ヴァニラ・アイスはプラチナの夢をみるか?

サンプル数一人の話。日記、アニメの感想などを独りよがりに書いてます。

『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』 スカパー課題アニメ映画2017年11月号

2017-10-30 00:12:15 | アニメ・特撮系
まだ11月に入ってないのですが、初回放送日が近いのでこのタイミングでやってしまいます。

今回、『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』です。まぁ正直評価の高い作品ではないのですが、地上波ではほとんど放送された実績のない作品というレア度と不世出の”声優”山田康雄の仕事を観てほしいから選びました。


『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』


1985年7月13日公開。監督は鈴木清順、吉田しげつぐ。劇場版ルパン三世としては3作目、意外なことに最後の山田康雄出演作。キャラクターデザインは当時放送中の”パート3”から踏襲(ピンクのジャケット)。パート2から踏襲する(赤のジャケット)その後のルパン三世作品と一線を画するテイストになっている他、作品全体もスラップスティックな要素が強いのも特徴。またテレビ放送の機会が少ないことからルパン三世作品の中でも特に知名度の低い作品になっている。キャストでは当時活躍中のタレントも起用している。

余談だが、当初、押井守がまったく別の映画を作るハズだったが、その内容があまりに実験的だったため押井が降板したという経緯がある。

あらすじ

数十年前、ニューヨークで発見された楔形文字の粘土板には古代バビロンの黄金の在り処が記してあるという。それを次なる標的に定めたルパン三世はすでにそのお宝の捜索に乗り出していたニューヨークマフィアのボス・マルチアーノと壮絶な争奪戦を演じる。それに謎の老婆ロゼッタ、お馴染み銭形警部を加え、上を下への大騒ぎ。はたしてお宝の行方は?ロゼッタ婆さんの正体とは?

ルパン三世 バビロンの黄金伝説 予告


感想

全体的にはいつもの長編ルパン。ルパンのポケットに収まらないお宝は手に入らないオチはいつも通り。まあまあ面白かったです。

それよりも特徴的なのはいつもよりもスラップスティックなドタバタが多いこと。特に序盤の銭形とのおいかけっこが無駄に長い。正直、尺稼ぎとしか思えないし、ワタクシ的にはしんどかったですね。嫌いな人は嫌いな作品でしょうね。

それでもドタバタにはだんだん慣れてくるし、話が進んでいけば大人しくなってくるのでドタバタ劇が合わない人も序盤を乗り越えたら大丈夫と思います。

ストーリーも長編でやるほどの話ではないという印象でした。大味だし、細かいことをツッコミだしたらきりがないです。まぁこのあたり押井監督降板後、TVシリーズのスタッフにより急造されたことが原因なのかな?とも思うのですが、真相はどうなんでしょうね?

キャスティングでは山田ルパンと納谷銭形の安定感はさすがですね。ハチャメチャすぎる展開もなんだか面白く観れてしまうのは二人の実力によるところが大きいと思います。それから忘れてはいけないのがタレント起用。

ロゼッタ婆さんを塩沢とき(なんだかデカいヘアスタイル!)、マフィアのボス・マルチアーノをカルーセル麻紀(元祖ニューハーフタレント!)と主要キャラにキャスティングしていますが、そんなに悪くなかったです。特にマフィアのボスをカルーセル麻紀が演じるってのは違和感を覚えるんですが、実際に聴いてみれば印象も変わります。痩身で神経質で実は気の弱いマルチアーノを上手く演じてくれてます。

それから作画ですが、絵柄が独特なので慣れるまでには時間がかかるかもしれませんが、丁寧に作っている印象はあります。メカニックもリアルとデフォルメのバランスがすごく良くて楽しいですし、今回やたらでてくる建物の崩壊シーンおよびその中でのアクションは結構力が入っていて見どころの一つだと思います。

結局、この作品はストーリーの細かいことは気にせずに、キャラクター同士の軽妙なやりとりやドタバタの勢いを楽しむのが正しい観方のような気がします。

まぁ時間があって山田康雄に興味のある人は観てください。

放送局:チャンネルNECO

放送日:11/5(日) 14:00~ 11/20(月)19:00~

水野晴郎・映画解説 「ルパン三世 バビロンの黄金伝説」


こんなものがyoutubeにありました。いや~懐かしい!!監督の一人が鈴木清順さんなんですよね。

まぁ鈴木さんはルパンの第2シリーズでも監修として関わっているので監督起用にはさしも意外ではなかったのですが、晴郎ちゃんの解説の通り今作のテイストって鈴木監督によるところが大きいのでしょうか?

