歌猫Blog跡地

漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

白は腹黒。赤は正義。

2007年12月02日 | ◆小ネタとか突っ込みとかつぶやきとか
18巻表紙で、
やっぱキンブリーのカラーは「白」なんだなー。
と思いました。

ご存知の方も多いと思うけど、鋼のキャラクターカラーって京劇の色彩解釈に沿ってるのよね。

詳しい解説はきっと誰かやってると思うので、ここではさわりだけ。
京劇の化粧ってか隈取りにはそれぞれ意味があって、顔の塗りを見るだけでそのキャラが何なのか分かるのだそう。
日本や西洋では「白」は善のイメージですが、中国では白は悪役。
では、対する善は何色か?それは「赤」。
そう!赤チビの赤ですね!

荒川先生も、エドは「赤・黒・黄を最初に決めて」とおっしゃっていました。
赤は「赤心=いつわりのない、ありのままの心」の赤。忠義や勇敢さなどを表すそうです。

>京劇の関羽は、顔を真紅に塗る。赤は、中国の習俗では吉祥と正義を象徴する色彩である。この「赤心」の熱血漢に扮する役者は、陰陽五行の美学に基づき、礼儀正しさ、物事の奥まで見通す深い眼差(まなざ)し、内に秘めた真夏の如き情熱、苦みを帯びた沈着な表情、等を演じねばならない。(出典こちら

おお!正にエドじゃないですか!!

エドの二つめの色、黒は正直・剛直・実直・直情。
すっげ堅いっす!真面目っす!
うん。エドって、真面目だよね…。

エドの三つめの色、黄については、解説サイトによって、乱暴とか凶悪ってのと、落ち着きある策士ってのと、説明が分かれていて???だったのですが、とあるサイトで、「文人の黄色は策士で、武人の黄色は勇猛」なのだと書かれていて納得。
やー、エドは実に、策略家であり、凶悪な乱暴者でありますな!

そう。エドの色は「赤黒」なんだ。私たちは当然に「金」を並べるけれど、荒川弘の設定の中では「黄」。
でも、エドの「黄」は間違いなく「金」のこと。
そして金色は、神仙あるいは妖怪の色。神通力、人間の及ばぬ力を示す色。

うわー!エドだよねえエドだよねえ!!


それから、
黄、赤、緑、白、黒 は主役の色で、
紫、青、桃、薄緑、茶 は脇役の色なんだそーです。
うははは!軍部の青は、脇役なんだな!

青は勇猛。
軍部カラーが青の意味はこれだ!
マスタングは青と黒で、勇猛かつ真面目。なるほど。(ところで、情け無い、を意味する色はどれ?(笑))
アルのカラーもまた、青です

白は腹黒、狡猾、陰謀、邪心。
ふふふ。キンブリーですね。

緑は義侠とか邪悪とか、これも解説が分かれています。他の要素と組み合わさって意味が決まるのかな?
鋼に、緑のキャラがいないのもこれが原因なのかも?

紫は温厚。
メイのカラーは薄紫。リンの黄色とあわせ、高貴な色というだけでなく、その性格もあらわしているんだわーv とか思います。
あと、ウィンリィが表紙の5巻の題字カラーも紫色なんですよね。


もちろん、鋼の色には西洋・日本におけるイメージも乗せられています。
例えばホムンクルス達の「黒と紫」は、中国五行の色というより、日本の一般的な「悪魔っぽい」イメージからきていますよね。
そして黒は何より、ベタの色!(笑)
だって、漫画には、白と黒しかないのですもの。
たった二色でここまで表現できる、絵の力。

だからこそ、たまに色に思いを馳せると、なんだか色々楽しいのです♪

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3 コメント

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Unknown (沙羅)
2007-12-06 18:04:52
こんにちゎっ、ハジメマシテェvv
このブログを読んで早速鋼18巻の表紙を探しに行きましたっっ
18巻超楽しみですvv早く読みたいv
ってか鋼のカラーにそんな秘密があったなんて全然知りませんでした。勉強になりましたっ
鋼は猛スグ終わってしまうんでしょうか。。でもまだまだ鋼熱は冷める気がしません!!
これからも一緒に鋼を愛していきましょうvv

よかったらあたしのブログにも遊びに来てください
でゎvvvv
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色の不思議 (sengen412)
2007-12-07 22:30:32
こんばんは。こういう分析を読むと、自然ににまにましてしまいます。

>赤・黒・黄
>赤は「赤心=いつわりのない、ありのままの心」の赤。忠義や勇敢さなどを表す
>エドの二つめの色、黒は正直・剛直・実直・直情。
すっげ堅いっす!真面目っす!
>やー、エドは実に、策略家であり、凶悪な乱暴者でありますな!

いやさ、その通りですね!
エドのいろいろな面を「京劇の色」という切り口から鮮やかに捉えていくお手並みは、いつもながらお見事です~!
 そうですよね。エドってばいろんな面が有りすぎる。正義感とずるさ。真っ直ぐで正直でひたむきかと思えばやたらにずぼらで一筋縄ではいかなくて。そして大人顔負けの大胆さと剛胆を示したかと思えば繊細で緻密。時には脆そうな危なっかしさも漂わせる(あ、でもこれはごく初期において、ですね。最近のエドは、簡単なことでは揺るがない、芯の強さにますます磨きがかかってますね。)…。
 そして貪欲な探求家かと思えば、ひたすらストイック。
加えてどんな時でも何かしでかしてくれそうな「底知れぬパワー」の持ち主。
 私もかつて「赤と黒」で有名な小説題から勝手にこじつけた思いつきを書き連ねたこともありましたが、そうですか、「京劇」とは、荒川先生だけにありえますね。
 「白」は悪ですか。まさにキンブリーですね(笑)。
 そして大佐は「青」。脇役(笑)!  んでもって「真面目」ですか。うふふふこれまたまさに!と言う感じで。
 「金」という言葉が最近キーワード風に出てきていますよね。「神仙」の色ですか。
 同人世界では、エドの金髪金瞳は、これまた神通力のごとく威力を発揮しています。アニメ版でのエドの黄色い髪と輝く金の三色瞳も、それはもう、問答無用の存在感と魅力を放っておりましたよね。終盤にさしかかったらしくある原作で、「金」にこれからどんな意味付けがなされるの、楽しみにしています。
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コメントありがとうございます。 (歌猫)
2007-12-08 05:22:21
沙羅様こんにちは。初めまして!
鋼はもうすぐ終わっちゃうと思うけど、逆にそれが楽しみでもあります。だって、漫画史に残る作品の結末を、リアルタイムで迎えつつあるのですもの!
それまで、そしてそれからも、一緒に鋼を楽しみましょう!
ご訪問&コメント、ありがとうございました!

sengen412様こんにちは!
ね?京劇の色って面白いですよね!色は国によって解釈がすごく違ってて、しかもそれにあんまり気付かないのが面白い。
あと、京劇では茶色は悪役に多いとかいう記事もありました。なるほど古参キャラ・スカーは黄色と茶色だわ、とか。
そして同人世界での金の神通力!(笑)ほんとに!
金髪キャラはいっぱいいるけど(そもそも茶髪キャラが少ないよ!牛様トーン髪嫌いだからさあ(笑))金眼キャラは他に無いものねえ。
そうそう、孫悟空の隈取りは「火眼金睛」ですが、それは正邪を見極める力を持つ目、という意味だそうです。……まさか「焔のついた目」ってココから来てんじゃないだろーな?!
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