うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

‘河津桜’の品種特性メモ

2012年04月10日 06時01分12秒 | ランドスケープデザイン

 ここではあらためて、先日画像にアップした 河津桜 の品種特性などを、補足する意味で記しておきたい。時間もないので今回の参考資料は一件のみである。
 先日はわたしは、ブログにこう書いた。どうだろう、当らずとも遠からずか。
『この 河津桜 について、少々曲幹が気になるがわたしの印象では樹形がサトザクラ系のようでゴツゴツしているようにみえる。幹肌もそうであって、伊豆半島の河津町で見い出された突然変異種ということだが、オオシマやヤマザクラ系との自然交配とは違う気もする。
 この感想は念のために言うと、サクラ植物図鑑や学術資料にあたっていないので、実見したうえでの推定になる。新葉よりも花が先で、花びらは5枚の一重で、花びらの縁に濃い赤味がある。開花すると全体がぼってりしており、春の青空に映える濃いピンクであるが、染井吉野(ソメイヨシノ)のような華やぎはすくない。』

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 カワヅザクラ(河津桜):
 Prunus× kanzakura cv. Kawazu-zakura カンヒザクラ×?  
■原木は野生状態で発見され、のちに静岡県河津町に移植された。伊豆半島先端の石廊崎方面にも植栽されている。片親がカンヒザクラであることは確実、鱗片の外面の先端近くにも毛があるのは、カンヒザクラからきた形質である。もう一方の親は不明であるが、オオシマザクラであるとする説もある。
■落葉高木。樹皮は紫褐色で光沢がある。成葉は長さ10~12cm、幅6~7cm、楕円形または楕円状倒卵形、先端は尾状鋭尖形、基部はふつう心形、ときに円形。鋸歯は単鋸歯で多少重鋸歯がまじり、先端は鋭形で芒状にのびることはない。鋸歯の先端の小腺体は紅紫色で小さい。葉の質は厚く、表面は帯黄濃緑色で光沢があり、裏面はやや白色を帯びた淡黄緑色で、主脈は淡紅紫色を帯びることがある。葉柄は長さ約2cmで淡黄緑色、ときに紅紫色を帯びる。
 蜜腺は盤状で、葉柄の上端に1~2個ある。花序は散房状、ときにやや散形状、4~5花からなる。
 苞は小さく長さ1.5~5mm。花柄は長さ1~1.3cm、小花柄は長さ約2cm。萼筒は筒状鐘形で紅紫色。萼片は長卵形で先端はやや鋭尖形、少数の細かい鋸歯がある。
 花は直径約3cm。花弁は5個、淡紅紫色。広卵形または円形で先端に切れ込みがある。つぼみは濃紅紫色。
☆花期 3月上旬~中旬(伊豆半島)

  ≪撮影:平成12年 3月23日午後 3時過ぎ≫
 写真上で左クリックすると画像を拡大して見ることができます(タイトルバーの横の⇦ボタンで元に戻る)。

             

【参考図鑑】
    ・[日本の桜]1993年4月1日発行
   --著者;解説 川崎哲也 写真 奥田實/木原浩 --発行者;㈱山と渓谷社

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