じつは鈴木監督の他の作品を観てないのでワタクシには全然わかりませんが・・・。

ところでこの作品って、極端に地上波で放送されてないようですね。ワタクシも社会人になってCS放送で初めて観ましたからね。そんなに放送しちゃいけないシーンってなかったと思うんですがね・・・。やっぱり人を選ぶ作品だからかな?

ルパン三世 バビロンの黄金伝説 [DVD]
モンキー・パンチ,大和屋竺,浦沢義雄
東宝


2回目にして思うことは今回の記事のように月が変わる前に記事にするべきかな?と思います。でないと日付の早い作品が選びづらくなってしまいますからね。

ということで月の最後の更新で次月放送の作品を選んで記事にしていきたいと思いますのでよろしくです。


おもしろかったらポチっとなとお願い!
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いろいろリストアップ中 | トップ | Youtube動画「鳴き声が美輪明... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
オーディーン (マイケル村田)
2019-10-19 22:57:00
どうも、ヴァニラ☆エースさん、お久しぶりです…。「バビロンの黄金伝説」と同1985年に公開していた作品が数ほどあったけれども、この中で「オーディーン 光子帆船スターライト」という作品があったなぁ…。製作スタッフ陣は「さらば宇宙戦艦ヤマト」や「宇宙戦艦ヤマト 完結編」等のスタッフが結集しており、作画レベルは1985年のアニメ映画では超絶神作画という凄さである。関わっているメンバーだけでも西崎義展、山本暎一、舛田利雄、宮川泰、羽田健太郎、天野正道、湖川友謙、高橋信也、角田紘一、金田伊功他多数と今見ても超豪勢なメンバーである、主題歌にヘビィメタルのラウドネス。西崎さんの財力でクオリティの高い物を作ろうとする理想主義者…。

ヤマトやブルーノアでは軍艦だったからスターライトでは日本丸をモチーフとした帆船で、戦艦、空母、そして帆船を宇宙に飛ばすとはなぁ…というか帆船を宇宙に飛ばすアイデアは宇宙からのメッセージやデンジマン等の実写作品にもあったがアニメだとオーディーンが初となる。結果としては当然のごとく大ゴケである…。バビロンの方は押井守版ルパン三世が没になった代替え作&低予算で作られた作品で赤字分は返せたものの、オーディーンの方は西崎氏が制作現場を機能不全に追い込む程の制作資金をつぎ込んだせいで、高い興行収入でなければ、制作分は取り返せない状況となり、最終的には小松左京の「さよならジュピター」の呪いを食らう形で、興行不振&西崎氏に多額な借金が残った…。

というか西崎氏は夢とロマンを求めるような人物な上に会議時間は制作作業を押し潰す程の長さだったとか…。





返信する
コメントありがとうございます (ヴァニラ☆エース)
2019-10-20 15:37:16
マイケル村田さん、こんにちは。お久しぶりです。

『オーディーン 光子帆船スターライト』というアニメ映画もありましたね~。そんなに豪華なスタッフ陣で作っていたのですね。ワタクシは数年前に一度だけ鑑賞しただけなので内容をほとんど忘れていますが、作画の凄さと加藤武さんがキャストととして参加されてることがすごく印象に残っています。

それにしても制作の舞台裏は結構壮絶だったのですね・・・。西崎氏のパーソナリティはさておいて、西崎氏の財力でハイクリティなアニメを世に出そうとした試みはアニメが映像作品として軽んじられていた時代では画期的なことですよね。

ただ、この作品が映画としては成功できず、とても残念ですね・・・
返信する

コメントを投稿

アニメ・特撮系」カテゴリの最新記事