お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

とっておきの魔女の見分け方

2013-10-21 | about 英語の絵本

 犬と散歩する近所の住宅街が、だんだんハロウィーンの世界になってきました。垣根から二階のベランダまでクモの巣を張り巡らし、その真ん中に大きくて真っ黒なクモが張り付いている家とか、骸骨が洗いざらしのシャツとズボンを身につけてカタカタと玄関ポーチで揺れている家とか、中には、ホウキに乗った魔女がドアに激突している家もあります。

 街のあちこちに魔女が現れる10月に読むのにふさわしいお話が、ロアルド・ダール(Roald Dahl)の「魔女 Witches」です。絵本ではありませんが、挿絵がいっぱい入った物語で、誰かに読んでもらうのであれば幼稚園くらいから、あるいは、もっと小さくても大丈夫です。

The Witches
Puffin


 お話は両親を亡くしておばあちゃんに引き取られた男の子が主人公。おばあちゃんから「魔女には気をつけなさいよ!」と言われていたのに、おばあちゃんと一緒に引っ越したアパートで魔女の秘密の集会に行き合わせてしまいます。魔女は子どもが大嫌い。男の子を見つけた魔女たちは「あぁ臭い、臭い」と言って彼をネズミに変えてしまいます・・・さぁ大変!

 ダールは英国の作家。暗い風刺に満ちた短編小説で大人にも人気がありますが、子ども向けの本もたくさん書いています。子どもに語りかけるときでも、容赦ないブラックユーモアを浴びせかけることで知られていますが、実は、子どもたちは、そんなダールの、子どもだからと言って決して手加減しない、いかにも英国流に洗練されたダールのブラックユーモアが大好きです。

 さて、お話の続きは読んでのお楽しみ…ですが、ここではおばあちゃんが男の子に語る、秘伝 "魔女の見分け方" をご紹介しましょう。

 魔女を見分けるにはね・・・とおばあちゃんは言います。まず頭をご覧。魔女はつるつるに禿げてるから、いつでもカツラをかぶってるんだ。ちょっと見ただけじゃわからないけど、でもよく見るんだよ。カツラが禿げ頭にあたってチクチクするから、しょっちゅう頭を掻いてるんだ。だからよく見てればわかるよ。

 それから、魔女は爪先が長くてとがった靴を履いているよ。それはね、足の指先がないことを隠すためなんだよ。そうそう、絶対に手袋を外さないのも魔女の特徴だよ。ディナーの時も手袋をはめている。もちろん長い爪を隠すためさ。

 それから、ほんとの魔女は瞳の色が変わるし、歯は緑色。

 いいかい?よく注意おし!

 秋の夜長、魔女にネズミにされた男の子の、その後の奮闘を読んでください!
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