歌猫Blog跡地

漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

鎧ってさ

2005年02月10日 | ◆小ネタとか突っ込みとかつぶやきとか
「鋼の錬金術師」
鎧ってさ。
すごいセレクトだよね。

主人公の相棒に、鎧。

や、戦国時代モノとかなら、いいですよ?
騎士とか王侯貴族の話でも。

汽車が走り電話がつながり電気が通る、その時代に、鎧。

目立ちまくり。
よく決めたよなあ。


最初は主人公から決まってたんですよね。読み切り企画で、賢者の石、錬金術師、義手、という要素。きっと性格も喧嘩っ早いとかその段階で決まってたんだろうな。錬金術っつったら暗い実験室で何やら怪しげなことしてるってイメージだから、さくっと正反対。元気なキャラなら物語も動かしやすいし。

で、相棒は始め、モモンガの姿になった父親だったそうですね。それを、連載企画になって少年誌だからと練り直して、弟に。
や、それは分かる。弟にしたのは分かる。
でもなんで、そこに鎧が出てくるかなあ?!
チビの主人公にでかい鎧。確かに対照的で面白い。面白いけど荒川さん!それは「鎧」っつーセレクトの理由になってはいませんよー?

でも。理由はさ、想像つきます。
それはもちろん「好きだから」これでしょう。

だって毎月毎月、何年も(!)描くんだもん。
表紙カラーとかでもさ、基本は「元気少年エドと鎧アル」なんだよね。
(アニメ絵ではエドとロイが対になってること多いけど、原作絵では常にエドとアルなんだよ)

作者は描きやすいキャラとしてエド、アル、アームストロングを挙げるけど、そう、荒川女史にとって、鎧は「描きやすい」。筋肉と同じに(笑)

好きだから、好きじゃなきゃ、鎧になんて決めないよ。
きっとね。


ところで、ハガレンについて辛口の批評を読んだことがあって、書き手は男性のようだったのだけれど、そこで「マニアにも受ける鎧や機械鎧の優れたデザイン」というような記述があってね。
初めて「デザインとしての鎧」って視点をもらって、関心したんだ。
「設定」とか「キャラ」の視点はあっても、自分が絵描き屋でないからか、デザインって面で見たことなかった。
そして見たことが無かったので、アルという存在抜きにして「鎧」を見たときに、メカニック的に格好良いのか優れているのか、よくわからない。

のだけど、鎧にしたってのは正解だ!と思った。
だってモモンガだったら、それがどんなに上手い絵でも「優れたデザイン」って評価は、つかないでしょ?


鎧ってさ。すげーナイスなセレクトだよね!



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2 コメント

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Unknown (名無し)
2005-02-12 21:22:21
確かに普通鎧が外見の主人公は持ってきませんよね。脇役ならまだしも。

荒川氏が好きでデザインとして描きやすいのかもしれませんが、ストーリー的には表情が出せないので難しいのだと思いますよ。それを感じさせずにさらりと描いてしまうところがまたすごい!3月号では感心しきりでした。

見た目と内面のギャップで深みが増してるところもあるし。元の身体のアルを読者に想像させるのがニクい。

ギャグパートではそれを補うようにデフォしてますが、可愛すぎ!!

物語のキーパーソンであることはまちがいないですよね。
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 (管理人)
2005-02-13 07:39:05
HNが名無しさん?名前欄が空欄だと「名無し」表示になるのかしら?

こんにちは。コメントありがとうございます!

あのね、ぜひぜひ11月7日付の記事も読んでいただきたいの。鎧と表情について、他、を語っています。歌猫的にお勧め記事です!



鎧って、背景のように、視覚からさらっと省いてしまうじゃないですか。漫画読みはキャラ顔でぱぱぱっと印象で流し読みするすべが身に付いていますからね。

だから逆に、鎧、に視点を置いて読むと、新鮮で面白い!



絵として、キャラとして、ストーリー的な位置として。

視点を変えて読む度にハガレンの魅力を益々感じております~♪
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