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【ギリシャ-2】 古代ヘレニズム文明はオリエントとギリシアの融合

2020年12月04日 | 世界史-欧米・ロシア

【古代ヘレニズム文明 BC323-BC30】は、ローマ・アレクサンドロスの東方遠征によって生じた古代オリエントとギリシアの文化【BC8世紀】が融合した「ギリシア風」の文化であるが、独自性はなくギリシャ文明の継承にすぎない。ヘレニズムの語源はギリシャ人(ヘレーン)からきている。ルーブル博物館でひときわ目立つのがアフロディテ像:通称ミロのビーナス、愛と美の女神である。BC2世紀頃の作と言われている。1820年にギリシャのミロス島(クレタ島の北に約100km)で発見され、後にルイ18世に献上された。多くの破片として発見されたビーナスは、いまあるように修復されたが、今も尚腕の部分は発見されていない。それがゆえに、どのような腕の形状だったのかが、人々を魅了する部分でもあるという。

【アフロディテはミロのビーナス】   ミロス島の現在の人口5000人、2800年前から人が住んでいた古代都市の丘の上でアフロディテは発見された。アフロディテは古代都市にあったスタジアムを守る神々の像の一つであったという。やがてこの島にキリスト教が入ると神々の像は破壊されたが、一部は石で造られた洞窟に隠された。やがてある農夫が洞窟を見つけ、1820年に噂を聞きつけたフランス海軍の将校は大発見だと知る。オスマントルコから1000フランで買い取ったことからルーブル美術館所蔵となった。

【アルテミス(ディアナ)とヘラ】   ミロス島の北東100kmのところにあるデロス島で生まれたのはアルテミス(月の神:通称ギャビーのディアナ)、アポロンとは双子の兄妹で、狩りの女神でもあり穢れなき少女たちの守り神でもある。彼女は男を嫌う純潔の処女神である。

ディアナの水浴を見てしまったアクタイオンは鹿に変えられ、飼い犬にかみ殺される(ティッツァーノ:アクタイオンの死@ロンドンナショナルギャラリー)。

 

 ロンドンナショナルギャラリー:贋作コーナーがある。美術館としては贋作を掴まされたのは恥だとして隠すのが日本。いっぽう仕方のない事だとして贋作の理由等々を説明して展示している。日本の隠蔽する文化との違いを思う。

 

伝説によると母・レトはこの島でアルテミスを先に産むと、アポロンが生まれるのを手助けしたという。次はサモス島、エーゲ海のトルコに面したこの島は結婚の女神ヘラが生まれた島。ヘラは全能の守ゼウスの正妻である。ヘラは嫉妬深くゼウスの愛人たちを迫害したが、ギリシャの女性からは愛された神である。婚約の場でアルテミスに祈り、結婚の場ではヘラに祈り、初夜の晩にはアフロディテに祈ったという。

【アフロディテが生まれたキプロス】   アフロディテ(ギリシャ人はアフロダイテと言う)が波の泡から生まれた@キプロス島、ボッティチェリの名画「ビーナスの誕生(1483年頃)」の舞台なった島である。実はこの泡は天空の神ウラノスが子供の時空の神クロノス(サトゥルヌス)に殺され、7つの海に投げ入れられたときにできた泡である。またアフロディーテはウラノスの男性器から生まれてとも言われる、貝に乗ってキティラ島に上陸。キティラの女神→シセラの女神→サイゼリア

古代の巡礼者は丘の上にある紀元前12世紀のアフロディテ神殿を訪れたという。今では破壊された遺跡のみが残る。神殿の台座に置かれていたのはアフロディテを象徴する石。子宝祈願の石である。ここキプロスはBC1200年頃ギリシャ人が、BC1000年頃フェニキア人がやってきた。フェニキア人によって作られたキプロスの盃BC750年頃にはファラオやスフィンクスが刻まれ、当時の大国エジプトとの交易を物語っている。BC3世紀にキプロスはローマの支配下にはいり、ローマが分裂後は東ローマ帝国に属した。この時代にスタブロブーニ修道院が神殿跡に建てられた。ここの天井や柱はイコン(ギリシャ語  聖書に出てくる出来事を描いた絵 英語ではアイコン)で埋め尽くされている。つまり人々の信仰はアフロディテから聖母マリアへと移り変わったことがわかる。11世紀になると十字軍によりキプロスは戦争に巻き込まれたが、イスラムとキリストの文化が混ざり合ったとも言える。

アフロディテは鍛冶神ウルカヌス(父:ゼウス 母:ヘラ)を夫にするが、アポロン、ポセイドン、ヘルメスなど多くの神を魅了し、軍神・マルスと不倫する(ボッティチェリ:ビーナスとマルス@ロンドンナショナルギャラリー)。ゼウスとマイア(アトラスの娘)の子・ヘルメスとの間に美少年ヘルマプロディートスを産む。ヘルマプロディートス(アプロディートス)は水浴びの最中にサルマキスに強姦される。

 

 

【アレクサンドリアのセラピス神殿跡】    祀られているセラピス神はギリシャとエジプトの神を融合させたあらたな神である。現在残る神の像をつくったのはプトレマイオス1世である。

プトレマイオス1世BC367-BC283:アレクサンドロス大王(アレクサンドロス3世:ギリシャ人)BC356-BC323の配下。アレクサンドロス大王の死後にエジプトのプトレマイオス朝初代ファラオとなる@BC305。首都はアレクサンドリア、世界初の100万都市

さらに地下からはヨーロッパとの交流を裏付ける巨大な図書館収蔵庫が発見された。所蔵されていた書物は70万。地中海各地から一流の学者が集められて最先端の研究が行われた。バチカンに残されているラファエロの「アテネの学堂」に描かれている人たちである。ギリシャ出身の幾何学のユークリッドはアレクサンドリアで学んだ。てこや浮力の原理で知られるギリシャの数学者アルキメデスも学んだ。このように哲学・美術・自然科学の研究が盛んに行われ、学問と芸術の都として栄華を誇ったのである。砂糖をエジプトにもたらしたのはアレクサンドロス大王だった。今でもアレクサンドリアでは多くのギリシャ人が暮らし砂糖菓子を楽しんでいる。

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