ生まれる事は無かった存在なんですよね。哀れを誘わないのは、やはり「いじめる」系のキャラクター故でしょうか?
「ゴジラの息子」は女性受けするストーリーですね。見る側に母性を感じさせる微笑ましい物語です。これも賛否両論と思いますが、私はあの不細工で可愛いミニラが嫌いでは無いです(笑)。
ミニラは不細工ですがカワイイですよね~。ワタクシも嫌いではないです。
それにしてもカマキラスも「シャーベット計画」がなければ生まれていないワケで思えばかわいそうなヤツですね・・・。
どうしてもミニラをいじめる悪役というイメージが強すぎてそういう視点が忘れられがちですよね。
カマキラスのこともちゃんと見ているA-chanさんはさすがです。