とりあえず素朴な疑問集その6です。「ISPのIPv6サービスってIPv4よりやすくすべき?」とか、素朴じゃない高度な疑問シリーズも書いてみようかと思う今日この頃。
(疑問)
「IPv6は将来必要でしょうが、まだ始めなくてもよいと思ってますが。」
(回答)
基本的には私の個人的には(血液型B型です)、無理強いするつもりはなく、「どうぞ、ご自由に(笑)」というのがスタンスです。
が、仕事としてコンサルティングを請け負った際には検討を行い、始めるリスクと始めないリスクを勘案して、きちんとした対応をお勧めしています。IPv4アドレス枯渇予想はあくまで「予想」ではありますが、「どうせ枯渇するわけないや」とか、「回収策とか含め、こうこうすれば枯渇しないはずだ」とか言っていて(別にこういう人が実際に回収策のために立ち上がるわけではなく)後で慌てるぐらいなら、枯渇する「かも」しれないという立場でしかるべき検討をしておくというほうがコスト的にも理にかなっていると思います。
ただし、どういう立場かによってやり方や時期は違ってくると思います。
まず、ISPはIPv4アドレス枯渇の影響を最初に受けることになります。新規顧客をとれなくなるわけです。2009-2014年という枯渇予想を考えたときに、枯渇と同時に新サービス開始というわけにもいかないでしょうから、しかるべき前から準備をしておくべきでしょう。
企業ネットですが、実は枯渇したからといって、即使用不能になるわけではありません(特にイントラ内部)。しかし、企業では5年間など、システム更新のサイクルがあり、その途中段階では設備の増強などできればやりたくないはずです。そのため、私はこれからシステム更新を迎える企業には、IPv6化を検討しておき、何らかの対応をすることをお勧めしています。対応を全く考えないで5年後を迎えるということこそ、リスクだと思うわけです。