U魂(ウコン)

◆『U.W.F』最強伝説を追い求める
36歳 おやじブログ

【いみじく物を思ひ給へ】

2007-10-29 | コラム 闘議

秋山、確かに凄まじい試合だった。
恐るべきポテンシャルだ。
非凡なる打撃センスだけではない。
以前の力気んだパンチの出し方とは違い、
コンビネーションを駆使し冷静に打ち分けが
できていた。彼は苦悩の日々、悔しさをバネに
必死に練習を積んでいた事が、背水の陣での
リング上で証明された。でも、何か違う気もする。

秋山に今、試合させないと勿体無いのか?
勝ったから文句は言えないのか?

あの事件を一生背負っていく覚悟だと言うが、
周囲に迷惑をかけたとか、恩返ししたいとか、
何か秋山の言動は、自分と自分に通ずる者に
対してだけ、発せられている。そこにブレを感じる。

まだ終わってないんで。
これから始まったばっかりなんで。

今回の試合後に発した秋山の言葉だが、
この発言の主語は”自分”のことを言っている。
だけど、このセリフは周囲が秋山に対し掛ける
言葉であって、自ら発するべき言葉ではない。

多分、彼は今でも”犯した罪”の影響と本質を
理解していないだろう。

忘れてならないのは、秋山の取った行動は、
間違いや勘違いの類ではなく、”故意”であったと
言う事。規律あるリングの中でルールを逸脱した上、
嘘を付いてまで桜庭和志を批判した。
選手としての心得、競技に取り組む姿勢に欠け、
正々堂々を重視する格闘技ファンから秋山は
弾圧された。この事で、嫌がらせや誹謗中傷を
受け続けたと、さも被害者の様に話す秋山に言いたい。
大半は”謂れ無き”誹謗中傷では無く、苦情と批判
であったと思われる。
貴方はそれだけ、総合格闘技を冒涜したんだ。
非難される要因を作ったのは、貴方自身だ。
ただ、関係の無い母上のお店にまで、いたずら
電話をした輩は許せないし、そんなのは間違ってる。

もう、社会的制裁は充分に受けたと判断され
幸運にも秋山は、やり直す機会に恵まれた。
が、総合格闘技を愛し、試合に出たくても出れない
優秀な選手は他にも沢山いる。
そんな、人々によって総合格闘技の今日がある。
それを肝に銘じていて欲しい。
そうでなければ、総合格闘技だけでなく、全ての
格闘技が、誤魔化しと有耶無耶が認められる
世界だと思われてしまう。

桜庭和志が何故、秋山の謝罪を受け入れないのか
僕には少し分かる気がする。



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