U魂(ウコン)

◆『U.W.F』最強伝説を追い求める
36歳 おやじブログ

【闘議 Usurpation・下克上】

2007-02-26 | コラム 闘議
日本人により創造されたPRIDEに
本当のAWAYという状況は、今まで
存在すらしなかった。しかし、フジTVの
撤退から、それに成り代わる国内での
スポンサー探しに苦戦し、団体存続を賭けて
MMA人気と共に市場が拡大し続ける米国に
打って出た時点で、AWAYという現実に
気付くべきだった。今まで日本人選手にとって
PRIDEは地元開催であり、当然ながら
フライトによる長時間移動は無い、殆どの
選手が当日の朝、自宅から会場に入っていた。
急激な気候の変化、時差、食事への対応は
一切不要であり、果ては開催前のマッチメイク、
試合中のジャッジ、ルール、会場での声援に
至るまで、間接的なストレスを受ける機会は、
外国からの参戦選手と比較にならない程、
極僅であったに違いない。試合にさえ集中して
望めば、全力を出し易い優遇された環境に
あったと言わざる得ない。

今回の五味は、完全なるAWAYでの敗北
ベガスへの移動、現地の気候、試合時間の違い、
会場の空気、浮き足立った本人も気付かぬ内に
AWAYの洗礼が五味を蝕んでいた事が試合の
内容にも現れていた気がする。
局面でのツメの甘さ、相手のグラウンドを
警戒し過ぎ、距離を開けアウトスタイルに
拘った結果、リーチ差を埋める事ができず、
逆に無用なリードジャブをもらい続けて
スタミナをロスし、苦し紛れのタックルに
最後はフットチョークを極められる。
五味は本人が自認するくらい調子に波がある。
それとは別に、他のPRIDE参戦選手と
比較しても責任感とサービス精神が大きい
事も有名だ。そんな五味だからこそ、
PRIDEの米国での飛躍と己の売り出し
がかかった大一番、プレッシャーに押し
つぶされたのか?と親の欲目で見てしまう。
しかし、何事にも左右されず、いかなる状況で
あっても勝利してこそPRIDEの王者、
最強王者である。今年開催予定のライト級GPで
早期再戦の希望とDSEの榊原代表は大会後に
発言していたが、米国へ活路を求めた時点で
AWAYでの開催は今後も余儀なくされる。
もう、それに対応できなければPRIDE王者
として君臨することは今後、難しい。
いつまでも自陣のヌルイ場所である保護区域で
待っていないで、ベルトを返上しベガスへ再度、
殴り込んで失った己のプライドを再び取り戻せ。
そして、米国に火の玉ボーイ此処に在りと
刻み込んで欲しい。奇しくも今回、五味と共に
王者としてベガスへ乗り込み、敗北した三崎が
ウエルター級GPで「日本人は強いんです!」
って言ったセリフを今大会で2人に体現して
欲しかった。
けれど最強への道程は半ば、憂う事はない。
今日から開き直って本当の世界一を目指せ。


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