プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◇ 森見登美彦「太陽と乙女」

2023年11月22日 | ◇読んだ本の感想。
森見登美彦は好きな書き手。現生作家で森見登美彦と池上永一がツートップ。
多分そんなにエッセイは書かない人だと思うけど、これはエッセイの集大成。

けっこうみっちりしてましたね。読むのに思いのほか時間がかかった。
彼のエッセイは作品だと思いますよ。文体もいつも通り凝っている。
面白く読んだ。

ファンタジー大賞を取った時のことをけっこう詳しく書いてくれたのも面白かったし、
どのように物語を書くのか、本人にとって物語を書くというのはどういうことなのか、
など興味深いエッセイが数々あった。

奥さんが大好きなのも微笑ましいですね。何か所かに出てくる奥さんの台詞は
まさに「黒髪の乙女」の風情なのだが、ほんとにこんな人ですか。

毛玉の話がそんなに初期から温めていたものだとは意外だった。
けっこう本人にとっては愛着があるものなんですね。
「有頂天家族」シリーズが好きなわたしはうれしいですが。
続編は出ないんですか。

奈良についての愛着も微笑ましい。
京都に愛着がある人だと思われていて、わたしもそう思っていたが、
この人は京都にもちろん青春時代を過ごした縁はあるだろうけど、
憧れなどはないらしい。意外だった。

これは出版が2017年だそうなんですが、文庫本は出ないんですかねえ。
単行本は買わないんすよ。入れるスペースがないから。文庫は若干の余裕あり。
文庫を出してほしいところですがねえ。
おっ、出てるんですね、文庫本。そのうち買おう。
……そのうち、と言ってる本はほとんど買ってないのが現状だが。
推しに課金してない。わたしはオタクにはなれない。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ◇ 高橋秀実「にせニッポン人... | トップ | < 悪魔が来りて笛を吹く(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

◇読んだ本の感想。」カテゴリの最新記事