私の愛読書に「京都の歴史を足元からさぐる」 がある。著者は森浩一さん といって現在、82歳の同志社大学名誉教授である。 森浩一さんは実は考古学者で、大学生のときに考古学の必要性を提唱した人物である。 体調が優れず、奥様と一緒に、あるときは奥様に手をひかれながら京都の町を再度歩きながら、「京都の歴史を足元からさぐる」 の本の完成に尽力されています。 今日、楽しみにしていた第4弾、サブタイトルは「嵯峨・嵐山・花園・松尾」の巻きが家に届き、じっくりと拝見させていただこうと読む前からわくわくしている次第です。 だいたい一巻発表するのに1年半くらいかかっていて、このシリーズは第6巻までの構想だそうですから、完成するのにはまだ3年くらいかかるのでしょうか。 森浩一さんの専門は考古学ですから、自然と家には「記紀の考古学」、「日本神話の考古学」 といった難しそうな本が並ぶのですが、「京都の歴史を足元からさぐる」 は森浩一さんの著書の集大成だけあって、難しいことは横においといて、 「だから京都の昔を学ぶのは楽しい・・・」 というサブサブタイトルをつけても違和感のなさそうな本です。
さて、第4巻の「嵯峨・嵐山・花園・松尾」の巻きは嵯峨天皇、清和天皇、和気清麻呂、然、明恵、西行、藤原定家、宇都宮頼綱、角倉了以、芭蕉、去来が主に登場してくるようです。 森浩一さん自身も執筆活動を行ううえで、これらの人々の清清しい生き様を再確認できたのは「発見」であり「天からのご褒美」であると、まえがきに書いていらっしゃる。 と同時に文化財として仏像を扱う寺社、保存のために立ち入りを禁ずる寺社、保存・維持のために営利をうかがわせる寺社には落胆をおぼえるとも。
次の巻きは「宇治・筒木・南山城の巻き」 のようである。第4巻では思わず力がはいったせいか、急に気が抜けて疲れを感じるようになった・・・と書かれている。そして一息いれてから総集編にとりかかるとも。 ひょっとしたら6巻の予定を5巻に変更するつもりだろうか。 すこし気になった。 さて、また平安時代の京都に触れながらこのブログの軌道修正をしよう。