「聞き屋」

先日、久しぶりにテレビをつけたら「ザ・ノンフィクション」と言う番組で「聞き屋」と言う仕事のドキュメンタリーを放映していました

本人は20代の男性で、適職も無く、やりたい目標も無く家には定年して年金生活の両親と3人暮らしの日々を送っているようです

お金には無頓着の様で、「生活費はどうしているの？」とスタッフに質問されると・・・・

「親から生前贈与として100万貰っているからそれを使っているし、ソロソロ無くなってきたので1週間に2~3回気の向いた時間4~5時間バイトしているから」

此処まで観て(年取った両親の面倒を見るどころか、生前贈与のお金も何となく使ってしまい好き勝手に生きて・・・親の顔が見たいわ)

家に訪問させて頂き、親の顔を映して頂きました・・・どこにでも居る子供の将来を心配しているご夫婦でした

「人様にご迷惑をかけなければ、本人が何が見つかるか解りませんが、納得するものに出会うまで待ってみようと思います」この一言で救われました

何時、起こるか解らない奇跡を親は信じて待っている、子供はそんな親に依存して見えてもチラっと時折見せる信頼の繋がりが見えたから・・・

「聞き屋」のお仕事は毎日決まった場所に椅子を置き、話かけて来る通りすがりの人達の話の聞き役に無料でなっているお仕事です

もう、5年も続いて居り、それなりにリピーターも要るらしく、この界隈では知名度も結構有る様でした

これこそ、彼が探し求めている職業の原点だと思います

何をやっても長続きしない彼が、自分の意志で5年も続いているのが何よりの証拠だと思います

いつか、その夢が現実と結ばれ、もう一回り大きくなった彼に会いたいものです

桃寿