うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

猫柳の品種名、振袖柳

2010年03月25日 06時46分43秒 | ガーデニング・庭づくり

《赤芽といわれる花穂が白っぽくなくてルビー色(パールピンク?)の園芸品種。日持ちのする樹木だ。商品名ではピンク猫柳?、振袖柳か、それとも?、正式な品種名は何と言うのだろう。生け花の材料としては高級品のように思う。
 わたしとしては、その華やかであでやかな姿、感触や質感に見惚れてしまう。嬉しくてガーデニング教室のメンバーに分けたが、これはぜひとも挿し木でふやすことにしたい。
 怠惰な性格で、しばらく、家の風呂場の洗い桶に入れておいたら花穂の向きがバラバラになったが、わたし本人はあり合わせの瓶に盛り花のつもりで活けて玄関に置く。》
  
 前述のように、先日アップした珍しい猫柳の品種が判明したので、ここでは再度、書き込むことにしよう。

 以下は、小学館「園芸植物大事典」第5巻による。
 学名:[Salix.×leucopithecia Kimura]レウコピテキア  和名:ふりそでやなぎ(振袖柳)
ネコヤナギ[S.gracilistyla]とバッコヤナギ[S.bakko]との雑種とされている。高さ5mくらいになる低木。枝は斜上し、高温期は緑色であるが、寒さとともに光沢のある帯紅緑色となる。成葉は長さ10~15cm、幅 3~4.5cmで、表面に光沢がある。栽培品で、性質は弱く、雄株のみが知られている。「アカメヤナギ」の名前で9月から市場に出回り、大きな紅色の芽鱗片が冬にかけて美しい。また春に芽鱗片が脱落すると白銀色の長軟毛も美しい。開花期は3月。8月中旬まで枝に葉がついていないと、その葉腋には花芽がつかない。銹(サビ)病の防除を徹底する。(北村四郎・船越桂一)

    
 小学館「園芸植物大事典」について。
 塚本洋太郎先生の総監修になるもので、これは1989年初版発行、1991年第三刷発行。カラー版全6巻で構成されていて、価格は6巻× 13,495円、合計で 80,970円もしたのだが、分割払いで小遣いで購入したもの。当時は造園会社内で設計室スペースをもらい数名の部下のもとに業務をまとめていたが、なかなか設計資料をすべて会社経費でまかなうのは無理なので、自腹を切ったものだ。購入日は、見返しの押印した蔵書印に平成4年とある。

 思い立って、和室に山となって積んであるダンボール箱の中を探し、この本を、全巻ひととおり開いてみた。調べ物があると今では安直にウェブサイトで済ませてしまうのだが、紙面の感触がなんだか妙になつかしい。わたしは昔のことがない交ぜになる。
 20年前の内容だ。だが、その後日本ではこんな大きな植物図鑑は出版されていないだろう。内容をみると、樹木よりも生物学的・趣味的(?)な園芸方面に傾注している。なんと、ラン類は250ページに及ぶのだが、例えば、いま ハスカップ フイリノシラン のことをついでに調べたら記述がない。園芸分野も時代の変遷につれて受け入れられかたも変わる。まあ、辞典や事典の命運というか使命はこんなものであろう。
        
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こちらも・・・

blogram投票ボタン